背筋は脊柱や胸郭の後方に位置する筋群の総称で、浅背筋(上肢帯・上肢を動かす)と深背筋(脊柱を動かし姿勢を保持する)に大きく分かれる。国試では特に浅背筋4種(僧帽筋・広背筋・肩甲挙筋・菱形筋)の作用と支配神経の組み合わせがよく問われる。
| 読み方 | はいきん |
|---|---|
| 分類 | 浅背筋(僧帽筋・広背筋・肩甲挙筋・菱形筋)と深背筋(脊柱起立筋群など) |
| 浅背筋の働き | 上肢帯・上肢を動かす(すべて脊柱から起こり、肩甲骨や上腕骨に停止) |
| 深背筋の働き | 脊柱を動かす・姿勢を保持する |
| 浅背筋の神経支配 | 僧帽筋=副神経(XI)/広背筋=胸背神経/肩甲挙筋・菱形筋=肩甲背神経 |
| 国試での狙われ方 | 各筋の起始停止・作用・支配神経の組み合わせが頻出。特に僧帽筋=副神経は必須暗記 |
背筋(はいきん)は脊柱や胸郭の後方にある筋群の総称で、大きく2グループに分けられる。
国試では両者の役割の違い(浅背筋=上肢の動き、深背筋=脊柱の動きと姿勢保持)をまず押さえることが基本となる。
浅背筋は次の4つで構成される。
| 番号 | 筋名 |
|---|---|
| 1 | 僧帽筋 |
| 2 | 広背筋 |
| 3 | 肩甲挙筋 |
| 4 | 菱形筋(大・小) |
共通の特徴として、すべて脊柱から起こり、肩甲骨や上腕骨に停止するという点が国試で問われやすい。
僧帽筋(そうぼうきん)は脊柱から起こり、肩甲骨・鎖骨・上腕骨に停止する。線維の部位ごとに作用が異なる。
| 線維 | 主な作用 |
|---|---|
| 上部線維 | 肩甲骨挙上 |
| 中部線維 | 肩甲骨内転 |
| 下部線維 | 肩甲骨下制 |
さらに全体として肩甲骨の上方回旋や上肢挙上の補助にも関わり、肩甲骨のあらゆる動きに関与する。
神経支配:副神経(XI)——国試頻出の組み合わせなので必ず覚える。
広背筋(こうはいきん)は脊柱・胸椎下部・腰椎・仙骨・腸骨稜・肋骨から起こり、上腕骨に停止する、人体最大級の広さを持つ筋。体側に「腰三角」というくぼみを形成する。
| 作用 |
|---|
| 肩関節伸展 |
| 肩関節内転 |
| 肩関節内旋 |
水泳のクロールや懸垂(チンニング)など、上腕を後方へ大きく引く動作で活躍する。
神経支配:胸背神経
肩甲挙筋(けんこうきょきん)と菱形筋(大・小、りょうけいきん)は、ともに肩甲骨を内上方へ引く働きを持つ。
| 筋名 | 主な働き |
|---|---|
| 肩甲挙筋 | 肩甲骨を挙上する |
| 菱形筋(大・小) | 肩甲骨を内転する/肩甲骨を挙上する |
神経支配:肩甲挙筋・菱形筋ともに肩甲背神経(C5)。覚え方のコツとして「肩甲=背中側の神経が支配」と語呂で押さえるとよい。
| 筋名 | 主な作用 | 神経支配 |
|---|---|---|
| 僧帽筋 | 肩甲骨の挙上・内転・下制・上方回旋 | 副神経(XI) |
| 広背筋 | 肩関節の伸展・内転・内旋 | 胸背神経 |
| 肩甲挙筋 | 肩甲骨の挙上 | 肩甲背神経 |
| 菱形筋(大・小) | 肩甲骨の内転・挙上 | 肩甲背神経 |
暗記の流れとしては、①僧帽筋で肩を動かす→②広背筋で腕を引く→③肩甲挙筋・菱形筋で肩甲骨を寄せる、という順で整理すると覚えやすい。