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泌尿器・生殖器まとめ|腎臓・尿路から男性生殖器まで国試頻出ポイント総整理ひにょうきせいしょくきまとめ

腎臓・尿路・男性生殖器は、それぞれ別カテゴリで学ぶと点と点のままになりがちですが、「血液をろ過して尿をつくる」腎臓系と「精子をつくり運ぶ」生殖器系は隣り合う臓器でつながっています。このページでは6枚のスライドの内容を1つに束ね、構造・数値・機能を一気通貫で総復習できるようにまとめました。

泌尿器・生殖器まとめ|泌尿器・生殖器まとめ 1
腎臓の位置第12胸椎〜第3腰椎の高さ(右腎は肝臓のためやや低い)
ネフロンの数片腎あたり約100万個(腎臓の機能単位)
原尿・最終尿の量原尿 約180〜200L/日 → 最終尿 約1〜2L/日
尿管の長さと狭窄部約30cm、生理的狭窄3か所(腎盂尿管移行部・総腸骨動脈交叉部・膀胱壁貫通部)
膀胱の容量約700mL(排尿筋の収縮で排尿)
尿道の長さ(男女差)男性 約16〜18cm(精液の通路も兼ねる)/ 女性 約3〜4cm(感染しやすい)
精巣の大きさ卵形、長さ約4〜5cm、重さ約20g(陰嚢内で体温より2〜3℃低い環境)
精液の量とpH・精子濃度射精量 約2〜4mL、弱アルカリ性(pH7.2〜7.8)、1mL中に約1億個の精子

腎臓の基本構造と位置:ソラマメ形の"浄水場"

腎臓は左右1対ある後腹膜器官で、ソラマメのような形をしています。位置は第12胸椎〜第3腰椎の高さで、右腎は上に肝臓があるため左腎よりやや低い位置にあります。国試ではこの左右差がよく問われます。

腎臓を割った断面は、外側の皮質・内側の髄質・尿が集まる腎盂の3層構造です。皮質にはネフロンの糸球体があり血液のろ過が行われ、髄質には腎錐体があり尿の濃縮が行われます。腎盂は尿を尿管へ送る袋状の部分です。

血液の流れは、心臓→腎動脈(血液が入る)→腎臓でろ過→腎静脈(血液が出る)→下大静脈、という順路をたどります。

腎臓の主な働き内容
尿の生成血液をろ過し、老廃物を含む尿をつくる
水・電解質調節体内の水分量やNa⁺・K⁺などのバランスを一定に保つ
酸塩基平衡維持体液のpH(酸性・アルカリ性)のバランスを調整する
老廃物の排泄尿素・クレアチニン・尿酸などの老廃物を体外へ排泄する
腎臓の位置と皮質・髄質・腎盂の構造
腎臓の位置と皮質・髄質・腎盂の構造

ネフロンと尿生成のメカニズム:原尿180〜200Lが尿1〜2Lになるまで

腎臓の中には片腎あたり約100万個のネフロンがあり、これが腎臓の機能単位です。ネフロンは糸球体・ボウマン嚢・尿細管(近位尿細管・ヘンレ係蹄・遠位尿細管)・集合管から構成されます。

尿ができる流れは、血液→糸球体でろ過→ボウマン嚢に原尿(約180〜200L/日)ができる→尿細管で必要なもの(水・ブドウ糖など)を再吸収し不要なもの(老廃物・薬物など)を分泌→集合管でADH(抗利尿ホルモン)の作用により水を再吸収→最終尿(約1〜2L/日)として体外へ排出、という順序です。原尿のほとんどが再吸収されることで、尿量は原尿の1〜2%程度にまで濃縮されます。

糸球体のそばには傍糸球体装置(JG装置)という特殊な細胞の集まりがあり、レニンを分泌して血圧を調節します。JG細胞がレニンを分泌し、それが血圧調節に関わる点は国試の頻出項目です。

部位主な働き
糸球体血液をろ過して原尿をつくる
ヘンレ係蹄腎髄質に深く伸び、水やナトリウムを再吸収して尿を濃縮・希釈する
集合管ADH(抗利尿ホルモン)の作用で水の再吸収を調節し、体の水分量をコントロールする
傍糸球体装置(JG装置)輸入細動脈側のJG細胞がレニンを分泌し、血圧を調節する
ネフロンの構造と尿ができるまでの流れ
ネフロンの構造と尿ができるまでの流れ

尿路(尿管・膀胱・尿道):尿を運び、ためて、排出する通路

尿路は尿管・膀胱・尿道で構成され、腎臓でつくられた尿を運び、一時的にため、体外へ排出する役割を担います。

尿管は長さ約30cmで、腎盂から膀胱へ尿を蠕動運動で送ります。尿管には生理的に狭くなっている部分が3か所あり、ここは尿管結石ができやすいため国試頻出です。

膀胱は尿を貯める袋状の器官で容量は約700mL、排尿筋(膀胱筋)が収縮することで排尿します。排尿の調節には2種類の括約筋が関わります。

尿道は男女で大きく異なり、男性の尿道は精液の通路も兼ねるためこの後の生殖器パートともつながる重要な構造です。

項目男性女性
尿道の長さ約16〜18cm約3〜4cm
特徴前立腺を通り、尿と精液の共通通路になるまっすぐで短く、細菌が入りやすく膀胱炎になりやすい
尿管・膀胱・尿道の構造と生理的狭窄部
尿管・膀胱・尿道の構造と生理的狭窄部

精巣の構造としくみ:精子と男性ホルモンをつくる器官

精巣は陰嚢内にある左右一対の生殖腺で、卵形をしており長さ約4〜5cm、重さ約20gです。精子の産生と、男性ホルモン(テストステロン)の分泌という2つの働きを担います。精巣の温度は体温より約2〜3℃低いのが理想で、そのため陰嚢内に収まり体温を調節しています。

精子は精細管の中で、精原細胞(2n)→精母細胞(2n)→精子細胞(n)→精子(n)の順に分裂・成熟しながらつくられます(精子形成)。精原細胞は幹細胞であり、分裂・減数分裂を経て成熟した精子になります。

精細管内には尿路とはまた別の2種類の重要な細胞があります。

細胞所在主な働き
セルトリ細胞(支持細胞)精細管内精子を保護・支持し、栄養や酸素を供給。血液-精巣関門を形成し精子形成を守る
ライディッヒ細胞(間質細胞)精細管の間質(まわり)テストステロン(男性ホルモン)を分泌し、性機能・二次性徴の維持に重要
精巣の構造とセルトリ細胞・ライディッヒ細胞、精子形成の流れ
精巣の構造とセルトリ細胞・ライディッヒ細胞、精子形成の流れ

精路と付属腺:精子を運び精液をつくるチーム

精細管でつくられた精子は、精路を通って体外へ運ばれます。精路の順序は精細管→精巣上体→精管→射精管→尿道です。精子は精巣上体で成熟・貯蔵され、精管(筋肉でできた管)で運ばれ、射精管(精管と精嚢の管が合流した管)を経て尿道から体外へ排出されます。

精路の途中には3つの付属腺があり、それぞれの分泌液が精子を守り、エネルギーを与え、運動しやすい環境をつくることで精液を完成させます。精液全体に占める精子自体の割合はわずか約5〜10%で、残り約90%は付属腺の分泌液です。この比率は国試の頻出ポイントです。

付属腺分泌液の性質割合の目安主な働き
精嚢(せいのう)果糖を含む粘液約60〜70%精子のエネルギー源になる
前立腺(ぜんりつせん)アルカリ性の乳白色でサラサラの液約20〜30%酸性の尿道を中和し、精子を保護・運動を助ける
尿道球腺(カウパー腺)透明でネバネバの粘液約5%尿道を潤滑にし、酸性の尿道を中和する
精路(精細管〜尿道)と精嚢・前立腺・尿道球腺の構造
精路(精細管〜尿道)と精嚢・前立腺・尿道球腺の構造

陰茎の構造と勃起の機序、精液の特徴

陰茎は尿の排出と性交の2つの役割をもつ器官で、左右の陰茎海綿体尿道海綿体から構成されます。尿道海綿体は尿道を取り囲み、尿や精液を運ぶ通路になります。

勃起は、性的刺激・興奮→陰茎の血管が拡張する→海綿体に血液が流入する→勃起が起こる、という一連の流れで生じます。つまり勃起=陰茎海綿体への血液流入によって起こるという点が国試の要点です。

最終的に完成する精液は、射精量が約2〜4mL、弱アルカリ性(pH7.2〜7.8)で、1mL中に約1億個もの精子を含みます。精子は尾部の鞭毛で運動して卵子へ向かい、卵管膨大部で卵子と受精します。受精する部位として卵管膨大部を問う問題も頻出です。

成分割合(約)主な働き
精子5〜10%受精を行う細胞。卵管膨大部で卵子と受精する
精嚢の分泌液60〜70%果糖を含み、精子のエネルギー源になる
前立腺の分泌液20〜30%アルカリ性で精子を酸から保護し、運動を助ける
尿道球腺の分泌液5%粘液で尿道を潤滑にする
陰茎の構造・勃起のしくみと精液の成分割合
陰茎の構造・勃起のしくみと精液の成分割合
国試ポイント
① 腎臓の位置は第12胸椎〜第3腰椎、右腎は肝臓のため左腎よりやや低い位置にある。
② ネフロン=糸球体+ボウマン嚢+尿細管+集合管。原尿は約180〜200L/日、最終尿は約1〜2L/日に濃縮される。
③ 尿管の生理的狭窄は3か所(腎盂尿管移行部・総腸骨動脈交叉部・膀胱壁貫通部)で尿管結石ができやすい。内尿道括約筋は平滑筋(不随意)、外尿道括約筋は横紋筋(随意)。
④ 精巣ではセルトリ細胞が精子を保護・支持し、ライディッヒ細胞がテストステロンを分泌する。精子形成は精原細胞→精母細胞→精子細胞→精子の順。
⑤ 精路の順序は精細管→精巣上体→精管→射精管→尿道。精子は精巣上体で成熟する。
⑥ 精液の約90%は付属腺の分泌液(精嚢60〜70%+前立腺20〜30%+尿道球腺5%)で、精子自体はわずか5〜10%。精嚢は果糖を分泌しエネルギー源に、前立腺はアルカリ性液で精子を保護する。
・ 勃起は陰茎海綿体への血液流入によって起こる。受精する部位は卵管膨大部。
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