循環器用薬は心臓や血管の病気に使う薬の総称で、強心薬・抗不整脈薬・狭心症治療薬・血管拡張薬・降圧薬・昇圧薬・利尿薬の7つが代表例です。同じ「循環器」でも血圧を下げる薬と上げる薬が混在するため、目的に応じて使い分けるのが最大のポイント。国家試験では分類と作用の組み合わせ、そして投与経路(内服・注射)の特徴が繰り返し問われます。
| 読み方 | じゅんかんきようやく |
|---|---|
| 分野 | 臨床医学総論/治療の基礎(薬物療法) |
| 定義 | 心臓や血管の病気に使う薬の総称 |
| 代表例 | 強心薬・抗不整脈薬・狭心症治療薬・血管拡張薬・降圧薬・昇圧薬・利尿薬 |
| 主な対象疾患 | 心不全・不整脈・狭心症・高血圧・低血圧(ショック)・浮腫 |
| 主な投与経路 | 内服(長期治療向き)・注射(即効性が高い) |
| 代謝・排泄 | 主に肝臓で代謝され、尿・糞・胆汁・汗・乳汁・呼気から排泄 |
| 使い分けの原則 | 目的(心収縮力・リズム・血管径・血圧・体液量)に応じて選ぶ |
| 注意点 | 薬には主作用と副作用があり、種類・投与量・投与期間を考えて使う |
循環器用薬とは、心臓や血管の病気に使う薬のことです。薬物療法全体のなかでは臓器別分類の一つで、呼吸器用薬・消化器用薬・ホルモン薬などと並ぶカテゴリーにあたります。
したがって循環器用薬は「心臓のポンプ・血管の抵抗・体液量」という循環の3要素のどこに効かせたいかで選ばれます。
国家試験で問われるのは、まず分類名と作用の組み合わせです。降圧薬と昇圧薬のように、正反対の作用をもつものが同じ循環器用薬に含まれる点が引っかけになります。
| 分類 | 主な作用 | 主な対象 |
|---|---|---|
| 強心薬 | 心臓の収縮力を高める | 心不全 |
| 抗不整脈薬 | 心拍のリズムの乱れを整える | 不整脈 |
| 狭心症治療薬 | 心筋の虚血・発作を抑える | 狭心症 |
| 血管拡張薬 | 血管を広げて血流を改善する | 狭心症・高血圧・末梢循環障害 |
| 降圧薬 | 血圧を下げる | 高血圧 |
| 昇圧薬 | 血圧を上げる | 低血圧・ショック |
| 利尿薬 | 尿量を増やし体液量を減らす | 心不全・高血圧・浮腫 |
循環器用薬は慢性期の内服から、急変時の静脈内注射まで幅広く使われます。内服薬=長期向き、外用薬=局所向き、注射薬=即効性が高いという比較が国試の定番です。
薬は投与後、体内のバリアを通過して血液中に入り全身に分布して作用し、その後おもに肝臓で代謝されて体外へ排泄されます。循環器用薬は長期内服が多いため、この過程の理解が副作用対策に直結します。
「薬を入れる→吸収される→作用する→代謝・排泄される」という流れで押さえると整理しやすくなります。
薬物療法とは薬を投与して病気の治療や症状の改善を行う方法で、効果には薬そのものの作用による薬理学的効果と、疾患の治療・症状改善に役立つ治療効果があります。