視床は間脳に属し、第3脳室の両側に位置する複数の核の集まりです。国試では何よりも「感覚情報の中継所」として問われ、視覚=外側膝状体、聴覚=内側膝状体、体性感覚=腹側基底核群という対応が定番です。さらに感覚・意識・運動の三つに関わり、特殊投射系/非特殊投射系の違いまでセットで覚えるのが得点への近道です。
| 読み方 | ししょう(thalamus) |
|---|---|
| 所属・位置 | 間脳に属する。第3脳室の両側にある |
| 構造 | 複数の核の集まり。外側部と内側部に分けられる |
| 主なはたらき | 感覚・意識・運動に関係する。特に感覚情報の中継所 |
| 中継核と感覚の対応 | 体性感覚=腹側基底核群/聴覚=内側膝状体/視覚=外側膝状体 |
| 投射のしかた | 特殊投射系(特定の感覚→特定の大脳皮質)と非特殊投射系(広範囲の大脳皮質へ) |
| 非特殊投射系の役割 | 脳幹網様体と関係し、覚醒・意識・注意に重要 |
| 運動との関係 | 大脳皮質・大脳基底核・小脳と連携し、運動発現の中枢性プログラムやフィードバック調節に関与 |
| 国試での狙われ方 | 中継核と感覚の組合せ、特殊/非特殊投射系の区別、間脳・第3脳室の位置関係 |
視床は感覚・意識・運動に関係する重要な部位です。国試ではその中でも感覚情報の中継所として覚えることが最優先されます。
位置は間脳で、第3脳室の両側にあります。単一の塊ではなく複数の核の集まりである点も頻出です。
視床は外側部と内側部に分けられ、外側部は主に求心性神経路の中継所になります。感覚情報はここでニューロンを換え(乗り換え)、大脳皮質へ送られます。中継核と感覚の対応は毎年のように問われる最重要ポイントです。
| 感覚の種類 | 中継する視床の核 | 送られる先 |
|---|---|---|
| 体性感覚(触覚・圧覚・痛覚など) | 腹側基底核群 | 大脳皮質(体性感覚野) |
| 聴覚(音の情報) | 内側膝状体 | 大脳皮質(聴覚野) |
| 視覚(光の情報) | 外側膝状体 | 大脳皮質(視覚野) |
視覚は外側膝状体で中継され、大脳皮質のそれぞれの感覚野へ送られます。このように特定の感覚情報を特定の大脳皮質へ送る経路を特殊投射系といいます。
視床の内側部は脳幹の網様体と関係します。感覚性インパルスがここに入ると、感覚の種類に関係なく、広い範囲の大脳皮質へ投射されます。これを非特殊投射系といい、覚醒・意識・注意に重要です。
| 比較項目 | 特殊投射系 | 非特殊投射系 |
|---|---|---|
| 関係する視床の部位 | 外側部(各中継核) | 内側部 |
| 連携する構造 | 各感覚の伝導路 | 脳幹網様体 |
| 感覚の種類 | 特定の感覚ごとに区別 | 感覚の種類に関係しない |
| 投射先 | 特定の大脳皮質(感覚野) | 広い範囲の大脳皮質 |
| おもな役割 | 感覚の識別・伝達 | 覚醒・意識・注意 |
視床は感覚だけでなく運動調節にも重要です。
運動制御の流れは、運動の計画(大脳皮質)→ 情報の中継・調整(視床)→ 運動の選択・開始(大脳基底核)→ 協調・微調整(小脳)→ 筋の動き(運動の実行)となり、感覚情報がフィードバックされます。
覚え方は「視床=感覚中継・意識覚醒・運動調節」。感覚の中継所であると同時に、意識と運動にも関わる司令塔と押さえます。
なお、一般に嗅覚だけは視床を経由せず直接大脳(嗅皮質)へ達する点も、引っかけとして頻出です。