温度覚は温覚(温かい・熱い)と冷覚(涼しい・冷たい)の2つからなり、それぞれ別々の受容器で感じます。皮膚温だけでなく温度変化の速さや刺激面積にも影響されるのが特徴です。国試では反応温度(温40〜45℃/冷25〜30℃/無関温度30〜36℃)と神経線維の種類がそのまま問われます。
| 読み方 | おんどかく |
|---|---|
| 定義 | 温覚と冷覚からなる皮膚感覚。温覚と冷覚は別々の受容器で感じる |
| 受容器 | 温受容器・冷受容器(いずれも自由神経終末。特殊な終末器官ではない) |
| 適刺激 | 皮膚温(温度変化の速さ・刺激面積にも影響される) |
| 反応温度 | 温受容器=40〜45℃で発射頻度最大/冷受容器=25〜30℃で最大/無関温度(無感温度)=30〜36℃ |
| 神経線維の種類 | 温覚=主に無髄C線維(一部Aδ線維)/冷覚=主にAδ線維(一部C線維) |
| 伝導路 | 脊髄後角で中継→反対側へ交叉→外側脊髄視床路を上行→視床(VPL核)→大脳皮質体性感覚野 |
| 痛覚との関係 | 43〜45℃以上で熱痛覚、約15℃以下で冷痛覚(侵害受容器=ポリモーダル受容器が興奮) |
| 国試での狙われ方 | 反応温度の数値、無関温度30〜36℃、温=C線維/冷=Aδ線維の入れ替え、外側脊髄視床路 |
温度覚には温覚と冷覚があり、それぞれ別々の受容器で感じます。感じ方は皮膚温だけで決まるわけではありません。
体が温かくも冷たくもほとんど感じない温度帯を無関温度(無感温度)といいます。
これより低ければ冷たいと感じ、高ければ温かいと感じます。
それぞれの受容器が最もよく発射(インパルス)する温度は決まっています。国試の頻出数値です。
| 受容器 | 発射頻度が最大になる温度 | そのほかの特徴 |
|---|---|---|
| 温受容器 | 約40〜45℃ | 30〜43℃では温度上昇とともに活動増加/43℃を超えると活動低下 |
| 冷受容器 | 約25〜30℃ | 皮膚温低下で活動増加/30℃以下で冷覚を感じやすい |
温度が極端になると温度受容器ではなく侵害受容器(ポリモーダル受容器)が興奮し、温度ではなく痛みとして感じます。
| 温度 | 生じる感覚 | しくみ |
|---|---|---|
| 43〜45℃以上 | 熱痛覚 | 高温すぎると侵害受容器が興奮して痛みを感じる |
| 約15℃以下 | 冷痛覚 | 低温すぎると侵害受容器が興奮して痛みを感じる |
温度受容器は特別なつくりの器官ではなく、皮膚に分布する自由神経終末です。
| TRPチャネルの種類 | 反応する温度 |
|---|---|
| 冷感TRP | 〜30℃ |
| 温感TRP | 30〜43℃ |
| 高温感TRP | 43℃〜 |
| 痛みTRP | 極端な高温・低温で活性化 |
温覚と冷覚では、伝える神経線維の種類が異なります。入れ替えの引っかけが定番です。
| 区分 | 主な神経線維 | 特徴 |
|---|---|---|
| 温線維(温覚) | 主に無髄C線維(一部Aδ線維) | 皮膚が温かくなると活動が増加し、温覚を伝える |
| 冷線維(冷覚) | 主にAδ線維(一部C線維) | 皮膚が冷たくなると活動が増加し、冷覚を伝える |
温度覚の伝導路は痛覚とほぼ同じルートで、外側脊髄視床路を上行します。順序が問われます。
語呂で一発暗記=冷は25〜30℃、温は40〜45℃、無関温度30〜36℃、熱痛43℃以上、冷痛15℃以下。