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肥満症の病態・BMI・分類・合併症・診断・治療

肥満症とは体脂肪が過剰に蓄積した状態で、BMI25以上が肥満の目安とされます。原因の98〜99%は過食・運動不足による単純性肥満で、内分泌・遺伝・薬物などによる症候性肥満はわずかです。自覚症状は乏しいものの、糖尿病・高血圧・脂質異常症・虚血性心疾患など内臓脂肪と深く関わる合併症こそが本当の問題となります。

肥満症|肥満症 1
読み方肥満症(ひまんしょう)
定義体脂肪(脂肪)が過剰に蓄積した状態
肥満の目安BMI 25以上
標準体重身長(m)² × 22
原因単純性肥満が98〜99%(過食・運動不足)
主症状自覚症状は乏しい(疲れやすい・体重増加・息切れ・動悸)
診断身長・体重・腹囲、体脂肪量・CT・エコーで内臓脂肪型を評価
主な合併症糖尿病・高血圧・脂質異常症・虚血性心疾患・脂肪肝など
治療食事療法・運動療法・行動療法(必要時に薬物療法・胃縮小術)

肥満症とは(概要とBMI)

肥満症は脂肪が増えすぎた状態で、皮下脂肪・内臓脂肪の蓄積により体重が増加します。肥満かどうかの判定にはBMI(Body Mass Index)を用い、BMI25以上で肥満に分類されます。BMIが高いほど、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの健康障害リスクが高まります。

項目式・目安
BMI体重(kg) ÷ 身長(m)²
肥満の判定BMI 25以上
標準体重身長(m)² × 22
標準体重とBMI:BMI25以上は肥満の目安
標準体重とBMI:BMI25以上は肥満の目安

肥満症の疫学

日本人成人の肥満(BMI30以上)の頻度は約3〜5人に1人とされます。BMIの高い層ほど割合は少なくなり、BMI30以上は約3〜5%、BMI35以上は約0.3%と、高度になるほど頻度は下がります。一方で、BMIが高い(高度)ほどメタボ・糖尿病・高血圧・脂質異常症などのリスクは高まります

区分頻度の目安
肥満(BMI30以上)約3〜5人に1人
BMI30以上約3〜5%
BMI35以上約0.3%

肥満の原因(単純性肥満と症候性肥満)

肥満は原因によって2つに分けられます。大部分(98〜99%)は単純性肥満で、過食と運動不足が原因です。残りわずかが基礎疾患などによる症候性肥満で、内分泌・遺伝・薬物などが背景にあります。

分類原因
単純性肥満(98〜99%)過食・運動不足
症候性・内分泌甲状腺機能低下症・クッシング症候群など
症候性・遺伝遺伝的要因による肥満
症候性・薬物ステロイド・抗うつ薬・抗精神病薬など
肥満の原因:単純性が98〜99%、症候性は内分泌・遺伝・薬物など
肥満の原因:単純性が98〜99%、症候性は内分泌・遺伝・薬物など

肥満の分類

肥満は脂肪のつく部位や分布によって分類されます。国試では以下の3つの対比が頻出です。特に内臓脂肪型は代謝異常や合併症と深く関わるため重要です。

分類の軸タイプ
部位(上下)上半身肥満 / 下半身肥満
分布中心性肥満 / 末梢性肥満
脂肪の場所内臓脂肪型 / 皮下脂肪型
肥満の分類:上半身・下半身/中心性・末梢性/内臓脂肪型・皮下脂肪型
肥満の分類:上半身・下半身/中心性・末梢性/内臓脂肪型・皮下脂肪型

合併しやすい代謝異常・合併症

肥満は内臓脂肪と深く関係し、さまざまな代謝異常を合併しやすくなります。代表は高脂血症(脂質異常症)・糖尿病・高血圧で、これらが進むと虚血性心疾患を引き起こします。虚血性心疾患は冠動脈が狭くなったり詰まったりして心筋に十分な血液が届かなくなる状態で、心筋梗塞・狭心症の原因になります。

合併症ポイント
高脂血症(脂質異常症)血液ドロドロ・動脈硬化の原因
糖尿病高血糖が続き血管にダメージ
高血圧血管に負担・合併症リスクUP
虚血性心疾患冠動脈が狭窄・閉塞し心筋梗塞・狭心症に
合併しやすい代謝異常:内臓脂肪と深く関係する
合併しやすい代謝異常:内臓脂肪と深く関係する

肥満症の症状

肥満症の自覚症状は乏しく、気づきにくいのが特徴です。疲れやすい・体重増加・息切れ・動悸などがみられる程度で、本当の問題は代謝異常や合併症にあります。代謝異常・合併症のリスクとして、糖尿病・高血圧や心疾患・脂肪肝・関節障害・睡眠時無呼吸症候群・脂質異常症などが挙げられます。早期発見と生活習慣の見直しが鍵となります。

自覚症状合併症・代謝異常リスク
疲れやすい糖尿病
体重増加高血圧・心疾患
息切れ・動悸脂肪肝/関節障害
(気づきにくい)睡眠時無呼吸症候群/脂質異常症
肥満症の症状:自覚症状は乏しく、代謝異常・合併症が問題
肥満症の症状:自覚症状は乏しく、代謝異常・合併症が問題

肥満症の診断

診断では身長・体重・腹囲を測定してBMIや肥満の程度を評価します。さらに体脂肪量・CT検査・エコー検査などを組み合わせて内臓脂肪型かどうかを見極めることが重要です。正しく評価することで最適な治療につなげます。

評価方法目的
身長・体重・腹囲BMI・肥満度の評価
体脂肪量体脂肪の量を評価
CT・エコー内臓脂肪型の評価
肥満症の診断:検査を組み合わせ内臓脂肪型を見極める
肥満症の診断:検査を組み合わせ内臓脂肪型を見極める

肥満症の治療

治療の基本は生活習慣の見直しです。食事療法・運動療法・行動療法を柱とし、必要時に薬物療法や胃縮小術を検討します。継続が鍵で、小さな一歩が大きな変化につながります。

治療法内容
食事療法バランス・適正カロリー・よく噛む
運動療法有酸素運動・筋トレで基礎代謝UP
行動療法目標設定・記録・生活パターン見直し
必要時薬物療法・胃縮小術
肥満症の治療:食事・運動・行動療法が基本、必要時に薬物療法・胃縮小術
肥満症の治療:食事・運動・行動療法が基本、必要時に薬物療法・胃縮小術

経過・予後

肥満症の予後は合併症の有無と程度で左右されます。早期から食事・運動・生活習慣を改善し、合併症予防を図ることが重要です。早めの予防で予後は大きく変えられます。バランスの良い食事・適度な運動・禁煙・節酒により、合併症予防や心血管イベントのリスク低下が期待できます。

ポイント内容
予後を左右する因子合併症の有無と程度
対策早期からの食事・運動・生活習慣改善
予防ケアバランスの良い食事・適度な運動・禁煙・節酒
経過・予後:早めの予防で予後は大きく変えられる
経過・予後:早めの予防で予後は大きく変えられる
国試ポイント
① BMI=体重(kg)÷身長(m)²、BMI25以上が肥満の目安。標準体重は身長(m)²×22で求める
② 肥満の原因は98〜99%が単純性肥満(過食・運動不足)、残りが症候性肥満(内分泌・遺伝・薬物)
③ 分類は3対比が頻出:上半身/下半身、中心性/末梢性、内臓脂肪型/皮下脂肪型。内臓脂肪型は合併症と関連が深い
④ 自覚症状は乏しく、糖尿病・高血圧・脂質異常症・虚血性心疾患・脂肪肝などの合併症が問題となる
⑤ 治療の基本は食事療法・運動療法・行動療法。必要時に薬物療法・胃縮小術。予後は合併症の有無と程度で左右される
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