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老化のしくみ・加齢による生理機能の変化と国試ポイントろうか

老化とは、生体にもともと備わっている加齢に伴う変化のことです。年齢とともに自然に起こる生理的老化と、病気のかかりやすさや症状によって異なる過程をたどる病的老化に分けられます。国試では「多くの生理機能は30歳代から低下するが、低下速度は機能ごとに異なる」「安静時のホメオスタシスは比較的保たれるが負荷への適応力は低下する」が頻出です。

老化(生理学)|老化(生理学) 1
読み方ろうか
定義生体にもともと備わっている加齢に伴う変化
分類生理的老化(年齢とともに自然に起こる変化)/病的老化(病気のかかりやすさ・症状で異なる老化過程)
高齢者の目安65歳以上
機能低下の開始多くの生理機能は30歳代から低下しはじめる
影響する環境因子遺伝・酸素・栄養・放射線・温度・運動・ストレス
ホメオスタシス安静時は比較的保たれるが、負荷・刺激への適応力は低下する
国試での狙われ方生理的老化と病的老化の区別、低下速度が機能ごとに異なる点、腎・呼吸・運動系の低下が大きい点、個体差の拡大

老化とは何か(生理的老化と病的老化)

老化とは、生体にもともと備わっている加齢に伴う変化を指します。すべての人に起こる自然な過程である一方、病気の影響を受けると経過が変わってきます。

また老化の進み方には、遺伝・酸素・栄養・放射線・温度・運動・ストレスといった環境因子が影響します。

区分内容キーワード
生理的老化年齢とともに自然に起こる変化自然な変化
病的老化病気のかかりやすさや症状によって異なる老化過程病気の影響を受ける
環境因子遺伝・酸素・栄養・放射線・温度・運動・ストレス老化の進み方に影響
老化とは=加齢に伴う変化。生理的老化と病的老化、環境因子
老化とは=加齢に伴う変化。生理的老化と病的老化、環境因子

細胞の寿命は種類によって異なる

老化を細胞レベルでみると、寿命は細胞の種類ごとに大きく異なります。国試では「神経細胞」と「腸管上皮細胞」の対比が定番です。

細胞寿命特徴
神経細胞非常に長い出生後まもなく分裂を中止/傷害されても分裂で補えない
腸管上皮細胞2〜5日程度死滅と新生をくり返す
細胞の寿命は種類で違う(神経細胞と腸管上皮細胞)
細胞の寿命は種類で違う(神経細胞と腸管上皮細胞)

生理的老化=高齢者の特徴

高齢者の目安は65歳以上です。加齢変化には次の特徴があります。

項目内容
高齢者の目安65歳以上
低下の開始多くは30歳代から
低下速度機能ごとに異なる
安静時のホメオスタシス比較的保たれる
負荷・ストレスへの適応低下する
生理的老化の特徴=65歳以上・機能差・適応力低下
生理的老化の特徴=65歳以上・機能差・適応力低下

加齢で低下する生理機能

加齢によって多くの生理機能が低下しますが、低下速度は同じではありません。とくに腎・呼吸・運動系の低下が大きいのが特徴で、逆に神経伝導速度の低下は比較的ゆるやかです。

機能加齢変化低下の程度
神経伝導速度低下比較的小さい
心拍数低下中程度
肺活量低下中程度
腎血流量低下大きい
最大呼吸容量低下大きい
最大作業率低下大きい
最大酸素消費量低下大きい
年齢と機能の低下イメージ(30歳・50歳・65歳・80歳)
年齢と機能の低下イメージ(30歳・50歳・65歳・80歳)

ホメオスタシス機構の低下

高齢者が環境変化に弱いのは、ホメオスタシス(恒常性)機構が低下するためです。

具体的には、暑さ・寒さに弱い、激しい運動に適応しにくい、心拍数が上がりにくい、臓器へ血流を送りにくい、といった形で現れます。

場面高齢者での反応
安静時体温・血液pH・浸透圧・血糖値は比較的保たれる
刺激・ストレス時調整しても元に戻るまで時間がかかる
暑熱・寒冷暑さ・寒さに弱い
運動負荷激しい運動に適応しにくい/心拍数が上がりにくい
循環臓器へ血流を送りにくい
ホメオスタシス機構の低下=環境変化への耐性が低下
ホメオスタシス機構の低下=環境変化への耐性が低下

高齢になるほど個体差が拡大する

老化のもう一つの重要ポイントが個体差(個人差)の拡大です。同じ80歳でも機能レベルに大きな差が生じます。

結論として、高齢になるほど生理機能の個人差は大きくなると覚えます。

要因内容
生活習慣食事・睡眠などの日常の習慣
運動習慣運動をしているかどうか
栄養状態栄養が足りているか
疾患の有無持病があるか
環境要因住環境など
同じ80歳でも機能レベルに大きな差が出る
同じ80歳でも機能レベルに大きな差が出る
国試ポイント
① 老化=生体にもともと備わっている加齢に伴う変化。生理的老化(自然な変化)と病的老化(病気の影響)に分ける。
② 高齢者の目安は65歳以上。多くの生理機能は30歳代から低下しはじめるが、低下速度は機能ごとに異なる(一律ではない=引っかけ)。
③ とくに低下が大きいのは腎血流量・最大呼吸容量・最大作業率・最大酸素消費量。神経伝導速度の低下は比較的ゆるやか。
④ ホメオスタシスは安静時には比較的保たれるが、負荷・ストレス時は元に戻るまで時間がかかる=適応力の低下。
⑤ 神経細胞は寿命が非常に長く出生後まもなく分裂を中止するため再生できない。腸管上皮細胞は2〜5日程度で入れ替わる。
⑥ 高齢になるほど生理機能の個人差は大きくなる(生活習慣・運動習慣・栄養状態・疾患の有無・環境要因)。
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