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身体活動レベル(PAL)と食事摂取基準・栄養と生活習慣病の国試ポイントえいようとしょくせいかつ

身体活動レベル(PAL)は、1日における身体活動の強さや量を3段階で分類したもので、推定エネルギー必要量(EER)を求めるときの基準になります。このデッキは、PALを入口に食事摂取基準の6指標(EER・EAR・RDA・AI・UL・DG)、三大栄養素、ビタミン・ミネラル、健康日本21、生活習慣病と食事、経口感染症・寄生虫、食事とがんまでを一気に扱う「栄養と食生活」の総まとめです。数値と用語の定義がそのまま得点になる範囲なので、表で押さえましょう。

栄養と食生活(身体活動レベル・食事摂取基準)|栄養と食生活(身体活動レベル・食事摂取基準) 1
読み方しんたいかつどうれべる(PAL)
定義1日における身体活動の強さや量を3段階で分類したもの
分類低い(I)/普通(II)/高い(III)
低い(I)座り仕事中心。主にデスクワークなど座っていることが多く、通勤や買い物などの移動も少ない(例:事務職・運転手・学生など/運動習慣がほとんどない人)
普通(II)立ち仕事・適度な運動。立ち仕事や歩くことが多く、家事や通勤、軽い運動などを定期的にしている(例:販売員・教員・主婦・通勤で歩く人・軽い運動をする人)
高い(III)肉体労働・運動習慣あり。力仕事や体をよく動かす仕事が多く、日常的に運動やスポーツをしている(例:建設作業員・農作業・スポーツ選手)
用途推定エネルギー必要量(EER)を求めるときの基準になる
関連指標食事摂取基準(2020年版)の6指標=EER・EAR・RDA・AI・UL・DG
国試での狙われ方3段階の区分と該当する職業例、PALがEER算出の基準であること、EARとRDAの取り違え

身体活動レベル(PAL)の3段階

身体活動レベル(PAL)は、1日における身体活動の強さや量を3段階で分類したものです。自分の生活や仕事に合わせて区分します。国試では「どの区分に当たるか」を職業例から判断させる出題が定番です。

そして最重要ポイントが、身体活動レベル(PAL)は、エネルギー必要量(EER)を求めるときの基準になるという点です。

区分生活の特徴内容
低い(I)座り仕事中心主にデスクワークなど座っていることが多い/通勤や買い物などの移動も少ない事務職・運転手・学生など(運動習慣がほとんどない人)
普通(II)立ち仕事・適度な運動立ち仕事や歩くことが多い/家事や通勤、軽い運動などを定期的にしている販売員・教員・主婦・通勤で歩く人・軽い運動をする人
高い(III)肉体労働・運動習慣あり力仕事や体をよく動かす仕事が多い/日常的に運動やスポーツをしている建設作業員・農作業・スポーツ選手・日常的に運動する人
身体活動レベル(PAL)の3段階分類とEERとの関係
身体活動レベル(PAL)の3段階分類とEERとの関係

食品と疾病:栄養不足・過剰と食事摂取基準の6指標

栄養不足や過剰は病気の原因になるという視点が公衆衛生の出発点です。栄養不足では、エネルギー不足→やせ・疲労、たんぱく質不足→筋肉量の減少、ビタミン不足→壊血病・脚気など、ミネラル不足→貧血・骨粗しょう症など。栄養過剰では、エネルギー過剰→肥満・糖尿病・高血圧、脂質のとりすぎ→動脈硬化、食塩のとりすぎ→高血圧・腎疾患、ビタミン・ミネラルの過剰→中毒症状が生じます。

食事摂取基準(2020年版)で覚える指標は6つです。とくにRDA・UL・DGは「国家試験頻出!」と明示されています。

略語名称定義
EER推定エネルギー必要量健康を維持するのに必要なエネルギー量の推定値
EAR推定平均必要量ある栄養素の不足のリスクが低いと推定される摂取量(半数の人が満たす量)
RDA推奨量ほとんどの人(97〜98%)が必要量を満たすと推定される摂取量
AI目安量十分な科学的根拠がない場合に設定する摂取量の目安
UL耐容上限量これ以上摂取すると健康障害のリスクが高まる摂取量の上限
DG目標量(生活習慣病予防)生活習慣病の発症予防のために望ましい摂取量の目安
栄養不足・過剰による疾病と、食事摂取基準(2020年版)の6指標
栄養不足・過剰による疾病と、食事摂取基準(2020年版)の6指標

三大栄養素・ビタミン・ミネラル

三大栄養素はたんぱく質(4 kcal/g)・炭水化物(4 kcal/g)・脂質(9 kcal/g)。脂質が最もエネルギー量が高く脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収を助ける点が頻出です。たんぱく質は筋肉・臓器・血液を作り必須アミノ酸を含み、炭水化物は主なエネルギー源で余ると脂肪として蓄積します。

ビタミンは体内でほとんど作れないため食事からとる必要があります。脂溶性ビタミンはA・D・E・Kで、油に溶けやすく体内に蓄えられ、過剰にとると体にたまってしまうことがあります。水溶性ビタミンはB群・Cで、水に溶けやすく体内に蓄えにくく、余分な分は尿と一緒に排出されるため毎日の摂取が大切です。

ミネラルは体の機能を正常に保つために欠かせず、体内で作れないため食事からとります。

ミネラルキーワードはたらき
カルシウム骨・歯骨や歯の主成分となり、丈夫にする働きがあります
ヘモグロビン赤血球のヘモグロビンの材料となり、酸素を全身に運ぶ働きがあります
ナトリウム摂り過ぎ→高血圧体に必要ですが、摂り過ぎると高血圧の原因になります
カリウムナトリウム排泄を促進体内の余分なナトリウム(塩分)を尿として排泄するのを助け、血圧の上昇を防ぎます
三大栄養素とエネルギー量(たんぱく質・炭水化物4kcal/g、脂質9kcal/g)
三大栄養素とエネルギー量(たんぱく質・炭水化物4kcal/g、脂質9kcal/g)

健康日本21の主な目標(数値必修)

「健康日本21」は、国民の健康づくりを推進するための国の取り組みで、生活習慣の改善を通して、健康寿命の延伸を目指します。主な目標の数値はそのまま出題されるので丸暗記が有効です。

主な目標内容目標値
1 減塩塩分のとり過ぎを防ぎ、高血圧や生活習慣病の予防につなげます1日あたりの食塩摂取量 男性7.5g未満/女性6.5g未満
2 野菜350g以上野菜をしっかり食べて、ビタミン・ミネラル・食物繊維をとりましょう野菜を1日あたり350g以上とる
3 肥満予防適正体重を維持し、生活習慣病を予防します適正体重を維持する(BMI 25未満)
4 果物摂取果物を適量とることで、ビタミンや食物繊維の補給になります果物を1日あたり200g程度とる
5 食生活改善1日3食バランスよく食べ、規則正しい食生活を心がけましょう主食・主菜・副菜をそろえ、バランスのよい食事を
健康日本21の主な目標と数値目標(食塩・野菜・BMI・果物)
健康日本21の主な目標と数値目標(食塩・野菜・BMI・果物)

生活習慣病と食事・食事とがん

生活習慣病は食事のとり方や生活習慣と深く関係します。疾患ごとの食事対策の対応づけが出題されます。

食事とがんでは、リスクを下げる食事=野菜・果物(ビタミン・ミネラル・食物繊維・抗酸化作用のある成分が豊富。1日あたり野菜は350g以上、果物は適量(200g程度)を目安に)、リスクを高める食事=アルコール・塩分・肉類/動物性脂肪です。アルコールのとり過ぎは口腔・咽頭・食道・肝臓・乳がんなどのリスクを高め、塩分のとり過ぎは胃がん、肉のとり過ぎや脂肪の多い食事は大腸がんなどのリスクを高めるとされています。

疾患どんな病気か食事のポイント
糖尿病血糖値が高くなる病気エネルギー制限/規則正しい食事/野菜・食物繊維を多く摂る
高血圧血圧が高くなる病気減塩/カリウムを多く摂る(野菜・果物・海藻など)
高脂血症血中の脂質が多くなる病気動物性脂肪を減らす/食物繊維を増やす
痛風尿酸がたまり、関節に炎症が起きる病気プリン体を控える/アルコールを控える
生活習慣病(糖尿病・高血圧・高脂血症・痛風)と食事対策
生活習慣病(糖尿病・高血圧・高脂血症・痛風)と食事対策

経口感染症・寄生虫

口から入ることで感染する病気や寄生虫があります。清潔な手洗い・食品の十分な加熱・衛生管理が予防の基本で、標語は「つけない(手洗い)・増やさない(低温保存)・やっつける(加熱殺菌)」です。ウイルスは少量でも感染力が強く、手指や食品を介して広がりやすいのが特徴です。

分類疾患・病原体主な症状
細菌赤痢(せきり)激しい下痢や血便、発熱など
細菌腸チフス高熱、腹痛、下痢や便秘など
細菌コレラ激しい水様性の下痢やおう吐で、脱水症状になることも
ウイルスA型肝炎食欲不振、発熱、黄疸(おうだん)など
ウイルスE型肝炎発熱、だるさ、黄疸など
ウイルスノロウイルスなど吐き気、おう吐、下痢、腹痛など
寄生虫回虫(かいちゅう)腹痛、栄養障害、下痢など
寄生虫アニサキス魚の生食で感染。激しい腹痛やおう吐を引き起こす
寄生虫肝吸虫(かんきゅうちゅう)肝臓に寄生し、腹痛、黄疸、発熱など
寄生虫肺吸虫(はいきゅうちゅう)肺に寄生し、長引く咳、たん、発熱など
経口感染症(細菌・ウイルス)と寄生虫の分類
経口感染症(細菌・ウイルス)と寄生虫の分類
国試ポイント
① 身体活動レベル(PAL)は1日の身体活動の強さ・量を低い(I)・普通(II)・高い(III)の3段階に分類したもので、推定エネルギー必要量(EER)を求めるときの基準になる。
② 食事摂取基準の指標はEAR=半数の人が満たす量、RDA=ほとんどの人(97〜98%)が必要量を満たす量。EARとRDAの取り違えが最大の引っかけ。
③ UL=耐容上限量(これ以上摂ると健康障害の危険)、DG=目標量(生活習慣病予防)、AI=十分な科学的根拠がない場合の目安量。RDA・UL・DGは国家試験頻出。
④ エネルギー量はたんぱく質4kcal/g・炭水化物4kcal/g・脂質9kcal/g。脂質が最も高く、脂溶性ビタミンA・D・E・Kの吸収を助ける。
⑤ 脂溶性=A・D・E・K(体内に蓄積し過剰症あり)、水溶性=B群・C(尿中排泄され毎日の摂取が必要)。A=夜盲症、B1=脚気、B2=口角炎、C=壊血病予防。
⑥ 健康日本21の数値は必修:食塩は男性7.5g未満・女性6.5g未満、野菜350g以上、果物200g程度、適正体重はBMI25未満。
・ 高血圧はナトリウム制限+カリウム摂取(カリウムはナトリウム排泄を促進)、痛風はプリン体とアルコールを控える。
・ 食中毒・経口感染症予防の三原則は「つけない(手洗い)・増やさない(低温保存)・やっつける(加熱殺菌)」。アニサキスは魚の生食、肝吸虫は肝臓、肺吸虫は肺に寄生。
📖 栄養と食生活(身体活動レベル・食事摂取基準)をスライドで学ぶ(国試辞書) 図解スライドでサクッと復習