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虫垂炎(盲腸)の病態・原因・症状・診断・治療ちゅうすいえん

虫垂炎は虫垂に急性の炎症が起こる病気で、一般的に「盲腸」と呼ばれます。初期はみぞおちやへそ周囲の痛みから始まり、右下腹部への痛みの移動が典型的な経過です。放置すると穿孔・腹膜炎に進展し重症化するため、早期の診断と治療が重要です。

虫垂炎|虫垂炎 1
読み方ちゅうすいえん
別名盲腸(一般に呼ばれる通称)
原因虫垂の閉塞(糞石・リンパ組織の腫れ・異物・細菌感染など)
症状の経過初期:みぞおち・へそ周囲の痛み → 後期:右下腹部への移動
主症状腹痛・発熱・吐き気・嘔吐・食欲低下
特徴的所見マックバーネー点圧痛・反跳痛(ブルンベルグ徴候)・筋性防御
検査所見血液検査(白血球↑・CRP↑)、腹部CT(虫垂腫大・壁肥厚)、超音波検査(虫垂径>6mm)
治療基本は虫垂切除術(腹腔鏡手術が主流)。軽症例は抗菌薬治療
合併症・注意点放置すると穿孔を起こし腹膜炎に進展、重症化する危険がある

虫垂炎とは?原因と病態

虫垂炎は、虫垂に急性の炎症が起こる病気で、一般的に「盲腸」と呼ばれることがあります。多くは虫垂の内腔がふさがること(閉塞)で発症し、閉塞した虫垂の中で細菌が増殖して炎症が強くなります。

虫垂炎の原因(糞石・リンパ組織の腫れ・異物・細菌感染)と全体像
虫垂炎の原因(糞石・リンパ組織の腫れ・異物・細菌感染)と全体像

症状の経過:みぞおち・へそ周囲の痛み→右下腹部への移動

虫垂炎の痛みには特徴的な移動パターンがあります。初期にはみぞおちやへその周囲が痛み、その後右下腹部へ痛みが移動するのが典型的な経過です。腹痛以外にも発熱・吐き気・嘔吐・食欲低下といった症状を伴います。

時期症状
初期みぞおち・へそ周囲の痛み
後期痛みが右下腹部へ移動
随伴症状発熱・吐き気・嘔吐・食欲低下

特徴的な身体所見(マックバーネー点圧痛など)

虫垂炎では右下腹部に強い圧痛が出現し、以下の身体所見は炎症が腹膜まで広がっているサインで、腹膜炎を疑う重要な所見です。

診断:血液検査・腹部CT・超音波検査

診断では、臨床症状に加え、血液検査・腹部CT検査・超音波検査(エコー)を行い、臨床症状と検査結果を総合的に判断して診断します。

検査所見の目安
血液検査白血球数 > 10,000/μL、CRP > 0.3 mg/dL など炎症反応の上昇
腹部CT検査虫垂の腫大・壁肥厚、周囲の炎症(脂肪織濃度の上昇)
超音波検査(エコー)虫垂径 > 6mm、壁の肥厚、周囲の液体貯留など

治療:虫垂切除術と抗菌薬治療

虫垂炎の基本治療は虫垂切除術で、近年は腹腔鏡手術が主流です(開腹手術になることもあります)。軽症で炎症が限局している場合は抗菌薬による保存的治療を行うこともありますが、炎症が強い場合や穿孔が疑われる場合は早期の手術が必要です。自己判断で様子をみず、医師の診察を受けることが大切です。

虫垂切除術(手術)と抗菌薬治療(保存的治療)の使い分け
虫垂切除術(手術)と抗菌薬治療(保存的治療)の使い分け

放置による合併症(穿孔・腹膜炎)と受診の目安

虫垂炎を放置すると、虫垂に穴があく穿孔を起こすことがあります。穿孔すると腸の内容物や細菌が腹腔内に広がり、腹膜炎に進展して重症化しやすくなります。以下のような症状があるときは、迷わずすぐに受診しましょう。

国試ポイント
① 虫垂炎の原因は虫垂の閉塞(糞石・リンパ組織の腫れ・異物・細菌感染など)
② 痛みはみぞおち・へそ周囲→右下腹部へ移動するのが典型的な経過
③ マックバーネー点圧痛・反跳痛(ブルンベルグ徴候)・筋性防御は腹膜炎を疑う重要所見
④ 診断は血液検査・腹部CT・超音波検査を組み合わせ総合的に判断
⑤ 治療の基本は虫垂切除術(腹腔鏡手術が主流)、軽症例は抗菌薬治療も選択肢
⑥ 放置すると穿孔→腹膜炎に進展し重症化するため、早期の診断・治療が重要
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