上肢の運動は、肩関節の外転・肘関節の屈曲伸展・前腕の回内回外という3つの動きに分けて理解するのが国試対策の基本です。肩関節外転は0〜90°・90〜150°・150〜180°の3相で働く筋が変わり、肘は上腕筋と上腕三頭筋、前腕は円回内筋・方形回内筋と回外筋・上腕二頭筋が主働筋となります。
| 読み方 | じょうしのうんどう |
|---|---|
| 対象関節 | 肩関節・肘関節・前腕(橈尺関節) |
| 肩関節外転の主働筋 | 棘上筋(0〜90°開始)→三角筋(主働) |
| 肩甲骨の動き | 前鋸筋・僧帽筋による上方回旋(肩甲上腕リズム) |
| 肘関節の主働筋 | 屈曲=上腕筋、伸展=上腕三頭筋 |
| 前腕の回内・回外筋 | 回内=円回内筋・方形回内筋/回外=回外筋・上腕二頭筋 |
| 国試での狙われ方 | 各運動の主働筋・協力筋の組み合わせ、肩関節外転の相(0〜90°/90〜150°/150〜180°)ごとの働く筋を問う設問が頻出 |
肩関節の外転(腕を体側から真上まで挙げる動き)は、角度によって働く筋が変化する3つの相に分けて理解する必要があります。単に「三角筋が外転筋」と覚えるだけでなく、開始局面で棘上筋が働く点、後半で肩甲骨自体が上方回旋する点が国試の頻出ポイントです。
| 相 | 角度 | 主に働く筋 | 国試ポイント |
|---|---|---|---|
| 第1相 | 0〜90° | 棘上筋・三角筋 | 棘上筋麻痺で外転開始が困難 |
| 第2相 | 90〜150° | 三角筋・前鋸筋・僧帽筋 | 肩甲骨が上方回旋(肩甲上腕リズム) |
| 第3相 | 150〜180° | 三角筋・前鋸筋・僧帽筋・反対側脊柱起立筋 | 肩関節単独では180°挙上不可 |
肘関節の屈曲と伸展は、それぞれ主働筋がはっきり決まっているため国試で頻出です。屈曲では上腕筋が最重要の主働筋で、上腕二頭筋・腕橈骨筋が協力筋として働きます。伸展では上腕三頭筋が主働筋で、肘筋が補助的に作用します。
「肘を曲げる主働筋は上腕二頭筋ではなく上腕筋」という点は国試で誤答を誘う定番の引っかけなので要注意です。
| 運動 | 主働筋 | 協力・補助筋 |
|---|---|---|
| 屈曲(肘を曲げる) | 上腕筋 | 上腕二頭筋・腕橈骨筋 |
| 伸展(肘を伸ばす) | 上腕三頭筋 | 肘筋 |
前腕の回内(手のひらを内側に向ける動き)と回外(手のひらを外側に向ける動き)は、日常生活でもよく使う運動として国試でも問われやすい分野です。
回外の具体例として「ドライバーを回す」「ネジを締める」動作が挙げられ、日常動作と筋の対応づけで覚えると定着しやすいです。
| 運動 | 主働筋 | 特徴 |
|---|---|---|
| 回内(手のひらを内側) | 円回内筋・方形回内筋 | 方形回内筋は常時働きやすい |
| 回外(手のひらを外側) | 回外筋・上腕二頭筋 | 強い回外には上腕二頭筋が協力 |
上肢の運動でよく出題される7つの超重要ポイントを整理します。それぞれ「どの運動でどの筋が働くか」をセットで覚えることが得点への近道です。
| 番号 | ポイント | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 外転開始=棘上筋 | 肩関節外転の開始に働く |
| 2 | 外転主働=三角筋 | 肩関節外転の主働筋 |
| 3 | 肩甲骨上方回旋=前鋸筋+僧帽筋 | 上肢挙上のために肩甲骨を上方に回旋 |
| 4 | 肘屈曲主働=上腕筋 | 肘を曲げる主働筋 |
| 5 | 肘伸展=上腕三頭筋 | 肘を伸ばす主働筋 |
| 6 | 回内=円回内筋+方形回内筋 | 手のひらを内側に向ける |
| 7 | 回外=回外筋+上腕二頭筋 | 手のひらを外側に向ける |