このページは五要穴(井滎兪経合・原穴・絡穴・郄穴など)以外の「その他の要穴」の総論を扱い、なかでも八会穴を中心にまとめます。八会穴・下合穴・八脈交会穴・四総穴・根結穴・標本穴の6グループは、それぞれ由来(古典)・部位・主治をセットで覚えるのが国試攻略の近道です。個々の絡穴・井穴の一覧は別ページに譲り、ここでは「どのグループが何を担当するか」という枠組みと、八会穴8穴の暗記に集中します。
| 読み方 | そのたのようけつ・はちえけつ |
|---|---|
| 定義 | 五要穴以外にも臨床や経絡理論で重要とされる要穴の総称。八会穴・下合穴・八脈交会穴・四総穴・根結穴・標本穴の6グループからなる |
| 八会穴とは | 気・血・骨・髄・筋・脈・臓・腑という体の重要な要素が集まる8つの要穴 |
| 八会穴の8穴 | 腑会=中脘/臓会=章門/筋会=陽陵泉/髄会=絶骨/血会=膈兪/骨会=大杼/脈会=太淵/気会=膻中 |
| 下合穴 | 六腑の病に関係する要穴。『霊枢』に記載。胃・大腸・小腸・三焦・膀胱・胆の六腑の治療に活用し、臨床では募穴と組み合わせることが多い |
| 八脈交会穴 | 奇経八脈(督脈・任脈・衝脈・帯脈など)と通じる要穴。『鍼灸大全』で配穴法が充実し、奇経治療として継承された |
| 四総穴 | 部位別の主治を覚えやすく整理した要穴。腹部→足三里、腰背→委中、頭項→列欠、面口→合谷 |
| 根結穴・標本穴 | 根結穴は経気の始まり(根穴)と終わり(結穴)。根穴・溜穴・注穴・入穴・結穴の流れ。標本穴は四肢に属する本穴と体幹部に属する標穴で構成される |
| 国試での狙われ方 | 八会穴の「◯会=どの経穴か」の一対一対応、四総穴の部位と経穴の対応、下合穴=六腑、八脈交会穴=奇経という枠組みの取り違えが頻出 |
要穴といえば五要穴(井穴・滎穴・兪穴・経穴・合穴)や原穴・絡穴・郄穴が有名ですが、スライドが強調するのは「五要穴以外にも大切な要穴がある」という点です。臨床や経絡理論で重要になる要穴は、次の6グループに整理されます。
まとめのスライドでも、これらは「古典の理論 × 現代臨床」で、由来・部位・症状をセットで学ぶものだと示されています。
八会穴は気・血・骨・髄・筋・脈・臓・腑という、体の大事な働きが集まる場所とされる要穴です。国試では「◯会=どの経穴か」の一対一対応がそのまま問われるため、下表は丸暗記が必須です。
| 会(集まるもの) | 経穴名 |
|---|---|
| 腑会 | 中脘 |
| 臓会 | 章門 |
| 筋会 | 陽陵泉 |
| 髄会 | 絶骨 |
| 血会 | 膈兪 |
| 骨会 | 大杼 |
| 脈会 | 太淵 |
| 気会 | 膻中 |
八会穴は慢性の体質調整だけでなく、急性症状にも使えるのが臨床応用のポイントです。スライドでは鄒会配穴法として、関連する会穴を組み合わせて使う考え方が示されています。
いずれも「どの要素(気・血・筋・腑など)の失調か」を考え、対応する会穴を選ぶという発想です。急性症状への応用がポイントと明記されています。
下合穴は『霊枢』に記載される考え方で、六腑(胃・大腸・小腸・三焦・膀胱・胆)の病に関係する要穴です。臨床では募穴と組み合わせて使うことが多いとされます。
さらに下合穴は診断点としても重要で、圧痛点を手がかりに治療点を考える使い方があります。木戸正雄は下合穴を経絡の診断点として重視しました。
| 経(スライド表記) | 関連する症状 |
|---|---|
| 小腸経 | 目の症状、肩・腕の痛み などに関連 |
| 足陽明 | 顔面・歯の痛み、胃腸の不調 などに関連 |
| 足少陽 | 側頭部の痛み、めまい・耳鳴り などに関連 |
| 手太陽 | 後頭部の痛み、首・肩のこり などに関連 |
八脈交会穴は奇経八脈(督脈・任脈・衝脈・帯脈など)に通じる要穴で、『鍼灸大全』で配穴法が充実し、奇経治療として現代に継承されています。臨床応用が発展したグループです。
一方四総穴は、部位別の主治を覚えやすく整理した要穴です。以下の4つは国試の定番で、そのまま出題されます。
| 部位 | 経穴 |
|---|---|
| 腹部 | 足三里 |
| 腰背 | 委中 |
| 頭項 | 列欠 |
| 面口 | 合谷 |
根結穴は経気の始まりと終わりを示す考え方です。経気は根穴 → 溜穴 → 注穴 → 入穴 → 結穴の順に流れ、根穴=経気の始まり(経脈の気が生じるところ)、結穴=経気の終わり・集まり(経脈の気が集まるところ)と整理されます。
標本穴は、四肢に属する本穴と体幹部に属する標穴で構成されます。本穴は末端に広がるエネルギーのポイント、標穴は中心を支える安定のポイントで、両者は上下・末端と中心の関係にあります。標本穴の対応関係は表裏・本経と別経のつながりを示し、根結穴と併せて学ぶと経脈を立体的に理解できます。
| 区分 | 位置 | 意味 |
|---|---|---|
| 根穴 | 四肢末端側 | 経気の始まり(経脈の気が生じるところ) |
| 溜穴・注穴・入穴 | 経過部 | 経気が流れていく段階 |
| 結穴 | 体幹・頭部側 | 経気の終わり・集まり(経脈の気が集まるところ) |
| 本穴 | 四肢 | 末端に広がるエネルギーのポイント |
| 標穴 | 体幹部 | 中心を支える安定のポイント |