無痕灸(むこんきゅう)とは、灸痕(やけどの痕)を残さない灸法で、別名を間接灸といいます。温かく気持ちよい刺激で火傷のリスクが少なく、小児・女性・高齢者・虚弱者にも行いやすいため、現代の鍼灸臨床では主流となっています。国試では知熱灸・棒灸(懸灸)・箱灸・温筒灸/台座灸・隔物灸・モグサを使用しない灸法の分類と特徴が繰り返し問われます。
| 読み方 | むこんきゅう |
|---|---|
| 別名 | 間接灸 |
| 定義 | 灸痕(やけどの痕)を残さない灸法 |
| 主な種類 | 知熱灸/棒灸(懸灸)・箱灸/温筒灸・台座灸/隔物灸/モグサを使用しない灸法 |
| 特徴 | 温かく気持ちよい刺激・火傷のリスクが少ない・刺激量を調整しやすい |
| 適応となる対象 | 小児・女性・高齢者・虚弱者にも行いやすい |
| 臨床的位置づけ | 現代の鍼灸臨床で主流。温筒灸・台座灸(せんねん灸)が最も普及 |
| 国試での狙われ方 | 無痕灸=間接灸の言い換え、知熱灸の除去タイミング、棒灸=懸灸、箱灸=腹部・腰部、隔物灸の隔物の種類 |
無痕灸とは、灸痕(やけどの痕)を残さない灸法です。別名を間接灸といい、有痕灸(透熱灸など、灸痕を残す灸)と対をなす分類です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 別名 | 間接灸 |
| 灸痕 | 残さない |
| 刺激 | 温かく気持ちよい温熱刺激 |
| 安全性 | 火傷のリスクが少ない |
| 対象 | 小児・女性・高齢者・虚弱者にも実施可 |
| 位置づけ | 現代の鍼灸臨床で主流 |
知熱灸(ちねつきゅう)は、艾炷を皮膚の上で燃焼させ、患者が「熱い!」と感じた時点で取り除く灸法です。国試では「知熱灸=熱さを感じたら除去する灸」と覚えるのが定番です。
知熱灸の流れ(順序が問われる)
特徴は、気持ちよい温熱刺激・火傷になりにくい・刺激量を調整しやすい・患者ごとに強さを変えられる点です。
広い範囲をじんわり温めたいときに用いる無痕灸です。棒灸=懸灸、箱灸=腹部・腰部を広く温めるがそのまま国試ポイントになります。
| 灸法 | 定義 | 特徴 |
|---|---|---|
| 棒灸(ぼうきゅう)/別名 懸灸(けんきゅう) | モグサを紙で棒状に固めた灸。患部から少し離して温める | 広範囲を温められる/肩こり・腰痛に多い/火傷のリスクが少ない/温熱刺激を調整しやすい |
| 箱灸(はこきゅう) | 箱の中でモグサを燃焼させて温める灸法 | 腹部を広く温める/腰部を広く温める/冷え症によく用いられる/長時間温熱を与えられる |
温筒灸(おんとうきゅう)・台座灸(だいざきゅう)は、台座や筒の上でモグサを燃やして温める灸法で、現在の鍼灸院やセルフケアで最も普及しています。代表例はせんねん灸です。
使い方の流れ:① 台座を貼る → ② モグサに点火 → ③ じんわり温まる → ④ 心地よい温熱刺激。
隔物灸(かくぶつきゅう)とは、モグサと皮膚の間に物を挟んで行う灸法です。熱刺激を和らげながら、隔物そのものの作用も利用します。
しくみ:① 隔物を置く → ② その上にモグサを置く → ③ 点火する → ④ 温熱が伝わる → ⑤ 隔物+温熱効果。
特徴は、刺激を和らげる/火傷しにくい/隔物の効果も利用する/患者に合わせて選択できる、の4点です。
| 隔物灸の種類 | 隔物の作用 |
|---|---|
| ニンニク灸 | 血行促進・冷えに効果的 |
| 味噌灸 | 保温効果が高く冷えに有効 |
| 生姜灸 | 温める作用が強く冷えに効果的 |
| 塩灸 | 塩の温熱作用で深部まで温める |
| ビワ葉灸 | 炎症を抑え鎮痛作用が期待できる |
モグサを使用しない灸法とは、モグサを使わず薬物のみで皮膚へ刺激を与える方法です。熱刺激ではなく薬物刺激を利用する点がモグサを使う灸との決定的な違いです。
| 区分 | 利用する刺激 | 代表例 |
|---|---|---|
| モグサを使う灸 | 熱刺激 | 知熱灸・棒灸・箱灸・温筒灸・台座灸・隔物灸 |
| モグサを使わない灸 | 薬物刺激 | 紅灸・うるし灸 |