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関連痛と鍼灸の鎮痛機序(収束投射説・内因性鎮痛機構・痛みの悪循環)かんれんつうとしんきゅうのちんつうきじょ

関連痛とは、内臓に異常があるのに、離れた体表部(皮膚や筋肉)に痛みを感じる現象です。そのしくみは収束投射説で説明され、内臓と皮膚からの痛みの情報が同じ脊髄後角ニューロンに収束するため、脳が「皮膚から来た痛み」と誤認します。さらに鍼灸刺激は内因性鎮痛機構を活性化し、痛みの悪循環を断ち切って疼痛を軽減します。

関連痛と鍼灸の鎮痛機序|関連痛と鍼灸の鎮痛機序 1
読み方かんれんつう
定義内臓に異常があるのに、離れた体表部に痛みを感じる現象
説明する学説収束投射説(国試頻出)
収束する場所脊髄後角ニューロン(内臓からの神経+皮膚からの神経が収束)
代表例心筋梗塞=左肩〜左上肢痛/尿管結石=鼠径部痛
臨床的意義関連痛は内臓疾患の診断に重要
鍼灸との関係内因性鎮痛機構の賦活・痛みの悪循環の遮断
国試での狙われ方関連痛=収束投射説、代表例の部位、悪循環の順序

関連痛とは?(定義と代表例)

関連痛とは、内臓に異常があるのに、離れた体表部に痛みを感じる現象です。つまり内臓の痛みを皮膚や筋肉で感じるということ。「離れた場所に痛みを感じる」のがポイントで、関連痛は内臓疾患の診断に重要とされます。

疾患関連痛を感じる部位
心筋梗塞左肩〜左上肢痛
尿管結石鼠径部痛
関連痛とは?内臓の痛みを皮膚や筋肉で感じる現象と代表例
関連痛とは?内臓の痛みを皮膚や筋肉で感じる現象と代表例

関連痛は収束投射説で説明される

関連痛のしくみは収束投射説で説明されます。痛みの情報が同じニューロンに集まると、脳は「皮膚からの痛み」と誤認する、という考え方です。国試では関連痛=収束投射説で押さえます。

  1. 痛みの情報は2つのルートから:内臓からの神経(内臓の異常や炎症などの痛みの情報)と、皮膚からの神経(体表の痛みの情報)
  2. 同じ脊髄後角ニューロンに集まる(収束)
  3. 脳が「皮膚から来た痛み」と誤認
  4. 関連痛として感じる(実際には内臓の異常なのに、離れた体表部に痛みを感じる)

覚え方:内臓と皮膚の痛み → 脊髄で収束! → 脳が誤認! → 関連痛として感じる!

収束投射説:内臓と皮膚の痛覚が同じ脊髄後角ニューロンに収束する
収束投射説:内臓と皮膚の痛覚が同じ脊髄後角ニューロンに収束する

鍼灸は内因性鎮痛機構を活性化する

体にはもともと痛みを抑える仕組みが存在し、これを内因性鎮痛機構(ないいんせいちんつうきこう)といいます。鍼刺激・灸刺激はこの鎮痛系を賦活(活性化)して痛みを軽減します。

侵害刺激が入ると脳(中脳水道周囲灰白質など)で鎮痛系スイッチがONになり、下行性抑制系(セロトニン・ノルアドレナリンなど)が働いて脊髄後角で痛み信号をブロックします。

どうやって痛みを抑えるのか内容
脳内モルヒネ様物質エンドルフィンなどの分泌を促進する
下行性抑制系セロトニン・ノルアドレナリンなどにより活性化する
痛みの伝達脊髄後角で痛み信号の伝達を抑制する
内因性鎮痛機構:中脳水道周囲灰白質→下行性抑制系→脊髄後角でブロック
内因性鎮痛機構:中脳水道周囲灰白質→下行性抑制系→脊髄後角でブロック

痛みは悪循環を起こす(痛みの悪循環)

痛みが続くと痛みの悪循環にはまり、痛みが慢性化します。国試では順序がそのまま問われます。

順序段階内容
痛みの発生ケガや炎症、内臓の異常などで痛みが発生
筋緊張の増加痛みによって筋肉がこわばり緊張が高まる
血管収縮筋緊張により血管が収縮し血流が悪化
局所虚血血流低下により酸素や栄養が届かなくなる
酸素不足酸素が不足して組織が苦しくなる
発痛物質増加プロスタグランジンやブラジキニンなどの発痛物質が増加
さらに痛みが強くなる発痛物質が神経を刺激し、さらに痛みが強くなる
痛みの悪循環①〜⑦:このループが痛みを慢性化させる
痛みの悪循環①〜⑦:このループが痛みを慢性化させる

鍼灸は痛みの悪循環を断つ(4つの効果)

鍼灸作用機序の代表として、悪循環を断ち切り疼痛を軽減することが挙げられます。

まとめ:鍼灸刺激 → 筋緊張緩和 → 血流改善 → 交感神経抑制 → 内因性鎮痛機構活性化 → 悪循環を断ち切り疼痛を軽減!

鍼灸がもたらす4つの効果と、痛みの悪循環の遮断
鍼灸がもたらす4つの効果と、痛みの悪循環の遮断

一発暗記まとめ

関連痛 → 収束投射説 → 内因性鎮痛 → 痛みの悪循環 → 鍼灸で改善 の流れでつなげて覚えると国試に強くなります。

痛みのメカニズムと鍼灸の作用まとめ(5つのポイント)
痛みのメカニズムと鍼灸の作用まとめ(5つのポイント)
国試ポイント
① 関連痛=内臓の異常なのに離れた体表部に痛みを感じる現象。内臓疾患の診断に重要。
② 関連痛を説明する学説は収束投射説。内臓と皮膚の痛覚が同じ脊髄後角ニューロンに収束し、脳が皮膚からの痛みと誤認する。
③ 代表例は心筋梗塞=左肩〜左上肢痛、尿管結石=鼠径部痛。部位の入れ替えが引っかけ。
④ 内因性鎮痛機構は中脳水道周囲灰白質などから下行性抑制系(セロトニン・ノルアドレナリン)が働き、脊髄後角で痛み信号をブロックする。エンドルフィンなど脳内モルヒネ様物質の分泌も促進。
⑤ 痛みの悪循環の順序=痛みの発生→筋緊張増加→血管収縮→局所虚血→酸素不足→発痛物質増加(プロスタグランジン・ブラジキニン)→さらに痛みが強くなる。
⑥ 鍼灸の4効果=筋緊張緩和・血流改善・交感神経抑制・内因性鎮痛機構の活性化。交感神経は「抑制」であり亢進ではない点が引っかけ。
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