急性肝炎とは、肝臓に急激な炎症が起こり、肝細胞が障害される疾患で、多くは肝炎ウイルス(A型~E型)の感染によって起こります。ウイルスの型によって感染経路や慢性化のしやすさが異なる点が国試の頻出ポイントです。
| 読み方 | きゅうせいかんえん |
|---|---|
| 概念 | 急激に肝細胞障害を起こす病気。肝臓に急な炎症が起こる状態 |
| 主な原因 | 肝炎ウイルス感染(A型・B型・C型・D型・E型) |
| 感染経路 | A型・E型=経口感染/B型・C型・D型=血液感染(B型は性行為・母子感染も重要) |
| 慢性化 | A型・E型は慢性化しない/B型・C型・D型は慢性化あり(特にC型は慢性化しやすい) |
| 主な症状 | 発熱・関節痛・全身倦怠感・食欲不振・腹部膨満感・皮膚眼球黄染(黄疸)・発疹・褐色尿 |
| 検査所見 | AST・ALT・LDH上昇(ALTは肝細胞障害で特徴的)。重症例でアルブミン低下・コリンエステラーゼ低下・プロトロンビン時間延長、ビリルビン上昇 |
| 経過 | A型・E型は慢性化しないが、B型・C型・D型は慢性肝炎へ移行することがある |
急性肝炎は、肝臓に急激な炎症が起こり、肝細胞が障害される疾患です。多くは肝炎ウイルスの感染によって引き起こされます。
肝炎ウイルスにはA型からE型まであり、感染経路と慢性化のしやすさが国試で頻出のポイントです。
| 型 | ウイルス | 感染経路 | 慢性化 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| A型肝炎 | HAV | 経口感染 | なし | 生魚・水・食品、2~4月に多い |
| B型肝炎 | HBV | 血液・性行為・母子感染 | あり | ワクチンあり、慢性化あり |
| C型肝炎 | HCV | 血液感染 | あり | 慢性化しやすい |
| D型肝炎 | HDV | 血液感染 | あり | B型肝炎ウイルス感染者に重複感染 |
| E型肝炎 | HEV | 経口感染 | なし | 生肉(イノシシ・シカなど) |
急性肝炎では、肝機能低下に伴うさまざまな全身症状がみられます。
国試では、A型肝炎は発熱・関節痛が出やすく、B型肝炎は発疹が出ることがあるという違いも問われやすいポイントです。黄疸・褐色尿も重要な所見として押さえておきましょう。
急性肝炎の診断では、血液検査による肝機能評価が重要です。
| 検査項目 | 変化 | ポイント |
|---|---|---|
| AST | 上昇 | 肝細胞障害の指標 |
| ALT | 上昇 | 肝細胞障害で特に特徴的 |
| LDH | 上昇 | 肝細胞障害で上昇 |
| アルブミン | 低下(重症時) | 肝合成能の低下を反映 |
| コリンエステラーゼ | 低下(重症時) | 肝合成能の低下を反映 |
| プロトロンビン時間(PT) | 延長(重症時) | 肝合成能の低下を反映 |
| ビリルビン | 上昇 | 黄疸の原因 |
国試では急性肝炎だけでなく、慢性肝炎・肝硬変との違いを整理して覚えることが重要です。
| 急性肝炎 | 慢性肝炎 | 肝硬変 | |
|---|---|---|---|
| 経過 | 急激に発症 | 6か月以上持続 | 慢性肝疾患の終末像 |
| 主な原因 | 肝炎ウイルス(A~E型) | 多くはB型・C型 | 慢性肝疾患の進行 |
| 特徴 | 肝細胞の急性障害 | HBs抗原・HBe抗原などのマーカーで病勢を評価 | 偽小葉形成・門脈圧亢進・肝不全 |