脈診は、脈の速さ・強さ・深さ・形から体の状態を読み取る東洋医学の診察法です。このページでは、遅脈=寒・数脈=熱、虚脈=不足・実脈=過剰、浮脈=表証・沈脈=裏証という基本の対応関係と、滑脈・渋脈・弦脈・緊脈といった特徴的な脈状が示す病態まで、国家試験で問われるポイントをスライドに沿ってまとめて整理します。
| 読み方 | みゃく(みゃくしん=脈診) |
|---|---|
| 分類 | 切診(四診の一つ) |
| 観察する要素 | 速さ・強さ・深さ・形(リズム) |
| 速さの判断 | 寒・熱(遅脈=寒、数脈=熱、疾脈=熱極) |
| 強さの判断 | 虚・実(虚脈=不足、実脈=過剰) |
| 深さの判断 | 表・裏(浮脈=表証、沈脈=裏証、伏脈=かなり深部) |
| 特徴的な脈 | 滑脈・渋脈・弦脈・緊脈 |
脈診の基本は「脈=体の状態を反映」するということです。脈をみるときは、次の4つの要素に注目します。
この4つの視点から体の寒熱・虚実・表裏などを判断していきます。
脈の速さから、体の「寒・熱」を判断します。国家試験でよく出るポイントです。
ポイント:脈が遅いほど「寒」、速いほど「熱」が強いと判断します。
| 脈状 | 脈の特徴 | 示す状態 | 体の状態 |
|---|---|---|---|
| 遅脈 | 脈がゆっくりで間隔が長いもの | 寒 | 体が冷えていたり、エネルギーが低下している状態 |
| 数脈 | 脈がやや速く間隔が短いもの | 熱 | 体に熱がこもっている状態 |
| 疾脈 | 非常に速く間隔が非常に短いもの | 熱極 | 強い熱が盛んで、体が興奮している状態 |
脈の強さから、体の「虚・実」を判断します。ここは超重要で、国家試験で頻出です。
ポイント:弱い脈=虚(不足)、強い脈=実(過剰)。
| 脈状 | 脈の特徴 | 示す状態 | 体の状態 |
|---|---|---|---|
| 虚脈 | 弱い(エネルギー不足)。力が弱く、頼りない脈 | 虚(不足) | 体のエネルギーが不足し、気・血・津液が足りない状態 |
| 実脈 | 強い(余っている)。力が強く、しっかりした脈 | 実(過剰) | 体に余分なものがあり、気・血・水が停滞している状態 |
脈は、押す深さによって性質が変わります。触れる深さ(浅・中・深)を見極めることで、病変が体の内側か外側か(表か裏か)を判断できます。
ポイント:浅い=外(表)、深い=中(裏)。
| 脈状 | 触れ方 | 示す証 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 浮脈 | 軽く触れるだけで感じる脈(浅の位置) | 表証 | 病邪が体表にある状態(体表にある病変を示す) |
| 沈脈 | 少し強く押すと感じる脈(中〜深の位置) | 裏証 | 病邪が体内にある状態(体内にある病変を示す) |
| 伏脈 | 強く押してもやっと感じる脈(極めて深部) | かなり深い | 正気が虚して脈が潜んでいる状態 |
浮・沈・伏は、指を当てる深さ(浅・中・深)の位置でイメージすると覚えやすくなります。
覚え方のポイント:浅い=外、深い=中。
病態や体質を反映する、特徴のある脈をおさえましょう。国家試験で差がつくポイントです。
それぞれの脈の「質感」をイメージできるようにしましょう。
| 脈状 | 示す病態 | 脈の質感 | 体の状態 |
|---|---|---|---|
| 滑脈 | 痰湿・食滞 | 脈の流れが滑らかで、指に触れてスルスルと動く | 痰湿や食べすぎで、気の流れが滞っている状態 |
| 渋脈 | 血瘀 | 脈がざらつき、ひっかかるように感じる | 血の流れが滞り、瘀血(おけつ)ができている状態 |
| 弦脈 | 肝(ストレス) | 弦を張ったようにピーンと張り、押すと硬く感じる | 肝気の緊張やストレスで、気の流れが張っている状態 |
| 緊脈 | 寒・痛み | 脈が緊張していて、押しても硬くこわばる | 寒邪の侵入や痛みにより、気血が収縮している状態 |
脈診のキホンをまとめて覚えましょう。まとめて覚えれば、国試はこわくない!
| 視点 | 脈状 | 対応 | 覚え方 |
|---|---|---|---|
| 深さ | 浮 | 表 | 軽く触れるところにある脈 |
| 深さ | 沈 | 裏 | 深く押さないと触れない脈 |
| 速さ | 遅 | 寒 | ゆっくりした脈は寒のサイン |
| 速さ | 数 | 熱 | 速い脈は熱のサイン |
| 強さ | 虚 | 不足 | 弱くて力のない脈は不足 |
| 強さ | 実 | 過剰 | 強くて力のある脈は過剰 |
| 特徴 | 弦 | 肝 | ストレス・緊張 |
| 特徴 | 滑 | 痰 | 痰湿・食滞 |
| 特徴 | 渋 | 血瘀 | 血の流れが滞る |