深背筋は背部の深層に位置する筋群で、「棘肋筋」と「固有背筋」の2つに大きく分類される。棘肋筋(上後鋸筋・下後鋸筋)は呼吸を補助し、固有背筋(脊柱起立筋・横突棘筋・後頭下筋群)は脊柱の伸展や姿勢保持、体幹の回旋、頭部の微調整を担う。上肢運動には関与しない点が国試での引っかけポイントになる。
| 読み方 | しんはいきん |
|---|---|
| 分類 | 棘肋筋(上後鋸筋・下後鋸筋)+固有背筋(脊柱起立筋・横突棘筋・後頭下筋群など) |
| 主な作用 | 呼吸補助(棘肋筋)/脊柱の伸展・側屈・回旋・姿勢保持(固有背筋)/頭部の後屈・回旋の微調整(後頭下筋群) |
| 支配神経 | 固有背筋=脊髄神経後枝支配、後頭下筋群=後頭下神経(C1後枝) |
| 上肢運動への関与 | 関与しない(体幹・頭頸部の運動と呼吸補助が中心) |
| 国試での狙われ方 | 棘肋筋と固有背筋の弁別、上後鋸筋=吸気補助・下後鋸筋=呼気補助の対比、脊柱起立筋の3筋(腸肋筋・最長筋・棘筋)、横突棘筋の3筋(半棘筋・多裂筋・回旋筋)、後頭下三角から出る後頭下神経(C1後枝)が頻出 |
深背筋は解剖学的に胎生期の由来が異なる2つのグループに分かれる。国試ではこの分類そのものが頻出であり、どの筋がどちらに属するかを正確に区別できるかが問われる。
一発暗記のコツとして「深背筋=棘肋筋+固有背筋」「深背筋は上肢運動には関与しない」の2点をまずセットで覚えるとよい。
棘肋筋は肋骨に停止し、呼吸運動を補助する筋群である。作用の方向が上後鋸筋と下後鋸筋で正反対になる点が最大の頻出ポイント。
| 筋名 | 作用 | 呼吸との関係 |
|---|---|---|
| 上後鋸筋 | 第2〜5肋骨を引き上げる | 吸息(吸気)の補助 |
| 下後鋸筋 | 第9〜12肋骨を引き下げる | 呼息(呼気)の補助 |
一発暗記:「上後鋸筋は吸う(肋骨アップ)」「下後鋸筋は吐く(肋骨ダウン)」と覚える。
脊柱起立筋は固有背筋の代表格で、脊柱の両側を縦に走る最大の背筋群。3つの筋から構成される。
| 構成筋 | 位置(内側→外側) |
|---|---|
| 棘筋 | 最も内側 |
| 最長筋 | 中間 |
| 腸肋筋 | 最も外側 |
支配神経は脊髄神経後枝。姿勢保持筋として国試頻出であり、「脊柱起立筋=固有背筋の代表」「脊柱を伸展させる最大の背筋群」というキーフレーズで覚える。
横突棘筋は固有背筋のうち脊柱起立筋よりも深層に位置する筋群で、横突起から棘突起へ走行する特徴を持つ。
| 構成筋 | 特徴 |
|---|---|
| 半棘筋 | 横突棘筋群の中で最も浅層・長い |
| 多裂筋 | 脊柱の安定化に重要 |
| 回旋筋 | 最も深層、椎骨1〜2個分の短い筋 |
一発暗記:「半・多・回で回旋!」横突起から棘突起への走行と合わせて覚える。
後頭下筋群は固有背筋の中でも最も深層かつ最上部に位置する4つの小さな筋で、頭頸部の細かな動きを調節する。
| 構成筋 | 役割 |
|---|---|
| 大後頭直筋 | 頭部後屈・頭部回旋・頭位の微調整 |
| 小後頭直筋 | |
| 上頭斜筋 | |
| 下頭斜筋 |
支配神経は後頭下神経(C1後枝)で、この神経は「後頭下三角」の深部から出る。後頭下三角の構成と後頭下神経の走行は国試頻出であり、「後頭下筋群=頭の動きを細かくコントロールする名サポート役」として覚えるとよい。