インピンジメント(impingement)とは「衝突」の意味で、インピンジメント徴候=肩挙上時に生じる疼痛のことです。肩を挙上すると、大結節とともに上方へ動く棘上筋腱・上腕二頭筋長頭腱などが、肩峰下のせまい空間で圧迫・衝突されて痛みが起こります。国試では「何がぶつかるか」「どこにぶつかるか」がそのまま問われます。
| 読み方 | いんぴんじめんとちょうこう(impingement sign) |
|---|---|
| 分類 | 肩関節の徒手検査・臨床所見(整形外科的診察) |
| 意味 | impingement=衝突・突き当たり |
| 定義 | 肩挙上時に肩峰下で組織が衝突・圧迫されて生じる疼痛 |
| 衝突する組織 | 大結節・棘上筋腱・上腕二頭筋長頭腱 |
| 衝突する部位 | 肩峰前縁・肩峰下面前方1/3・烏口肩峰靱帯 |
| 最重要組織 | 棘上筋腱(腱板のうち最も障害されやすい) |
| 陽性所見 | 肩挙上(特に腕を上げる動作)で肩の痛みが出現 |
| 一発暗記 | 「インピンジメントは、挙上でインしてピンチ」 |
インピンジメント徴候とは、肩を挙上したときに肩峰下で組織が衝突・圧迫され、疼痛が生じる所見のことです。「インピンジメント(impingement)」は英語で衝突を意味します。
肩峰下は、もともと上腕骨頭・腱板・肩峰にはさまれた狭いスペースです。ここを腱や滑液包が通るため、腕を上げるたびに擦れ・衝突が起こりやすい構造になっています。
インピンジメント徴候は、肩を挙上するときに起こります。特に腕を上げる動作で、肩峰の下にある組織が上方へ押し上げられ、圧迫・衝突されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 起こるタイミング | 肩を挙上するとき |
| 誘発動作 | 腕を上げる動作(挙上・外転) |
| 起こる場所 | 肩峰の下(肩峰下腔) |
| 起こる現象 | 肩峰下の組織が圧迫・衝突される |
国試で最も問われるのがこの項目です。肩を挙上すると上方へ動く組織と、それがぶつかる相手の部位を、それぞれ3つずつセットで覚えます。
ポイントは、衝突部位がいずれも肩峰の「前方」寄りだということです。肩峰下面は全体ではなく前方1/3である点が引っかけになります。
| ぶつかる組織(上方へ動く) | ぶつかる場所(肩峰まわり) |
|---|---|
| ① 大結節 | ① 肩峰の前縁 |
| ② 棘上筋腱 | ② 肩峰下面 前方1/3 |
| ③ 上腕二頭筋長頭腱 | ③ 烏口肩峰靱帯 |
肩峰下で組織が衝突・圧迫されることによって、肩の痛みが起こります。この痛みは挙上時の痛みとして現れるのが特徴です。
衝突が反復されると、棘上筋腱や肩峰下滑液包に炎症・変性が生じ、腱板損傷(腱板断裂)へ進展することもあります。
3つの特徴を「いつ→何が→どうなる」の流れで整理すると一気に覚えられます。
一発暗記フレーズは「インピンジメントは、挙上でインしてピンチ」。挙上→肩峰下に入り込む→ピンチ(はさまれる)=痛い、と覚えましょう。
| キーワード | 答え |
|---|---|
| 徴候の正体 | 肩挙上時の疼痛 |
| 痛みの場所 | 肩峰下 |
| 最重要の腱 | 棘上筋腱 |
| もう1つ関係する腱 | 上腕二頭筋長頭腱 |
| 肩峰下面のどこ | 前方1/3 |
| 関与する靱帯 | 烏口肩峰靱帯 |