アフロの手アフロの手

体表の反応の種類・特徴と国試ポイントたいひょうのはんのう

体表の反応とは、内臓や身体の異常が皮膚・筋などの体表に現れる所見のことです。鍼灸臨床では触診でこれをとらえ、治療点の決定に用います。国試では「筋緊張→発汗・発赤→痛覚過敏→硬結→圧痛→放散痛・関連痛→トリガーポイント」の7つが問われ、とくに放散痛(神経走行に沿う)と関連痛(離れた場所に出る)の区別が頻出です。

体表の反応|体表の反応 1
読み方たいひょうのはんのう
定義内臓や身体の異常が皮膚・筋など体表に現れる所見
7つの反応①筋緊張 ②発汗異常・発赤 ③痛覚過敏 ④硬結 ⑤圧痛 ⑥放散痛・関連痛 ⑦トリガーポイント
関与する機序α−γ連関の異常、自律神経(交感神経)の変調、侵害受容器の閾値低下・感作
関与する物質プロスタグランジンなどの炎症物質
把握の方法触診(筋緊張・硬結は触診で最もよく確認する反応)
臨床的意義圧痛点=治療点になることが多く、トリガーポイントは鍼灸・徒手療法の重要なターゲット
国試での狙われ方放散痛(坐骨神経痛)と関連痛(心筋梗塞→左肩痛)の区別が頻出

体表の反応とは(7つの一覧)

体表の反応は、内臓や身体の異常が体表(皮膚・筋)に反映されたものです。スライドでは覚え方として「筋緊張 → 発汗・発赤 → 痛覚過敏 → 硬結 → 圧痛 → 放散痛・関連痛 → トリガーポイント」の順で整理されています。

番号反応要点
筋緊張筋肉が異常に緊張した状態。α−γ連関の異常で起こる。痛みや身体異常が原因
発汗異常・発赤自律神経の変調で起こる。発汗の増加・減少、皮膚の発赤
痛覚過敏侵害受容器の閾値低下。軽い刺激でも痛い。関連痛帯に生じやすい
硬結皮下に触れる塊状の硬い部分。筋収縮の持続、筋拘縮や浮腫が関与
圧痛押すと痛い部位。侵害受容器の感作による。炎症物質が関与
放散痛・関連痛放散痛=神経走行に沿う/関連痛=離れた場所に出る
トリガーポイント筋・筋膜にできる、特有の関連痛を生じるしこり
体表の反応7つの要点まとめ(覚える順番)
体表の反応7つの要点まとめ(覚える順番)

筋緊張・発汗異常・発赤(①②)

筋緊張は筋肉が異常に緊張した状態で、α−γ連関の異常によって起こります。原因は痛みや身体の異常で、触診で最もよく確認する反応です。

発汗異常・発赤自律神経の変調で起こる反応で、発汗の増加・減少と皮膚の発赤がみられます。これは内臓の異常や交感神経活動の変化を反映しています。

発汗異常・発赤は自律神経の変調で起こる
発汗異常・発赤は自律神経の変調で起こる

痛覚過敏・硬結・圧痛(③④⑤)

痛覚過敏侵害受容器の閾値が低下し、軽い刺激でも痛みを感じる状態です。関連痛帯に生じやすく、内臓異常が皮膚や筋に反映されて現れます。

硬結は皮下に触れる塊状の硬い部分で、筋収縮の持続により生じ、筋拘縮や浮腫が関与します。肩こりや腰痛の部位に、硬くて動きの悪いしこりとして触れる、鍼灸臨床で重要な触診所見です。

圧痛は押すと痛い部位で、侵害受容器の感作によって生じ、プロスタグランジンなどの炎症物質が関与します。トリガーポイントの特徴でもあり、圧痛点=治療点になることが多いのがポイントです。

反応本態関与するもの
痛覚過敏侵害受容器の閾値低下関連痛帯に生じやすい
硬結筋収縮の持続筋拘縮・浮腫
圧痛侵害受容器の感作プロスタグランジンなど炎症物質
圧痛=押すと痛い部位。侵害受容器の感作と炎症物質が関与
圧痛=押すと痛い部位。侵害受容器の感作と炎症物質が関与

放散痛と関連痛のちがい(⑥・国試頻出)

スライドでも「国家試験頻出」と明記されている最重要項目です。似ていますが本質が異なります。

覚え方は「神経に沿う=放散痛/離れた場所=関連痛」です。

放散痛関連痛
痛みの広がり方神経走行に沿って広がる離れた場所に感じる
代表例坐骨神経痛心筋梗塞 → 左肩痛
キーワード神経に沿う離れた場所に出る
放散痛=神経に沿う/関連痛=離れた場所に出る
放散痛=神経に沿う/関連痛=離れた場所に出る

トリガーポイント(⑦)

トリガーポイント筋線維の中にできたしこりのような硬い部分で、押すと痛く、離れた場所に痛みを飛ばすのが特徴です。現代鍼灸で重要な概念とされます。

関連痛パターンの例として、僧帽筋のトリガーポイント→肩・腕へ痛みが広がる梨状筋のトリガーポイント→お尻から太もも・ふくらはぎへ痛みが広がるが挙げられています。

トリガーポイントの部位関連痛の広がり
僧帽筋肩・腕へ痛みが広がる
梨状筋お尻から太もも・ふくらはぎへ痛みが広がる
トリガーポイント=圧痛・硬結+関連痛を持つしこり
トリガーポイント=圧痛・硬結+関連痛を持つしこり
国試ポイント
① 筋緊張は「α−γ連関の異常」で起こる。触診で最もよく確認する反応。
② 発汗異常・発赤は「自律神経(交感神経)の変調」を反映する。
③ 痛覚過敏は「侵害受容器の閾値低下」、圧痛は「侵害受容器の感作」+プロスタグランジンなど炎症物質が関与。
④ 硬結は筋収縮の持続で生じ、筋拘縮や浮腫が関与する皮下の塊状の硬い部分。
⑤ 【頻出】放散痛=神経走行に沿う(坐骨神経痛)/関連痛=離れた場所に出る(心筋梗塞→左肩痛)。取り違えが引っかけ。
⑥ トリガーポイントは筋・筋膜に形成され、圧痛・硬結を伴い特有の関連痛を生じる。経穴と重なることが多い。
📖 体表の反応をスライドで学ぶ(国試辞書) 図解スライドでサクッと復習