内分泌系の調整とは、ホルモンの分泌量を体内環境が一定に保たれるようにコントロールするしくみです。中心となるのは視床下部-下垂体系と負のフィードバックで、国試では「視床下部=司令塔/下垂体=内分泌の中枢」「CRH→ACTH→コルチゾール」の順序が繰り返し問われます。鍼灸では体性-内分泌反射として、皮膚・筋への刺激が内分泌機能を動かす点も重要です。
| 読み方 | ないぶんぴつけいのちょうせい |
|---|---|
| 定義 | ホルモンの分泌量を調節し、体内環境を一定に保つしくみ |
| ホルモンとは | 内分泌腺から分泌され、血液で運ばれる化学伝達物質 |
| 作用の仕方 | 標的器官の受容体に結合して作用(微量でも強い作用) |
| 調節の中枢 | 視床下部=司令塔/下垂体=内分泌の中枢 |
| 基本の流れ | 視床下部(放出ホルモンCRHなど)→下垂体前葉(刺激ホルモンACTHなど)→内分泌腺→各種ホルモン |
| 調節機構 | 負のフィードバック(ホルモン過剰時に視床下部・下垂体を抑制) |
| ストレス時の軸 | CRH(視床下部)→ACTH(下垂体前葉)→コルチゾール(副腎皮質) |
| 鍼灸との関係 | 体性-内分泌反射(オキシトシン分泌・副腎皮質ホルモンの変化など) |
| 国試での狙われ方 | 視床下部と下垂体の役割の入れ替え、CRH/ACTHの分泌部位の取り違え、正のフィードバックとの混同 |
ホルモンは内分泌腺から分泌され、血液を介して全身へ運ばれ、標的器官の受容体に結合して作用します。微量でも強い作用を示すのが特徴で、国試では「ホルモン=血液で運ばれる化学伝達物質」という定義がそのまま問われます。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| ① 分泌 | 内分泌腺からホルモンが分泌される |
| ② 運搬 | 血液が全身へ運ぶ |
| ③ 結合 | 標的器官の受容体に結合する |
| ④ 作用 | 効果を発揮する |
ホルモン分泌の司令系統は視床下部 → 下垂体 → 内分泌腺 → 各種ホルモンの順に並びます。視床下部が司令塔、下垂体は内分泌の中枢としてホルモン分泌をコントロールします。視床下部が出すのは放出ホルモン(CRHなど)、下垂体前葉が出すのは刺激ホルモン(ACTHなど)で、この対応の入れ替えが典型的な引っかけです。
| 階層 | 役割 | 出すホルモン |
|---|---|---|
| 視床下部 | 司令塔 | 放出ホルモン(CRHなど) |
| 下垂体前葉 | 内分泌の中枢 | 刺激ホルモン(ACTHなど) |
| 内分泌腺 | 実際の分泌器官 | 各種ホルモン |
| 各種ホルモン | 全身の標的器官に作用 | ― |
ホルモン調節の基本は負のフィードバックです。血中のホルモンが増えすぎると視床下部と下垂体の両方を抑制し、その結果ホルモン分泌が減少して体内環境が一定に保たれます。「増えすぎたら抑える」という向きを、正のフィードバックと取り違えないようにしましょう。
ストレスがかかると、視床下部からCRH(コルチコトロピン放出ホルモン)→下垂体前葉からACTH(副腎皮質刺激ホルモン)→副腎皮質から糖質コルチコイド(コルチゾール)という順に分泌が進みます。コルチゾールはストレスに対する主要なホルモンです。分泌部位とホルモン名の組み合わせが最頻出です。
| 順序 | 部位 | ホルモン | 備考 |
|---|---|---|---|
| ① | ― | ― | ストレス |
| ② | 視床下部 | CRH(コルチコトロピン放出ホルモン) | 放出ホルモン |
| ③ | 下垂体前葉 | ACTH(副腎皮質刺激ホルモン) | 刺激ホルモン |
| ④ | 副腎皮質 | ― | 副腎の皮質部分 |
| ⑤ | 副腎皮質 | 糖質コルチコイド(コルチゾール) | ストレスに対する主要なホルモン |
コルチゾール(糖質コルチコイド)は、ストレスに体を適応させるホルモンとして次の作用をもちます。
鍼灸刺激が内分泌機能を調節するしくみが体性-内分泌反射です。皮膚や筋肉への刺激(鍼・灸・手技など)が体性感覚神経を介して視床下部・自律神経に伝わり、内分泌機能の変化が起こります。鍼灸作用の一つとして国試で超重要です。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| ① | 皮膚や筋肉への刺激(鍼・灸・手技など) |
| ② | 体性感覚神経が情報を伝える |
| ③ | 視床下部・自律神経が受け取る |
| ④ | 内分泌機能の変化が起こる |
| 変化の例1 | オキシトシン分泌(子宮収縮・乳汁分泌を促進) |
| 変化の例2 | 副腎皮質ホルモンの変化(ストレスホルモンの分泌を調節) |
| 変化の例3 | ストレス反応の調節(自律神経のバランスを整え心身の安定につながる) |
最後に要点を一気に確認しましょう。視床下部 → 下垂体 → 内分泌腺 → ホルモン → フィードバックの順で覚えると国試に強くなります。