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成人・高齢者保健の制度・対象年齢・国試ポイントこうしゅうえいせい(せいじん・こうれいしゃほけん)

成人・高齢者保健は、病気の予防・早期発見早期治療・健康増進・QOLの向上を目的とする公衆衛生の一分野で、成人は一般に40〜65歳頃を指します。国試では特定健診=40〜74歳介護保険=2000年開始・保険者は市町村・第1号被保険者65歳以上/第2号被保険者40〜64歳(特定疾病)といった数値がそのまま出題されます。生活習慣病の分類から介護サービス・難病対策まで、制度と数字をセットで押さえましょう。

公衆衛生(成人・高齢者保健)|公衆衛生(成人・高齢者保健) 1
読み方せいじん・こうれいしゃほけん
定義成人期以降の人を対象に、病気の予防・早期発見・健康増進・QOL向上を図る保健活動
成人の年齢の目安成人は一般に40〜65歳頃
主な目的①病気の予防 ②早期発見・早期治療 ③健康増進 ④QOL(生活の質)の向上
中心となる健診特定健康診査(メタボ健診)=40〜74歳が対象・毎年1回受診が推奨
中心となる制度介護保険(2000年〈平成12年〉4月開始・保険者は市町村)
主な根拠法高齢者の医療の確保に関する法律(高齢者医療確保法)、老人福祉法、難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)
国試での狙われ方特定健診の年齢、介護保険の開始年・保険者・被保険者区分、糖尿病三大合併症、脳卒中の最大の危険因子=高血圧

高齢化の指標と加齢・老化の特徴

日本では少子化・平均寿命の延長・高齢化率の増加・老年人口の増加により高齢化が進み、世界でもトップクラスの高齢化社会となっています。人口指標の定義は国試で頻出です。

指標定義
高齢化率総人口に占める65歳以上の人口の割合
老年人口指数生産年齢人口(15〜64歳)に対する老年人口(65歳以上)の割合
従属人口指数生産年齢人口に対する年少人口(0〜14歳)と老年人口の合計の割合
日本の高齢化と覚えるべき3つの人口指標
日本の高齢化と覚えるべき3つの人口指標

生活習慣病の分類と主な疾患

生活習慣病は生活習慣の乱れが原因となって起こる病気の総称です。主な5つ(がん・心疾患・脳卒中・高血圧・糖尿病)は必ず言えるようにしましょう。予防・改善のポイントはバランスの良い食事・適度な運動・禁煙・十分な睡眠と休養です。

疾患要点
がん細胞が異常に増殖し、周囲の組織に広がったり転移したりする病気
心疾患心臓の血管が狭くなったり詰まったりして起こる病気
脳卒中脳の血管が詰まったり破れたりして脳の機能が損なわれる病気
高血圧血圧が慢性的に高い状態が続き、血管に負担がかかる病気
糖尿病血糖値が慢性的に高くなり、さまざまな合併症を引き起こす病気
主な生活習慣病5つと予防・改善のポイント
主な生活習慣病5つと予防・改善のポイント

脳卒中の分類・糖尿病三大合併症・前立腺肥大

脳卒中は脳出血・脳梗塞・くも膜下出血の3型に分類され、危険因子は高血圧・動脈硬化・糖尿病・喫煙・肥満。国試では脳卒中の最大の危険因子=高血圧が定番です。糖尿病の合併症は「網膜症・腎症・神経障害」の三大合併症をセットで覚えます。

区分内容
脳出血脳の血管が破れて出血し、脳が圧迫されるタイプ
脳梗塞脳の血管が詰まり、血流が途絶えて脳細胞が壊死するタイプ
くも膜下出血脳の表面の血管にできた動脈瘤が破れ、くも膜下腔に出血するタイプ
糖尿病・網膜症目の奥の血管が傷つき、視力低下や失明の原因になる
糖尿病・腎症腎臓の血管が傷つき、ろ過機能が低下し人工透析が必要になることもある
糖尿病・神経障害手足のしびれや痛み、感覚の低下が起こり、重症化するとけがや壊疽の原因になる
糖尿病の三大合併症(網膜症・腎症・神経障害)
糖尿病の三大合併症(網膜症・腎症・神経障害)

高齢者保健福祉と特定健康診査・特定保健指導

高齢者が住み慣れた地域で健康で生きがいを持ち、安心して暮らせるよう支援するのが高齢者保健福祉です。高齢者の医療の確保に関する法律(高齢者医療確保法)は後期高齢者医療制度の運営・医療費の適正化・健康づくりの推進などを定め、老人福祉法は介護保険サービスの提供、老人福祉施設の整備、在宅での生活支援サービス、生きがいづくりや社会参加の促進などを定めます。

特定健康診査(メタボ健診)は内臓脂肪の蓄積に着目し、高血圧・高血糖・脂質異常などのリスクを早期に発見する健診で、対象は40〜74歳、毎年1回の受診が推奨されます。検査項目は身長・体重、BMI(BMI=体重(kg)÷身長(m)²)、腹囲、血圧、血糖、脂質(中性脂肪・HDL/LDLコレステロール)、肝機能(AST・ALT・γ-GTP)、尿検査の8項目です。結果は腹囲+リスクの数で判定され、3つの支援区分に分けられます。

支援区分対象支援内容の例支援期間・目標
情報提供生活習慣病のリスクが低い方健診結果の説明、一般的な情報提供、パンフレット配布など原則1回(個別または集団)/生活習慣への気づきを促す
動機付け支援リスクが中程度の方個別面談(約20分)、生活習慣の振り返りと目標設定、行動計画の作成など原則1回(個別面談)/自ら行動できるよう支援する
積極的支援リスクが高い方個別支援(電話・面談)、継続的サポート(約3〜6か月間)、目標の見直しと実践支援、行動計画の評価原則3〜6か月間/生活習慣を改善し継続できるよう具体的にサポート
特定保健指導の3つの支援区分と判定方法
特定保健指導の3つの支援区分と判定方法

介護保険制度と要介護区分・介護サービス

介護保険は2000年(平成12年)4月に開始され、高齢者の介護を社会全体で支え、利用者の自立支援と生活の質の向上を図る制度です。保険者は市町村で、被保険者の資格管理、保険料の決定・徴収、要介護認定の実施、介護サービスの提供・整備を担います。

項目内容
開始2000年(平成12年)4月
保険者市町村
第1号被保険者65歳以上・原因を問わず対象
第2号被保険者40〜64歳・特定疾病(16種類)が原因の場合のみ
要支援要支援1・2の2段階
要介護要介護1〜5の5段階
介護保険の開始年・保険者・被保険者区分
介護保険の開始年・保険者・被保険者区分

地域包括支援センターと難病対策

地域包括支援センターは、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できるよう、介護・福祉・健康・医療など多面的に支える「総合相談窓口」です。役割は①総合相談 ②介護予防 ③権利擁護(虐待の早期発見・防止、成年後見制度の利用支援)④ケアマネジャー支援 ⑤地域包括ケアの5つ。医療機関・介護サービス事業所・行政(市町村)・民生委員/社会福祉協議会・地域住民ボランティアと連携します。

難病対策は「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」に基づき総合的に推進されます。主な対策は①医療費助成(医療費の一部を公費で助成)②調査研究 ③専門医療 ④患者支援(相談支援・情報提供・就労支援)⑤難病法に基づく施策です。

指定難病の例特徴
ALS(筋萎縮性側索硬化症)運動神経が障害され、筋力が低下し、呼吸や嚥下が困難になる
パーキンソン病脳内の神経伝達物質の減少により手足のふるえ・動作の遅さ・筋肉のこわばりが起こる
ベーチェット病口内炎や皮膚の症状、眼の炎症など全身のさまざまな部位に炎症が起こる
多発性硬化症免疫の異常により脳や脊髄の神経が傷つき、手足のしびれや麻痺が起こる
潰瘍性大腸炎大腸の粘膜に慢性的な炎症や潰瘍ができ、下痢・腹痛・血便などを繰り返す
全身性エリテマトーデス(SLE)自己免疫の異常により全身の臓器や皮膚などに炎症が起こる
地域包括支援センターの5つの役割と連携機関
地域包括支援センターの5つの役割と連携機関
国試ポイント
① 特定健康診査(メタボ健診)=40〜74歳が対象。介護保険の第2号被保険者40〜64歳、第1号被保険者65歳以上と混同しない。
② 介護保険は2000年(平成12年)4月開始、保険者は市町村(都道府県ではない)。
③ 第2号被保険者(40〜64歳)は特定疾病(16種類)が原因の場合のみサービス利用可。第1号は原因を問わない。
④ 糖尿病の三大合併症=網膜症・腎症・神経障害。脳卒中の3分類=脳出血・脳梗塞・くも膜下出血。
⑤ 脳卒中の最大の危険因子は高血圧。減塩の目標は1日6g未満。
⑥ 要介護区分は7段階(要支援1・2+要介護1〜5)。特定保健指導は3区分(情報提供・動機付け支援・積極的支援)。
・ 前立腺肥大は男性のみ・50歳代から増加。難病対策の根拠法は難病法(難病の患者に対する医療等に関する法律)。
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