睡眠障害(不眠)とは、健全な睡眠が障害された状態のことです。成人の平均睡眠時間は7〜8時間とされますが個人差が大きく、「何時間以下なら不眠」と一概には決められません。国試では、真の不眠と偽の不眠の区別、入眠障害・途中覚醒・早朝覚醒・熟眠障害の4パターンと背景疾患(早朝覚醒=うつ病、入眠障害=不安障害)の組み合わせが繰り返し問われます。
| 読み方 | すいみんしょうがい(ふみん) |
|---|---|
| 定義 | 健全な睡眠が障害された状態 |
| 目安となる睡眠時間 | 成人の平均は7〜8時間。ただし個人差が大きく時間だけでは決められない |
| 大分類(病態) | 真の不眠(実際に覚醒して眠れない)/偽の不眠(実際は眠っているが眠れていないと感じる) |
| 4つのパターン | 入眠障害・途中覚醒・早朝覚醒・熟眠障害(浅眠) |
| 主な原因 | 環境の変化・騒音・寒さ暑さ・カフェイン(コーヒー、お茶)の摂りすぎ・精神的緊張/病的には器質的脳疾患・精神疾患 |
| 代表的な随伴・背景疾患 | うつ病(早朝覚醒)、不安障害(入眠障害)、老人性精神障害 |
| 検査・鑑別 | 生活環境・嗜好品・精神状態の問診で原因を確認。病的要因が疑われれば精神科医に相談 |
| 治療 | 規則正しい生活・就寝前の緊張緩和・睡眠環境の調整が基本。改善しなければ催眠薬、うつ病が原因なら抗うつ薬 |
睡眠障害(不眠)とは、健全な睡眠が障害された状態をいいます。成人の平均睡眠時間は7〜8時間とされますが、これはあくまで平均値です。
国試では「不眠=〇時間未満」という数字での定義は誤りになりやすいので、健全な睡眠が障害された状態という表現で押さえてください。
不眠は病態から大きく2つに分けられます。この区別は国試の頻出ポイントです。
偽の不眠は、自己の睡眠を過小評価している状態であり、精神障害に伴う不眠でみられやすい点が重要です。「眠れていない気がする」という思い込みが本態で、実際の睡眠は保たれています。
| 種類 | 実際の睡眠 | 本人の自覚 | 特徴・背景 |
|---|---|---|---|
| 真の不眠 | 実際に覚醒していて眠れていない | 眠れない | 本当に眠れていない状態 |
| 偽の不眠 | 実際には眠っている | 眠れていないと感じる | 自己の睡眠を過小評価。精神障害に伴う不眠でみられやすい |
不眠には主に4つのパターンがあり、それぞれ背景にみられやすい疾患がセットで問われます。特に早朝覚醒=うつ病、入眠障害=不安障害・うつ病の組み合わせは必ず覚えてください。
| パターン | 特徴 | みられやすい疾患・状態 |
|---|---|---|
| 入眠障害 | 寝つきが悪い。布団に入ってもなかなか眠れない | 不安障害・うつ病 |
| 途中覚醒 | 睡眠の途中で目が覚める | 睡眠維持困難 |
| 早朝覚醒 | 朝早く目覚めてしまい、その後眠れない | うつ病・老人性精神障害 |
| 熟眠障害(浅眠) | 夢が多い・熟睡できない | 睡眠の質の低下 など |
患者さんの訴えは次の4つに整理できます。
一発暗記:不眠の症状=寝つけない・途中で起きる・熟睡できない・良い睡眠がとれない。
不眠は生活環境や嗜好品でも起こるため、まず日常の要因を問診で確認します。そのうえで器質的な脳疾患・精神疾患が関係する病的な不眠を鑑別し、必要に応じて精神科医に相談します。
| 区分 | 確認する原因 | 内容 |
|---|---|---|
| 環境要因 | 環境の変化 | 引っ越し・入院・転勤などの環境変化が影響する |
| 環境要因 | 騒音 | 騒音や生活音で眠りが妨げられる |
| 環境要因 | 寒さ・暑さ | 室温が不快だと眠りが浅くなる |
| 嗜好品 | コーヒー・お茶の飲みすぎ | カフェインの覚醒作用で眠れなくなる |
| 精神状態 | 精神的緊張 | 不安・ストレス・悩みで眠りにくくなる |
| 病的要因 | 器質的な脳疾患・精神疾患 | 脳疾患や精神疾患が原因となることがある |
不眠治療の基本は「生活改善」です。
一発暗記:治療の基本=規則正しい生活+就寝前の工夫+必要時の薬物療法。