トリガーポイントとは、筋・筋膜内の過緊張部位に形成される「痛みの引き金(Trigger)」となる圧痛点のことです。索状硬結(ロープ状の硬い部分)の中に存在し、押すといつもの痛みや症状が誘発され、離れた部位に関連痛を生じるのが特徴です。国試では「索状硬結→圧痛→関連痛→局所単収縮反応→自発放電活動→経穴との関連」という7要点の流れで問われます。
| 読み方 | とりがーぽいんと(Trigger Point) |
|---|---|
| 定義 | 痛みの引き金(Trigger)となる点。筋・筋膜内に存在する圧痛点 |
| 存在部位 | 索状硬結(ロープ状の硬い部分)の上に限局して存在する |
| 主な所見 | 圧痛・硬結・関連痛・局所単収縮反応(LTR)・自発放電活動 |
| 圧痛の性質 | 軽圧でも痛みが誘発される。自発痛ではなく圧迫で誘発される |
| 関連痛 | 押した部位とは別の離れた場所に、筋ごとの典型パターンで痛みが放散する |
| 局所単収縮反応(LTR) | トリガーポイントを弾く/鍼を刺入すると筋がピクッと収縮する反応 |
| 自発放電活動 | 筋電図(EMG)で安静時にも異常な電気活動が出現する |
| 経穴との関係 | 経穴(ツボ)と一致することが多い(近接はやや少なく、離れているのはまれ) |
| 臨床的意義 | 現代鍼灸で重要な概念。発見・治療が痛みの改善につながる |
| 国試での狙われ方 | 7要点の定義対応、関連痛パターン、LTRの誘発法、索状硬結との位置関係 |
トリガーポイントは、痛みの引き金(Trigger)となる点です。筋・筋膜内に存在し、圧痛や硬結を伴い、押すといつもの痛みや症状を誘発します。
トリガーポイントを見つけて治療することが痛みの改善につながるため、現代鍼灸で重要な概念とされています。
索状硬結とは、筋・筋膜に触れるロープ状の硬い部分です。トリガーポイントは、この索状硬結の中(上)に存在します。
| 索状硬結ができる主な原因 | 内容 |
|---|---|
| 姿勢不良 | 長時間の不良姿勢で筋肉が緊張する |
| 過度な使用 | 同じ動作の繰り返しで筋肉が疲労する |
| ストレス・冷え | ストレスや冷えで血流が悪化する |
圧痛はトリガーポイント発見の最も重要な所見です。自発痛(何もしていなくても感じる痛み)とは区別され、圧迫によって誘発される痛みである点が国試の引っかけどころです。
| 区分 | 痛みの出方 |
|---|---|
| 自発痛 | 何もしていなくても痛みを感じる(トリガーポイントの特徴ではない) |
| 圧迫による痛み(圧痛) | 押したときに痛みが出る=トリガーポイントの所見 |
関連痛とは、押した部位とは別の場所に痛みが出る現象です。各筋・筋膜のトリガーポイントには特有の放散パターンがあり、典型パターンを知ることがトリガーポイントの発見につながります。国家試験頻出項目です。
| トリガーポイントのある筋 | 関連痛の放散部位 |
|---|---|
| 僧帽筋 | 頸部・肩・頭部へ放散(側頭部/頸部・肩/後頭部) |
| 梨状筋 | 臀部~下肢へ放散(臀部・大腿後面/ふくらはぎ/足先まで) |
局所単収縮反応(Local Twitch Response:LTR)は、トリガーポイントの存在を示す重要な反応です。手順は「①トリガーポイントを弾く(指で素早く押す)→②鍼を刺入する→③筋がピクッと収縮する」。トリガーポイントでは筋線維が過敏になっており、機械的刺激や鍼刺激によって異常な筋活動(収縮)が引き起こされるために起こります。
自発放電活動は、トリガーポイントでみられる異常な電気活動です。筋電図(EMG)では、正常な筋は安静時に電気活動がほとんどないのに対し、トリガーポイントのある筋では安静時にも異常な電気活動が出現します。
トリガーポイントは経穴と重なることが多いとされます。経穴は「気血の反応が現れやすい部位」、トリガーポイントも「痛みや異常が現れる部位」であるため、両者が同じ部位に現れやすいのです。一致例としては、僧帽筋のトリガーポイントと肩井(肩こりに関与)、腓腹筋のトリガーポイントと承山(ふくらはぎの痛みに関与)が挙げられます。位置関係の頻度は「一致している例(多い)>近接している例(少ない)>離れている例(まれ)」です。
| № | 要点 | 内容 |
|---|---|---|
| ① | トリガーポイント | 筋・筋膜の痛みの引き金 |
| ② | 索状硬結 | ロープ状の硬結 |
| ③ | 圧痛 | 押すと痛い |
| ④ | 関連痛 | 離れた部位に痛み |
| ⑤ | 局所単収縮反応 | 筋がピクッと動く |
| ⑥ | 自発放電活動 | 異常な筋電活動 |
| ⑦ | 経穴との関連が深い | 経穴と重なることが多い |