内臓のはたらきは自律神経を介する反射によって常に自動調節されている。国試では①内臓-内臓反射 ②体性-内臓反射 ③内臓-体性反射の3パターンが頻出で、それぞれ「求心路は何か」「遠心路は自律神経か運動神経か」「代表例は何か」がセットで問われる。とくに鍼灸の作用機序は体性-内臓反射、関連痛・筋性防御は内臓-体性反射という対応が最重要。
| 読み方 | じりつしんけいをかいするはんしゃ |
|---|---|
| 定義 | 内臓や体表からの情報が中枢(脊髄・脳)を介し、自律神経などを遠心路として内臓や体性組織の働きを自動調節する反射 |
| 分類 | ①内臓-内臓反射 ②体性-内臓反射 ③内臓-体性反射 の3種類 |
| 求心路 | 内臓-内臓反射・内臓-体性反射=内臓求心性神経/体性-内臓反射=体性感覚神経 |
| 遠心路 | 内臓-内臓反射・体性-内臓反射=自律神経/内臓-体性反射=運動神経 |
| 中枢 | 脊髄・脳(延髄の血管運動中枢・消化中枢など) |
| 代表例 | 圧受容器反射(血圧上昇→心拍低下)、冷刺激→発汗・血管収縮、虫垂炎→腹筋緊張(筋性防御) |
| 臨床的意義 | 鍼灸治療は体性-内臓反射を利用して内臓機能を調節する。関連痛・筋性防御は内臓-体性反射で説明される |
| 国試での狙われ方 | 3パターンの流れ(求心路・中枢・遠心路・効果器)の取り違え、代表例と反射名の組み合わせ、鍼灸作用=体性-内臓反射 |
内臓は自律神経による反射で常に調節されている。スライドでは主な反射を3種類に整理している。「内→内、体→内、内→体」の3パターンで覚えると国試に強い。
| 反射名 | 求心路 | 中枢 | 遠心路 | 効果器 | 代表例 |
|---|---|---|---|---|---|
| 内臓-内臓反射 | 内臓求心性神経 | 脊髄・脳 | 自律神経 | 内臓 | 血圧上昇→心拍数低下(圧受容器反射)、胃の伸展→消化液分泌の促進 |
| 体性-内臓反射 | 体性感覚神経 | 脊髄・脳 | 自律神経 | 内臓 | 寒冷刺激→発汗・血管収縮、味覚刺激→唾液分泌の促進 |
| 内臓-体性反射 | 内臓求心性神経 | 脊髄・脳 | 運動神経 | 骨格筋・皮膚 | 虫垂炎→腹筋の緊張(防御反射)、胆嚢炎→右肩の関連痛 |
反射の流れは ①内臓(情報の発生)→ ②内臓求心性神経(情報を中枢へ伝える)→ ③中枢(情報を統合・判断)→ ④自律神経(情報を出力)→ ⑤別の内臓(働きを調節)。
よく出るキーワードは「求心路=内臓求心性神経、遠心路=自律神経」「血圧調節の代表例=圧受容器反射(血圧反射)」。
流れは ①皮膚・筋・関節(刺激の入力)→ ②体性感覚神経(刺激を中枢へ伝える)→ ③中枢(脊髄・脳)で統合・判断 → ④自律神経を介して信号を出力 → ⑤内臓の働きを調節。求心路が体性感覚神経である点が内臓-内臓反射との違い。
キーワード暗記は「刺激(体)→ 体性感覚神経 → 中枢 → 自律神経 → 内臓」。体性-内臓反射は鍼灸作用の重要な機序である。
流れは ①内臓(異常・刺激の発生)→ ②内臓求心性神経 → ③中枢(脊髄・脳)→ ④運動神経(筋・皮膚へ信号を出す)→ ⑤骨格筋・皮膚(筋の緊張・痛み・発汗などの反応)。遠心路が運動神経である点が最大の識別ポイント。
関連痛=内臓の痛みが別の部位に現れること、筋性防御=内臓を守るために筋が緊張すること。いずれも内臓-体性反射で起こる。
| 用語 | 内容 | 代表疾患・特徴 |
|---|---|---|
| 筋性防御(防御反射) | 内臓を守るために筋が緊張する | 虫垂炎。板状硬・反跳痛の原因 |
| 関連痛 | 内臓の痛みが別の部位に現れる | 胆嚢炎→右肩・肩甲部(横隔神経C3〜C5) |
| 関連痛 | 頸髄・上位胸髄を介して肩・上肢へ | 心疾患→左肩・左上肢(心筋梗塞で重要) |
鍼や灸による刺激は、体性-内臓反射を介して内臓の働きを調節する。刺激する部位は①皮膚(ツボや皮膚)②筋肉 ③結合組織(筋膜・靭帯など)の3つ。
流れは ①刺激入力(皮膚・筋・結合組織)→ ②体性感覚神経を介して中枢へ伝達 → ③中枢(脊髄・脳)で統合・判断 → ④自律神経を介して内臓へ信号を出力 → ⑤内臓の働きを調節。
これらの作用が相乗的に働き自然治癒力を高める。臨床では、胃腸の不調(胃痛・便秘・下痢など)→腹部や背部のツボ、頭痛・肩こり・腰痛→患部周辺の筋肉やツボ、冷え・むくみ・生理痛→下肢や腰部のツボに灸や鍼、という形で応用される。
「内→内、体→内、内→体」の語呂で3パターンを整理する。国試では求心路と遠心路の入れ替えが典型的な引っかけ。
「内臓のSOSが体にサインを出す」=内臓-体性反射、「体からの刺激で内臓を整える」=体性-内臓反射、とイメージすると混同しにくい。