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膠原病
膠原病の病態・分類・症状・診断・治療こうげんびょう
膠原病とは、全身の結合組織(膠原線維=コラーゲン) に炎症性変化を起こす自己免疫疾患の総称 です。若年〜中年女性に多く 、多臓器に障害が及び、レイノー現象や関節症状、各疾患に特徴的な自己抗体がみられます。SLE・関節リウマチ・強皮症・皮膚筋炎などが代表疾患です。
読み方 こうげんびょう
分類 自己免疫疾患(結合組織疾患)の総称
共通病理 結合組織のフィブリノイド変性・血管炎
好発 若年〜中年女性に多い(疾患により差あり)
主な症状 発熱・全身倦怠感・関節痛・レイノー現象・皮膚症状・多臓器障害
検査・診断 抗核抗体(ANA)など各種自己抗体・CRP/赤沈上昇・各疾患の分類基準
治療 副腎皮質ステロイド・免疫抑制薬・生物学的製剤・NSAIDs・対症療法
経過 慢性で再燃と寛解を繰り返す
膠原病とは(定義と共通する特徴)
膠原病は、1942年にクレンペラー(Klemperer)が提唱した概念で、全身の結合組織(膠原線維=コラーゲン) にびまん性の炎症を起こす一群の疾患をまとめた総称です。単一の病気ではなく、複数の疾患を含みます。病理学的にはフィブリノイド変性 と血管炎 が共通してみられます。
臨床的には次のような共通の特徴があります。
自己免疫疾患 である(自分の組織を攻撃する自己抗体が出現)全身性・多臓器性 で、皮膚・関節・腎・肺・血管など複数の臓器が侵される女性に多い (特に若年〜中年女性)慢性の経過をとり、再燃(増悪)と寛解を繰り返す 関節症状・レイノー現象 など共通症状が高頻度にみられる
膠原病の代表的な疾患
国家試験では、各疾患の「特徴的な症状」と「特徴的な自己抗体」をセットで押さえるのが得点源です。
全身性エリテマトーデス(SLE) :若年女性に多い。顔面の蝶形紅斑 、日光過敏、ループス腎炎。抗ds-DNA抗体・抗Sm抗体が特異的。関節リウマチ(RA) :手指などの対称性・多発性関節炎、朝のこわばり 。リウマトイド因子・抗CCP抗体。全身性強皮症(SSc) :皮膚の硬化、レイノー現象、逆流性食道炎。抗Scl-70抗体・抗セントロメア抗体。多発性筋炎/皮膚筋炎(PM/DM) :四肢近位筋の筋力低下 、血清CK上昇。皮膚筋炎ではヘリオトロープ疹・ゴットロン徴候 。抗Jo-1抗体。シェーグレン症候群 :涙・唾液の分泌低下による乾燥症状 (ドライアイ・ドライマウス)。抗SS-A/SS-B抗体。混合性結合組織病(MCTD) :複数疾患の症状が混在。抗U1-RNP抗体 が高値。結節性多発動脈炎 :中〜小型動脈の壊死性血管炎。
疾患 特徴的な症状 特徴的な自己抗体
全身性エリテマトーデス(SLE) 蝶形紅斑・日光過敏・ループス腎炎 抗ds-DNA抗体・抗Sm抗体
関節リウマチ(RA) 対称性多関節炎・朝のこわばり リウマトイド因子・抗CCP抗体
全身性強皮症(SSc) 皮膚硬化・レイノー現象 抗Scl-70抗体・抗セントロメア抗体
皮膚筋炎(DM) 近位筋力低下・ヘリオトロープ疹・ゴットロン徴候 抗Jo-1抗体
シェーグレン症候群 乾燥症状(眼・口) 抗SS-A/SS-B抗体
混合性結合組織病(MCTD) 複数疾患の症状が混在 抗U1-RNP抗体
共通してみられる症状
疾患ごとの特徴のほかに、膠原病全体で高頻度にみられる症状があります。
全身症状 :発熱・全身倦怠感・体重減少レイノー現象 :寒冷やストレスで手指の血管が収縮し、指先が白→紫→赤と変化する。多くの膠原病で共通してみられる重要所見。関節症状 :関節痛・関節炎・朝のこわばり皮膚症状 :紅斑・皮膚硬化・皮疹など疾患ごとに特徴的臓器障害 :腎(腎炎)・肺(間質性肺炎)・心・血管など多臓器に及ぶ
診断と治療
診断 は、症状・身体所見に加えて血液検査が中心となります。
自己抗体 :抗核抗体(ANA)をスクリーニングとし、疾患特異的抗体(抗ds-DNA、抗CCP など)で疾患を絞り込む炎症反応 :CRP上昇・赤沈亢進各疾患ごとの分類基準 に照らして診断する 治療 は、免疫の異常を抑えることが基本です。
副腎皮質ステロイド :炎症・免疫を抑える中心的薬剤免疫抑制薬 :ステロイドと併用し免疫の暴走を抑える生物学的製剤 :関節リウマチなどで用いられるNSAIDs :関節痛など対症的に使用レイノー現象への保温・生活指導などの対症療法 慢性疾患であり完治は難しいため、再燃を防ぎ寛解を維持することが治療目標となります。
国試ポイント
① 膠原病は結合組織を侵す自己免疫疾患の総称で、若年〜中年女性に多い
② 共通病理はフィブリノイド変性と血管炎、共通症状はレイノー現象・関節症状
③ SLEは蝶形紅斑と抗ds-DNA抗体・抗Sm抗体が特徴(若年女性)
④ 関節リウマチは朝のこわばり・対称性多関節炎とリウマトイド因子・抗CCP抗体
⑤ 皮膚筋炎はヘリオトロープ疹・ゴットロン徴候・近位筋力低下・CK上昇
⑥ 治療の中心は副腎皮質ステロイドと免疫抑制薬で、慢性に再燃と寛解を繰り返す
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