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手の太陽小腸経の経穴一覧と取穴部位・流注てのたいようしょうちょうけい / Small Intestine Meridian of Hand-Taiyang

手の太陽小腸経は十二正経のひとつで、小指の尺側(少沢)に起こり、上肢の後内側を上行して肩甲部・頸部を通り、耳の前(聴宮)で終わる19穴の経脈です。このページでは、スライド全29枚の内容をもとに、流注の流れ・手の少陰心経との表裏関係・少沢・後渓・養老・天宗・聴宮などの取穴部位・五輸穴や郄穴・絡穴といった要穴を、一覧表でまとめて確認できます。

手の太陽小腸経|手の太陽小腸経 1
読み方て の たいよう しょうちょうけい
分類十二正経のひとつ/太陽経(体の後面を走る)
経穴数19穴(SI1 少沢 〜 SI19 聴宮)
流注の起始小指の尺側(爪の外側の生え際)=少沢(SI1)
流注の終止耳の前=聴宮(SI19)
走行の要点小指尺側 → 手背 → 前腕後内側 → 肘 → 上腕後内側 → 肩甲部 → 頸部 → 顔面 → 耳の前
表裏関係手の少陰心経(心経)
関連する臓腑小腸(消化・吸収/水分代謝/バリア機能)
代表穴後渓(SI3)
五輸穴井金穴=少沢/栄水穴=前谷/兪木穴=後渓/経火穴=陽谷/合土穴=小海
郄穴養老(SI6)
絡穴支正(SI7)
八脈交会穴後渓(SI3)
関係の深い症状肩甲部痛・頸肩部痛・耳の症状・顔面部の症状

手の太陽小腸経とは|十二正経のひとつで小腸と深く関係する

手の太陽小腸経は、十二正経のひとつで、小腸と深く関係する経脈です。スライドでは小腸のはたらきとして次の3つが挙げられています。

また小腸経は体の後面を走る「太陽経」のひとつである点も押さえておきたいポイントです。

手の太陽小腸経は十二正経のひとつで、小腸(消化・吸収/水分代謝/バリア機能)と深く関係する経脈
手の太陽小腸経は十二正経のひとつで、小腸(消化・吸収/水分代謝/バリア機能)と深く関係する経脈

流注①|小指の尺側から始まる(心経との違いに注意)

手の太陽小腸経は、小指の尺側から始まる経脈です。表裏関係にある心経と流れが逆になるため、セットで覚えます。

スライドでは「逆の流れでスタート!」として、心経の終わりを受けて小腸経が始まる関係が示されています。

スタートは小指尺側。心経は親指の橈側で終了し、小腸経は小指の尺側から開始する
スタートは小指尺側。心経は親指の橈側で終了し、小腸経は小指の尺側から開始する

流注②|上肢の後内側を上行する

小腸経は、上肢の後内側を上がる経脈です。スライドでは通過する部位が下から順に示されています。

「後ろ寄りを上がる!」がキーワードです。

手背 → 前腕後内側 → 肘 → 上腕後内側と、上肢の後内側を上行する
手背 → 前腕後内側 → 肘 → 上腕後内側と、上肢の後内側を上行する

流注③|肩甲部から頸部、顔面へ向かう

上肢を上行した小腸経は、肩甲部から頸部、顔面へ向かう経脈です。スライドでは「肩甲部 → 頸部 → 顔面」の順に進む図が示されています。

肩甲部 → 頸部 → 顔面へと進む。肩甲骨まわりを通るのが小腸経の特徴
肩甲部 → 頸部 → 顔面へと進む。肩甲骨まわりを通るのが小腸経の特徴

流注④|耳の前で終わる

小腸経は、耳の前で終わる経脈です。終止穴は聴宮(SI19)で、「ゴールは耳の前!」と覚えます。

小腸経のゴールは耳の前。終止穴は聴宮(SI19)
小腸経のゴールは耳の前。終止穴は聴宮(SI19)

手の少陰心経と表裏関係にある

小腸経は、心経(手の少陰心経)と表裏関係にある経脈です。

「心経とペア!」で覚えましょう。

小腸経(手の太陽)と心経(手の少陰)は表裏関係にあるペア
小腸経(手の太陽)と心経(手の少陰)は表裏関係にあるペア

流注のまとめ|小指から肩・耳へ、心経とペア

スライドのまとめでは、小腸経の流れが次のように整理されています。

通過部位は下から順に「小指 → 上肢後内側 → 肩甲部 → 頸部 → 耳の前」。手の太陽小腸経は、小指から肩・耳へ向かう大切な経脈です。

小指 → 上肢後内側 → 肩甲部 → 頸部 → 耳の前。心経とペアで流れが逆になる
小指 → 上肢後内側 → 肩甲部 → 頸部 → 耳の前。心経とペアで流れが逆になる

手の太陽小腸経の経穴一覧(SI1〜SI19)

手の太陽小腸経は全19穴。取穴部位はスライドに記載されている表現をそのまま掲載しています。

経穴番号経穴名読み要穴取穴部位(スライド記載)
SI1少沢しょうたく井金穴小指の爪の外側の生え際の角から約0.1寸(約2mm)内側のくぼみ
SI2前谷ぜんこく栄水穴小指の付け根の外側のくぼみから手首方向へたどり、骨の際のやや陥凹したところ
SI3後渓こうけい兪木穴・八脈交会穴小指の付け根の外側のくぼみから手首方向へたどり、骨の際のやや陥凹したところ
SI4腕骨わんこつ※本スライド集には未収録(19穴中このスライドのみ欠落)
SI5陽谷ようこく経火穴手の外側のくぼみで、手首の骨の出っ張りのやや手首側にある
SI6養老ようろう郄穴手首の横じわ(尺側)から指3本分(約4寸)ひじ側の、尺骨と腱の間にある
SI7支正しせい絡穴手首の横じわ(尺側)から指3本分(約4寸)ひじ側の、尺骨と腱の間にある
SI8小海しょうかい合土穴※スライド記載文は「内くるぶしの後ろのくぼみと、アキレス腱の間にあるくぼみ」となっているが、図は肘部を示しており記載ミスの可能性が高い
SI9肩貞けんてい-(スライドは「合土穴」と表示※誤記の可能性)肩の後ろ側で、腕を下ろしたときに、腕の骨の上端と肩甲骨の角の間にあるくぼみのところ
SI10臑兪じゅゆ肩の後ろ側で、肩甲骨の外側の端にある骨のくぼみのやや上にあるところ
SI11天宗てんそう肩甲骨の内側で、肩甲棘の上縁の中央からやや外側のくぼみ。肩甲棘の上縁を1/3、下縁を2/3としたところ
SI12秉風へいふう※スライド記載文は天宗(SI11)と同一(「肩甲骨の内側で、肩甲棘の上縁の中央からやや外側のくぼみ。肩甲棘の上縁を1/3、下縁を2/3としたところ」)
SI13曲垣きょくえん肩甲骨の内側の上方、肩甲棘の内側端にあるくぼみのやや下のところ
SI14肩外兪けんがいゆ肩甲骨の内側で、背骨(第1・第2胸椎棘突起)の外側にあるくぼみのやや外側のところ。目安:第1胸椎棘突起の外側1.5寸
SI15肩中兪けんちゅうゆ肩甲骨の内側で、背骨(第2・第3胸椎棘突起)の外側にあるくぼみのやや外側のところ。目安:第2胸椎棘突起の外側2寸
SI16天窓てんそう首の側面で、胸鎖乳突筋の後縁にあり、頸動脈の拍動部のやや後ろのくぼみのところ
SI17天容てんよう耳の前のくぼみ(乳様突起)の後ろの下方で、胸鎖乳突筋の後縁にある、ややくぼんだところ
SI18顴髎けんりょう頬骨の下のくぼみの前方、口を閉じたときにできるくぼみのところ
SI19聴宮ちょうきゅう耳の中央のくぼみ(耳珠の前方)のやや奥にある、くぼんだところ

手の太陽小腸経の要穴

五輸穴は井金穴・栄水穴・兪木穴・経火穴・合土穴の並び(陽経の配当)。国試では要穴の組み合わせがそのまま問われます。

要穴の種類経穴名スライドでの表記
井金穴少沢(SI1)手の太陽小腸経の井金穴
栄水穴前谷(SI2)手の太陽小腸経の栄水穴
兪木穴後渓(SI3)手の太陽小腸経の兪木穴・八脈交会穴
経火穴陽谷(SI5)手の太陽小腸経の経火穴
合土穴小海(SI8)手の太陽小腸経の合土穴
郄穴養老(SI6)手の太陽小腸経の郄穴
絡穴支正(SI7)手の太陽小腸経の絡穴
八脈交会穴後渓(SI3)兪木穴・八脈交会穴

各経穴で挙げられている主な症状・はたらき

各スライドの「特徴」「主なはたらき」で、その穴に固有として挙げられている内容をまとめました(全穴共通で「胃の働き改善」「消化促進」「気の巡りをサポート」が記載されています)。

経穴名スライドで固有に挙げられている症状・はたらき
少沢(SI1)胃の熱を冷まし消化を助ける/胃もたれ・胸やけ/手の少陰心経とも関係深く心身をリフレッシュ/イライラや不安
前谷(SI2)心の熱を冷まし、胃の熱や不快感をケア/精神を落ち着かせる/心がイライラして落ち着かない時
後渓(SI3)首のこり・肩のこり・背中の痛み/ストレスや緊張の緩和/八脈交会穴として重要
陽谷(SI5)胃もたれ・胸やけ/ストレスや緊張で胃がムカムカする時
養老(SI6)胃の働きを整え消化を助ける/胃もたれ・胸やけ/ストレスや緊張
支正(SI7)胃の働きを整え消化を助ける/胃もたれ・胸やけ/ストレスや緊張
小海(SI8)胃の働きを整え消化を助ける/胃もたれ・胸やけ
肩貞(SI9)胃の働きを整え消化を助ける/胃もたれ・胸やけ
臑兪(SI10)胃の働きを整え消化を助ける/肩の不快感
天宗(SI11)肩こりや肩の痛みにも◎/肩や背中のこりや痛み
秉風(SI12)肩こりや肩の痛みにも◎/肩や背中のこりや痛み
曲垣(SI13)肩こりや背中の張りにも◎/肩や背中のコリや張り
肩外兪(SI14)肩こりや背中の張りにも◎/肩や背中のこりや張り
肩中兪(SI15)肩こりや背中の張りにも◎/肩や背中のこりや張り
天窓(SI16)喉のつかえや違和感にも◎/首・肩のこりや張り/声のかすれ
天容(SI17)喉のつかえや違和感にも◎/首・肩のこりや張り/声のかすれ
顴髎(SI18)顔のむくみやたるみにも◎/歯やあご周りの不調にも◎
聴宮(SI19)耳鳴り・難聴などにも◎/耳の違和感や圧迫感/食べ過ぎや胃もたれ

主治①|肩背部や耳の症状と関係が深い

小腸経は、肩背部や耳の症状と深く関係する経脈です。スライドでは次の症状が挙げられています。

小腸経は体の後面を走る太陽経のひとつであることが、肩背部の症状と関係する理由として示されています。

肩・背中の痛み、首・肩のこり、耳鳴り、耳の痛みと関係が深い
肩・背中の痛み、首・肩のこり、耳鳴り、耳の痛みと関係が深い

主治②|肩甲部痛・頸肩部痛・耳の症状・顔面部の症状

小腸経と関係が深い症状は、次の4つをセットで覚えます。

肩甲部痛・頸肩部痛・耳の症状・顔面部の症状と関係が深い
肩甲部痛・頸肩部痛・耳の症状・顔面部の症状と関係が深い

代表穴は後渓(SI3)

手の太陽小腸経の代表的な経穴は後渓(こうけい/SI3)です。後渓は兪木穴であり、八脈交会穴でもある重要穴で、スライドでは次の症状に関係するツボとして紹介されています。

取穴部位は「小指の付け根の外側のくぼみから手首方向へたどり、骨の際のやや陥凹したところ」。

代表穴は後渓(SI3)。首のこり・肩のこり・背中の痛みに関係する重要穴
代表穴は後渓(SI3)。首のこり・肩のこり・背中の痛みに関係する重要穴

手・前腕の経穴(少沢・前谷・後渓・陽谷・養老・支正)

手部から前腕にかけては、五輸穴・郄穴・絡穴が集中します。

少沢(SI1)は手の太陽小腸経の井金穴。小指の爪の外側の生え際の角から約0.1寸内側のくぼみ
少沢(SI1)は手の太陽小腸経の井金穴。小指の爪の外側の生え際の角から約0.1寸内側のくぼみ

肩甲部の経穴(肩貞・臑兪・天宗・秉風・曲垣・肩外兪・肩中兪)

肩甲部は小腸経の経穴が密集するエリアで、寸法や肩甲棘との位置関係が国試で狙われます

天宗(SI11)は肩甲骨の内側で、肩甲棘の上縁を1/3、下縁を2/3としたところ
天宗(SI11)は肩甲骨の内側で、肩甲棘の上縁を1/3、下縁を2/3としたところ

頸部・顔面の経穴(天窓・天容・顴髎・聴宮)

頸部から顔面にかけての4穴が小腸経の終盤です。

聴宮(SI19)は小腸経の終止穴。耳の中央のくぼみ(耳珠の前方)のやや奥
聴宮(SI19)は小腸経の終止穴。耳の中央のくぼみ(耳珠の前方)のやや奥
国試ポイント
① 手の太陽小腸経は全19穴。小指の尺側(少沢/SI1)に起こり、上肢の後内側を上行して肩甲部・頸部を経て、耳の前(聴宮/SI19)で終わる。表裏関係は手の少陰心経で、心経は「心(胸)から小指へ」と流れが逆になる。
② 五輸穴は井金穴=少沢、栄水穴=前谷、兪木穴=後渓、経火穴=陽谷、合土穴=小海。加えて郄穴=養老(SI6)、絡穴=支正(SI7)。代表穴の後渓(SI3)は兪木穴かつ八脈交会穴。
③ 肩甲部の寸法が頻出。天宗(SI11)は肩甲棘の上縁を1/3・下縁を2/3としたところ、肩外兪(SI14)は第1胸椎棘突起の外側1.5寸、肩中兪(SI15)は第2胸椎棘突起の外側2寸。主治は肩甲部痛・頸肩部痛・耳の症状・顔面部の症状。
📖 手の太陽小腸経をスライドで学ぶ(国試辞書) 図解スライドでサクッと復習