上肢の筋肉のなかでも国試で最頻出なのが肩関節周囲の6つの筋(三角筋・棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋・大円筋)です。とくに棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4筋はローテーターカフ(回旋筋腱板・SITS)と呼ばれ、肩関節を安定させる最強チームとして必ず出題されます。
| 読み方 | じょうしのきんにく |
|---|---|
| 対象筋 | 三角筋・棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋・大円筋 |
| 主な機能 | 肩関節の屈曲・伸展・外転・内旋・外旋 |
| ローテーターカフ(SITS) | 棘上筋(S)・棘下筋(I)・小円筋(T)・肩甲下筋(S)の4筋 |
| 支配神経の内訳 | 腋窩神経(三角筋・小円筋)/肩甲上神経(棘上筋・棘下筋)/肩甲下神経(肩甲下筋・大円筋) |
| 国試での狙われ方 | 各筋の起始停止・支配神経・内旋外旋の組み合わせを問う設問が頻出 |
三角筋は肩関節を覆う大きな筋で、前部・中部・後部の3つの線維束からなり、それぞれ異なる作用を持つ。国試では三角筋=肩関節外転の主働筋(中部)という位置づけが頻出。
| 部位 | 作用 |
|---|---|
| 前部 | 肩関節屈曲(前方挙上) |
| 中部 | 肩関節外転(主働筋) |
| 後部 | 肩関節伸展(後方挙上) |
支配神経は腋窩神経。
棘上筋は肩甲骨の棘上窩から起こり、肩関節外転の最初の運動(0〜15度程度の開始局面)を担う筋として国試頻出。三角筋(中部)が外転の主働筋であるのに対し、棘上筋は外転を開始させる役割という違いを押さえておく。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 起始 | 肩甲骨の棘上窩 |
| 停止 | 上腕骨大結節 |
| 作用 | 肩関節外転を開始する |
| 支配神経 | 肩甲上神経 |
上腕骨を回旋させる筋群として、肩甲下筋(内旋)・棘下筋(外旋)・小円筋(外旋)の3筋がある。国試では「肩甲下筋だけ内旋、棘下筋・小円筋は外旋」という組み合わせが繰り返し問われる。
| 筋名 | 作用 |
|---|---|
| 肩甲下筋 | 肩関節内旋 |
| 棘下筋 | 肩関節外旋 |
| 小円筋 | 肩関節外旋 |
覚え方のコツ:「下(肩甲下筋)だけ内に、下(棘下筋)と小(小円筋)は外に!」
肩関節を安定させる4筋の総称がローテーターカフ(回旋筋腱板)=SITS。頭文字で覚えるのが国試対策の定番。
| 頭文字 | 筋名 |
|---|---|
| S | 棘上筋(Supraspinatus) |
| I | 棘下筋(Infraspinatus) |
| T | 小円筋(Teres minor) |
| S | 肩甲下筋(Subscapularis) |
ローテーターカフは肩関節の土台を安定させて、スムーズな動きを支える役割を持つ。
大円筋は肩甲骨下角から起こり上腕骨小結節稜に停止する筋で、広背筋と似た働き(内転・内旋)を持つ。小円筋と名前が似ているが作用・支配神経ともに正反対なので、対比で覚えるのが国試対策の鉄則。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 起始 | 肩甲骨下角 |
| 停止 | 上腕骨小結節稜 |
| 作用 | 肩関節内転・内旋 |
| 支配神経 | 肩甲下神経 |
| 比較 | 大円筋 | 小円筋 |
|---|---|---|
| 作用 | 内転・内旋 | 外旋 |
| 支配神経 | 肩甲下神経 | 腋窩神経 |
肩関節周囲筋を一気に覚える流れとして、次の順序が紹介されている。
| 筋名 | 作用 | 支配神経 |
|---|---|---|
| 三角筋 | 外転(中部・主働筋) | 腋窩神経 |
| 棘上筋 | 外転開始 | 肩甲上神経 |
| 棘下筋 | 外旋 | 肩甲上神経 |
| 小円筋 | 外旋 | 腋窩神経 |
| 肩甲下筋 | 内旋 | 肩甲下神経 |
| 大円筋 | 内転・内旋 | 肩甲下神経 |