肝陽上亢は、肝の陽気が亢進して上にのぼってしまう病証で、主に頭部や上半身に症状が現れます。このページでは、ストレス・怒り・陰虚・加齢といった原因病機から、頭痛・めまい・のぼせを中心とする症状、舌紅・薄黄苔・弦脈の舌脈所見、治法の平肝潜陽、よく使う経穴(太衝・太渓・風池・百会)までを一気に整理。国試に超頻出のテーマを、肝気鬱結との違いも意識しながら学べます。
| 読み方 | かんようじょうこう |
|---|---|
| 分類 | 臓腑弁証(肝の病証)/臓腑弁証シリーズ② |
| 関連する臓腑 | 肝(陰虚では腎も関与) |
| 代表症状 | 頭痛・めまい・のぼせ・耳鳴り・イライラ・不眠 |
| 舌象 | 舌紅・薄黄苔 |
| 脈象 | 弦脈(熱が強いと弦数脈) |
| 治法 | 平肝潜陽 |
| 頻出経穴 | 太衝・太渓・風池・百会 |
肝陽上亢(かんようじょうこう)とは、肝の陽気が亢進し、上にのぼってしまう病証です。「陽気が上にのぼる」ため頭に熱が集まり、主に頭部や上半身に症状が現れるのが特徴です。
肝の病証シリーズは①肝気鬱結、②肝陽上亢、③肝火上炎、④肝血虚、⑤肝陰虚という流れで学ぶと整理しやすく、特に肝気鬱結との違いに注目しましょう。国試に超頻出のテーマです。
陽気が上にのぼる原因は大きく4つ。共通するキーワードは「陰が減ると陽が上がる」で、ここが国試ポイントです。
| 原因 | 病機 |
|---|---|
| ① ストレス(長期間の精神的ストレス) | 気が滞る → 陽が上昇 |
| ② 怒り・イライラ | 肝の気が上にのぼり、肝陽が亢進する |
| ③ 陰虚(肝・腎の陰が不足) | 陰が不足して陽を抑えられない → 陽が上にのぼる |
| ④ 加齢 | 腎陰が不足することで肝陽が上亢 |
原因が続くと、次のような流れで陽気が上にのぼります。
ストレス・怒り・陰虚 → 陰が減る(陰虚)→ 陽を抑えられない → 陽気が上にのぼる
陽気が上にのぼることで次の状態になります。
陽気が上にのぼると、次のような症状が出ます。症状は上半身に出やすく、頭痛・めまいは超重要です。
| 症状 | 特徴 |
|---|---|
| ① 頭痛 | ズキズキ・ガンガン(特に側頭部) |
| ② めまい | フラフラ・グルグル |
| ③ のぼせ | 顔面紅潮・熱感 |
| ④ 耳鳴り | キーン・ジー(難聴を伴うことも) |
| ⑤ イライラ | 怒りっぽい |
| ⑥ 不眠 | 寝つけない・眠りが浅い |
「陰が減る → 陽が上がる → 舌が赤くなる」という流れで、熱のサインが舌と脈に現れます。国試頻出の所見で、「舌は赤く、脈は弦!」と覚えましょう。肝の病証は弦脈がポイントです。
| 所見 | 内容 | 意味 |
|---|---|---|
| 舌紅(ぜっこう) | 舌が赤い | 熱があるサイン |
| 薄黄苔(はくおうたい) | 苔は薄くて少し黄色い | 軽い熱がある |
| 弦脈(げんみゃく) | ピンと張って押すと響くような脈 | 肝の病証に多い |
| 弦数脈(げんすうみゃく)※上級編 | 弦脈に加えてやや速い脈 | 熱が強いサイン |
肝陽上亢の治法は平肝潜陽(へいかんせんよう)。上がった陽を落ち着かせる治法で、国試では超頻出です。
つまり「肝の高ぶりを鎮め、上がった陽を下げる治法」です。治療後は陽が下がり心身が落ち着き、頭痛・めまい・のぼせ・耳鳴りが軽減、イライラも改善するイメージです。ゴロ合わせは「陽が上がる → 平肝潜陽」。
上がった陽を下げるのがポイント。※ほかにも行間・曲池・内関などもよく使われます。
| 経穴 | 読み | ポイント |
|---|---|---|
| 太衝 | たいしょう | 肝経の原穴。平肝・疏肝 |
| 太渓 | たいけい | 腎経の原穴。滋陰・平肝 |
| 風池 | ふうち | 頭痛・めまい・耳鳴りに |
| 百会 | ひゃくえ | 陽を鎮めて頭をすっきり |
ポイントをおさえて国試を攻略しましょう。ゴロで覚えるなら「怒(いか)ると陽は上がる、平肝潜陽で落ち着く!」。
| チェック項目 | 答え |
|---|---|
| 原因は? | ストレス・怒り(抑鬱)・陰虚(陰の不足)・加齢(体質的要因) |
| 症状は? | 頭痛(特に側頭部)・めまい・のぼせ(顔面紅潮)・耳鳴り(難聴)・イライラ(怒りっぽい)・不眠(眠りが浅い) |
| 舌は? | 舌紅・薄黄苔 |
| 脈は? | 弦脈(弦くて数を打つ弦数脈も) |
| 治法は? | 平肝潜陽 |
| 頻出の経穴は? | 太衝・太渓・風池・百会 |