髄液検査(ずいえきけんさ)は、腰椎穿刺によって髄液を採取し、神経系疾患・中枢神経系の病態を調べる検査です。髄液圧・外観・細胞数・生化学(蛋白/糖/Cl/LD)・細菌検査という5つの視点で評価し、とくに髄膜炎の診断に有用です。ただし頭蓋内圧亢進が明らかな場合は危険なため行いません。
| 読み方 | ずいえきけんさ |
|---|---|
| 分類 | 臨床医学総論/臨床検査(体液検査) |
| 手技・方法 | 腰椎穿刺で髄液を採取(側臥位)→ 検査・評価 |
| 目的・意義 | 神経系疾患・中枢神経系の病態の把握、髄膜炎・脳炎・くも膜下出血の診断 |
| 髄液圧の正常値 | 側臥位で70〜180mmH2O |
| 細胞数の正常値 | 0〜5/μL |
| 生化学の基準値 | 蛋白10〜45mg/dL、糖50〜75mg/dL、Cl 123〜128mEq/L |
| 正常な外観 | 水様・無色透明 |
| 禁忌 | 頭蓋内圧亢進が明らかな場合は行わない |
髄液検査は、腰椎穿刺によって髄液(脳脊髄液)を採取し、神経系疾患や中枢神経系の病態を調べる検査です。流れは「腰椎穿刺 → 髄液を採取 → 検査・評価」というシンプルな3ステップです。
評価項目は大きく ①髄液圧 ②外観 ③細胞数 ④生化学(蛋白・糖・Cl・LD) ⑤細菌検査 の5つです。
髄液圧は脳・脊髄疾患の補助診断になります。側臥位での正常値は70〜180mmH2O。ここは数値そのものが問われる頻出ポイントです。
そして最重要の注意点として、頭蓋内圧亢進が明らかな場合は危険なので髄液検査(腰椎穿刺)は行いません(脳ヘルニアの危険)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正常値(側臥位) | 70〜180mmH2O |
| 髄液圧が上昇する疾患 | 脳炎・髄膜炎・脳腫瘍・くも膜下出血 |
| 意義 | 脳・脊髄疾患の補助診断 |
| 禁忌 | 頭蓋内圧亢進が明らかな場合は実施しない |
正常な髄液は水様・無色透明です。頭蓋内出血があると色調が変化し、出血からの時間で見え方が変わります。
くも膜下出血の診断で問われやすい用語です。
| 外観 | 意味 |
|---|---|
| 水様・無色透明 | 正常 |
| 赤色 | 新鮮な頭蓋内出血 |
| 黄色(キサントクロミー) | 古い頭蓋内出血 |
髄液の細胞数は髄膜炎の診断に有用で、正常は0〜5/μLです。増加時は、増えている細胞の種類で原因を鑑別します。
| 区分 | 細胞数の所見 |
|---|---|
| 正常 | 0〜5/μL |
| ウイルス性髄膜炎 | 単核球が増加 |
| 細菌性髄膜炎 | 多核球が増加 |
髄液では蛋白・糖・Cl・LDを測定します。基準値と異常パターンをセットで覚えるのが得点源です。
| 項目 | 基準値 | 異常のポイント |
|---|---|---|
| 蛋白 | 10〜45mg/dL | 髄膜炎で増加 |
| 糖 | 50〜75mg/dL | 細菌性髄膜炎で減少 |
| Cl | 123〜128mEq/L | — |
| LD | — | 悪性腫瘍細胞の髄膜浸潤で高値 |
髄液細胞数が増加しているときは髄膜炎・脳炎を疑い、細菌検査を行います。
目的は起炎菌の同定で、適切な抗菌薬選択や治療方針の決定につながります。