頭痛とは、頭部に限局して感じる痛みの自覚症状です。国家試験ではまず一次性頭痛(頭痛そのものが病気)と二次性頭痛(他の病気が原因)に分けて考えるのが基本になります。とくに突然の激しい頭痛=くも膜下出血を疑うという「危険な頭痛」の見極めは頻出ポイントです。
| 読み方 | ずつう |
|---|---|
| 定義 | 頭部に限局して感じる痛みの自覚症状 |
| 大分類 | 一次性頭痛(頭痛そのものが病気)/二次性頭痛(他の病気が原因) |
| 代表的な一次性頭痛 | 片頭痛、緊張型頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛、その他の一次性頭痛(咳・運動誘発など) |
| 主な二次性頭痛の原因 | 頭頸部外傷、血管障害、非血管性頭蓋内疾患、薬物・離脱、感染症、ホメオスターシス障害、頭蓋/頸/眼/耳/鼻/副鼻腔/歯の障害、精神疾患 |
| 随伴症状・前兆 | 閃輝暗点・視野障害などの前兆(片頭痛)、頭重感・眼痛・頭蓋表筋のこり(緊張型)、発熱・意識障害・嘔吐(二次性の危険サイン) |
| 鑑別・注意 | 突然の激しい「ハンマーで殴られたような」頭痛はくも膜下出血を疑う。いつもと違う強い頭痛・急な頭痛は緊急受診 |
| 検査 | CT、MRI、脳血管造影、血液検査、髄液検査、眼底検査 |
| 治療 | 原因療法(原因疾患の診断・治療)と対症療法(安静・鎮痛薬) |
頭痛は、頭部に限局して感じる痛みの自覚症状です。「ズキズキする」「締めつけられる」「重たい」など訴え方はさまざまで、痛みの性状そのものが鑑別の手がかりになります。
頭痛は大きく次の2つに分類され、原因を見極めることが適切な治療の第一歩です。
一次性頭痛の代表例は次の4つです。国試では片頭痛と緊張型頭痛の対比が最重要です。
| タイプ | 痛みの性状 | 部位 | キーワード |
|---|---|---|---|
| 片頭痛 | 拍動性(ズキズキ・脈打つ) | 片側に多い(こめかみ・目の奥) | 発作性・繰り返す・閃輝暗点 |
| 緊張型頭痛 | 締めつけられる・非拍動性 | 頭全体 | 頭重感・首肩のこり・姿勢 |
| 三叉神経・自律神経性頭痛 | 激烈な痛み | 片側の顔・眼窩の奥 | 群発頭痛 |
| その他の一次性頭痛 | 誘発性 | 部位はさまざま | 咳・運動が誘因 |
片頭痛は、頭蓋外の血管が拡張して起こることが多く、片側に拍動性の頭痛が出やすいのが特徴です。
発作時は早めに休んで、静かな場所でリラックスすることが大切です。
緊張型頭痛は、頭部・首・肩の筋肉の緊張によって起こります。頭全体がギューッと締めつけられるような痛みが特徴です。
生活習慣や姿勢、心身のストレスが関係しやすく、休息・姿勢改善・首肩ケアが大切です。
二次性頭痛は、他の病気が原因で起こる頭痛です。頭痛の裏に別の病気が隠れていることがあるため、原因疾患を見つけることが大切です。
とくに注意が必要なのは、くも膜下出血・脳出血・髄膜炎・脳炎・脳腫瘍・脳膿瘍です。突然の激しい頭痛は危険で、「ハンマーで殴られたような痛み」はくも膜下出血を疑います。いつもと違う強い頭痛・急な頭痛はすぐ受診が必要です。
| # | 二次性頭痛の分類 | 代表的な原因 |
|---|---|---|
| 1 | 頭頸部外傷による頭痛 | 打撲・むち打ち・外傷後 |
| 2 | 血管障害による頭痛 | くも膜下出血、脳出血、脳動脈瘤 |
| 3 | 非血管性頭蓋内疾患による頭痛 | 脳腫瘍、硬膜下血腫、脳膿瘍 |
| 4 | 薬物や離脱による頭痛 | 薬剤の使用過多・離脱 |
| 5 | 感染症による頭痛 | 髄膜炎、脳炎 |
| 6 | ホメオスターシス障害による頭痛 | 高血圧、低酸素、脱水など |
| 7 | 頭蓋・頸・眼・耳・鼻・副鼻腔・歯などの障害による頭痛 | 副鼻腔炎、緑内障、歯疾患 |
| 8 | 精神疾患による頭痛 | 不安神経症、抑うつ など |
頭痛ではまず問診が大切です。確認するのは、①いつから痛むのか(発症時期)、②どのくらい続いているのか(持続時間)、③どのくらいの間隔で痛むのか、④痛み方はどうか(拍動性か締めつけか、片側か全体か)、⑤ケガをしなかったか(外傷歴)です。
そして発症のしかた(突発・急性・亜急性・慢性)で疑う病気が変わり、必要な検査も変わります。
| 発症のしかた | 疑う疾患 | 主な検査 |
|---|---|---|
| 突発的にくる頭痛 | くも膜下出血、脳出血 | CT、MRI、脳血管造影検査 |
| 急性にくる頭痛 | 髄膜炎、脳炎、高血圧性頭痛、緑内障 | 血液検査、髄液検査、CT・MRI、眼底検査 |
| 亜急性にくる頭痛 | 硬膜下血腫、脳内血腫、脳腫瘍、脳膿瘍 | 画像検査を中心に慎重に評価 |
| 慢性的にくる頭痛 | 緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛、三叉神経痛、脳動脈瘤、脳腫瘍、不安神経症、てんかん | 問診中心+必要に応じ画像検査 |
治療は大きく2つに分けられます。
原因を治す治療と痛みをやわらげる治療を使い分けることがポイントです。