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低血圧症の病態・分類・症状・診断・治療ていけつあつしょう

低血圧症とは収縮期血圧が100mmHg以下になり、めまいや立ちくらみなど日常生活に支障をきたす状態です。やせ型の若年女性に多い本態性低血圧のほか、自律神経の乱れが関わる起立性低血圧・神経調節性失神があり、無症状のまま経過することも少なくありません。国試では起立性低血圧の診断基準の数値や検査法である起立試験の手順がよく問われます。

低血圧症|低血圧症 1
読み方ていけつあつしょう
定義収縮期血圧が100mmHg以下となり、日常生活に支障をきたす状態
分類本態性低血圧・起立性低血圧・神経調節性失神(症候性〔二次性〕低血圧を含む場合もある)
好発本態性低血圧はやせ型の若年女性に多い
関連機序自律神経(交感神経・副交感神経)の調節が乱れると血圧低下や失神につながる
主症状めまい・立ちくらみ・失神。ただし無症状のことも多い
起立性低血圧の診断基準収縮期血圧80mmHg以下、または起立による収縮期20mmHg以上・拡張期10mmHg以上の低下
検査起立試験(臥位で測定→起立→直後から1分ごとに血圧・脈拍を測定し、臥位と立位を比較)
治療生活指導(水分・塩分摂取、急な起立を避ける、弾性ストッキング)が基本。必要時はフルドロコルチゾンなど薬物療法。予後は良好なことが多い

低血圧症とは

低血圧症とは、収縮期血圧が100mmHg以下となり、血圧が低いことで日常生活に支障をきたす状態を指します。血圧が低いと全身への血流が不足しやすくなり、めまいや立ちくらみなどの症状につながります。

低血圧症の定義:収縮期血圧100mmHg以下で全身への血流が不足しやすくなる
低血圧症の定義:収縮期血圧100mmHg以下で全身への血流が不足しやすくなる

分類:本態性低血圧・起立性低血圧・神経調節性失神

低血圧症は原因や状況によっていくつかのタイプに分けられます。

これらはいずれも自律神経(交感神経=血圧を上げる・副交感神経=血圧を下げる)の調節の乱れが関与している点で共通しています。

自律神経の調節が乱れると血圧低下や失神につながる。交感神経(アクセル)と副交感神経(ブレーキ)のバランスがカギ
自律神経の調節が乱れると血圧低下や失神につながる。交感神経(アクセル)と副交感神経(ブレーキ)のバランスがカギ

神経調節性失神が起こる流れ

神経調節性失神は、以下のような一連の流れで起こります。

ステップ体の変化
心拍数の低下(徐脈になる)
血圧の低下
脳血流の低下(脳への血流が減る)
失神(意識消失)

この過程で、失神の前段階として冷汗・嘔気(吐き気)・気分不快といった症状が現れることが多いです。

主な症状:めまい・立ちくらみ・失神

低血圧は無症状のまま経過することも多いのが特徴ですが、脳灌流圧(脳への血流の圧力)が低下すると次のような症状が現れます。

特に急に立ち上がったときにこれらの症状が出た場合は、起立性低血圧を疑います。症状がなくても油断せず、日頃から血圧の変化に注意することが大切です。

主な症状であるめまい・立ちくらみ・失神は、いずれも脳への血流不足によって起こる
主な症状であるめまい・立ちくらみ・失神は、いずれも脳への血流不足によって起こる

起立性低血圧の診断基準と起立試験

起立性低血圧は、臥位から立位になったときの血圧変化を基準に診断します。

診断の目安数値
収縮期血圧80mmHg以下
収縮期血圧の低下-20mmHg以上
拡張期血圧の低下-10mmHg以上

診断には起立試験を用います。手順は次の通りです。

起立性低血圧の診断基準。収縮期80mmHg以下、または収縮期-20mmHg以上・拡張期-10mmHg以上の低下
起立性低血圧の診断基準。収縮期80mmHg以下、または収縮期-20mmHg以上・拡張期-10mmHg以上の低下

日常生活の注意点と治療

低血圧症は早朝食後に血圧が低下しやすいため、次の点に注意が必要です。

治療の基本は生活指導です。

生活改善と適切な対策により、多くは予後良好とされています。

治療の基本は生活指導。水分・塩分摂取、急な起立を避ける、弾性ストッキング、必要時はフルドロコルチゾンによる薬物療法
治療の基本は生活指導。水分・塩分摂取、急な起立を避ける、弾性ストッキング、必要時はフルドロコルチゾンによる薬物療法
国試ポイント
① 低血圧症の定義は収縮期血圧100mmHg以下で日常生活に支障をきたす状態
本態性低血圧はやせ型の若年女性に多い体質的な低血圧
起立性低血圧の診断基準は収縮期80mmHg以下、または収縮期-20mmHg以上・拡張期-10mmHg以上の低下
神経調節性失神は徐脈→血圧低下→脳血流低下→失神という流れで起こる
⑤ 診断には起立試験(臥位→起立、直後から1分ごとに血圧・脈拍測定)を用いる
⑥ 治療は生活指導(水分・塩分摂取、急な起立を避ける、弾性ストッキング)が基本で、必要時にフルドロコルチゾンを用いる
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