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インピンジメント徴候とは?肩挙上時痛の機序・衝突する組織と部位をわかりやすく解説いんぴんじめんとちょうこう

インピンジメント(impingement)とは「衝突」の意味で、インピンジメント徴候=肩挙上時に生じる疼痛のことです。肩を挙上すると、大結節とともに上方へ動く棘上筋腱・上腕二頭筋長頭腱などが、肩峰下のせまい空間で圧迫・衝突されて痛みが起こります。国試では「何がぶつかるか」「どこにぶつかるか」がそのまま問われます。

インピンジメント徴候|インピンジメント徴候 1
読み方いんぴんじめんとちょうこう(impingement sign)
分類肩関節の徒手検査・臨床所見(整形外科的診察)
意味impingement=衝突・突き当たり
定義肩挙上時に肩峰下で組織が衝突・圧迫されて生じる疼痛
衝突する組織大結節・棘上筋腱・上腕二頭筋長頭腱
衝突する部位肩峰前縁・肩峰下面前方1/3・烏口肩峰靱帯
最重要組織棘上筋腱(腱板のうち最も障害されやすい)
陽性所見肩挙上(特に腕を上げる動作)で肩の痛みが出現
一発暗記「インピンジメントは、挙上でインしてピンチ」

インピンジメント徴候とは(定義)

インピンジメント徴候とは、肩を挙上したときに肩峰下で組織が衝突・圧迫され、疼痛が生じる所見のことです。「インピンジメント(impingement)」は英語で衝突を意味します。

肩峰下は、もともと上腕骨頭・腱板・肩峰にはさまれた狭いスペースです。ここを腱や滑液包が通るため、腕を上げるたびに擦れ・衝突が起こりやすい構造になっています。

インピンジメント徴候=肩挙上時の疼痛。肩峰下で組織が衝突する
インピンジメント徴候=肩挙上時の疼痛。肩峰下で組織が衝突する

特徴① いつ起こる?(発生する肢位)

インピンジメント徴候は、肩を挙上するときに起こります。特に腕を上げる動作で、肩峰の下にある組織が上方へ押し上げられ、圧迫・衝突されます。

項目内容
起こるタイミング肩を挙上するとき
誘発動作腕を上げる動作(挙上・外転)
起こる場所肩峰の下(肩峰下腔)
起こる現象肩峰下の組織が圧迫・衝突される
特徴① 肩を挙上すると肩峰の下で組織が圧迫・衝突される
特徴① 肩を挙上すると肩峰の下で組織が圧迫・衝突される

特徴② 何がぶつかる?(組織と衝突部位)

国試で最も問われるのがこの項目です。肩を挙上すると上方へ動く組織と、それがぶつかる相手の部位を、それぞれ3つずつセットで覚えます。

ポイントは、衝突部位がいずれも肩峰の「前方」寄りだということです。肩峰下面は全体ではなく前方1/3である点が引っかけになります。

ぶつかる組織(上方へ動く)ぶつかる場所(肩峰まわり)
① 大結節① 肩峰の前縁
② 棘上筋腱② 肩峰下面 前方1/3
③ 上腕二頭筋長頭腱③ 烏口肩峰靱帯
特徴② 大結節・棘上筋腱・上腕二頭筋長頭腱が、肩峰前縁・肩峰下面前方1/3・烏口肩峰靱帯に衝突する
特徴② 大結節・棘上筋腱・上腕二頭筋長頭腱が、肩峰前縁・肩峰下面前方1/3・烏口肩峰靱帯に衝突する

特徴③ その結果どうなる?(症状)

肩峰下で組織が衝突・圧迫されることによって、肩の痛みが起こります。この痛みは挙上時の痛みとして現れるのが特徴です。

衝突が反復されると、棘上筋腱や肩峰下滑液包に炎症・変性が生じ、腱板損傷(腱板断裂)へ進展することもあります。

特徴③ 組織が衝突・圧迫されて肩の痛みが起こる(挙上時痛)
特徴③ 組織が衝突・圧迫されて肩の痛みが起こる(挙上時痛)

まとめ・覚え方

3つの特徴を「いつ→何が→どうなる」の流れで整理すると一気に覚えられます。

一発暗記フレーズは「インピンジメントは、挙上でインしてピンチ」。挙上→肩峰下に入り込む→ピンチ(はさまれる)=痛い、と覚えましょう。

キーワード答え
徴候の正体肩挙上時の疼痛
痛みの場所肩峰下
最重要の腱棘上筋腱
もう1つ関係する腱上腕二頭筋長頭腱
肩峰下面のどこ前方1/3
関与する靱帯烏口肩峰靱帯
国試ポイント
① インピンジメント徴候=肩挙上時の疼痛。impingement=「衝突」の意味。
② 衝突が起こる場所は肩峰下。肩峰と上腕骨頭にはさまれた狭い空間である。
③ ぶつかる組織は大結節・棘上筋腱・上腕二頭筋長頭腱の3つ。棘上筋腱が最重要。
④ 衝突される部位は肩峰前縁・肩峰下面前方1/3・烏口肩峰靱帯の3つ。
⑤ 「肩峰下面」は全体ではなく前方1/3が正解。後方1/3や1/2は引っかけ。
⑥ 安静時痛ではなく、腕を上げる動作(挙上時)に痛みが出るのが特徴。
・ 衝突の反復は棘上筋腱の変性・腱板断裂につながる。
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