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白血病
白血病の分類・病態・症状・診断・治療はっけつびょう
白血病は、血液をつくる工場である骨髄の造血細胞が腫瘍化 し、異常な白血病細胞が増える一方で正常な血液細胞(赤血球・白血球・血小板)が減ってしまう 血液のがんです。経過による急性・慢性、細胞系統による骨髄性・リンパ性の組み合わせで分類され、貧血・感染・出血 という三大症状が特徴となります。
読み方 はっけつびょう
分類 造血器腫瘍(血液のがん)
病態 骨髄の造血細胞が腫瘍化し正常造血が低下
主な型 AML・ALL・CML・CLL・ATL
三大症状 貧血・感染(発熱)・出血傾向
主な検査 血液検査・骨髄検査・染色体/遺伝子検査
特徴的異常 CML=フィラデルフィア染色体t(9;22)/BCR-ABL、ATL=HTLV-1感染
治療 化学療法・造血幹細胞移植・支持療法(輸血/抗菌薬)
白血病とは?ー造血細胞の腫瘍化
白血病は、血液をつくる工場である骨髄 のなかで、造血細胞が腫瘍化 する病気です。異常な白血病細胞が骨髄を占拠して爆発的に増えると、正常な造血のスペースが奪われ、正常な血液細胞をつくれなくなります。
その結果、以下のように正常な血液細胞がすべて減少 します。
赤血球(酸素を運ぶ)が低下 → 貧血正常な白血球(体を守る)が低下 → 感染しやすい血小板(止血の働き)が低下 → 出血しやすいつまり「異常な白血病細胞が増え 、正常な血液細胞が減る 」のが白血病の本質です。
造血細胞が腫瘍化し、赤血球・白血球・血小板がすべて低下する
白血病の分類ー急性/慢性 × 骨髄性/リンパ性
白血病は「経過(急性・慢性) 」と「腫瘍化する細胞系統(骨髄性・リンパ性) 」の組み合わせで分類されます。急性は未熟な芽球 が増え、慢性は比較的成熟した細胞 が増えるのが基本イメージです。さらに特殊型としてATLがあります。
略称 正式名称 経過 腫瘍化する細胞
AML 急性骨髄性白血病 急性 骨髄系細胞(芽球)
ALL 急性リンパ性白血病 急性 リンパ系細胞(リンパ芽球)
CML 慢性骨髄性白血病 慢性 骨髄系(成熟顆粒球系)
CLL 慢性リンパ性白血病 慢性 成熟リンパ球
ATL 成人T細胞白血病/リンパ腫 特殊型 T細胞(HTLV-1感染)
急性(AML・ALL)、慢性(CML・CLL)、特殊型(ATL)の5タイプ
各型の特徴ーAML・ALL・CML・CLL・ATL
各型の押さえどころを整理します。
AML(急性骨髄性白血病) :骨髄系細胞が腫瘍化し、未熟な芽球が異常に増殖 する。ALL(急性リンパ性白血病) :リンパ系細胞が腫瘍化し、リンパ芽球が異常に増殖 する。若年者(小児)に多く 、骨髄・血液に芽球が増加。化学療法で治療する。CML(慢性骨髄性白血病) :フィラデルフィア染色体 t(9;22) によるBCR-ABL融合遺伝子 で造血幹細胞が異常増殖し、さまざまな成熟段階の顆粒球系細胞が過剰に作られる。CLL(慢性リンパ性白血病) :見た目は成熟したリンパ球だが数がどんどん増える。高齢者に多く(好発60歳以上) 、リンパ節腫大(首・わきの下・足のつけ根)をきたす。ゆっくり進行し経過観察となることも多い。ATL(成人T細胞白血病) :HTLV-1ウイルス感染 が原因でT細胞が異常増殖。主に成人に発症し、日本の南西地域(九州・沖縄)に多い 。
CMLはフィラデルフィア染色体t(9;22)・BCR-ABL融合遺伝子が特徴
白血病の主症状ー貧血・感染・出血
正常な血液細胞がすべて減少するため、白血病では3つのポイント となる症状が現れます。減る血球と症状を対応づけて覚えるのがコツです。
症状 減少する血球 具体的な症状
貧血 赤血球↓ だるい・疲れやすい・めまい・息切れ
感染 正常な白血球↓ 発熱・寒気・のどの痛み など
出血 血小板↓ 鼻血・あざができやすい・歯ぐきの出血 など
貧血・感染・出血の三大症状
白血病の診断と治療
診断 は、原因を見極めて最適な治療につなげるために、次の3つの検査を組み合わせて行います。
血液検査 :血液中の異常な細胞をチェックする。骨髄検査 :骨髄を採取して、がん細胞の種類や割合を調べる。染色体・遺伝子検査 :原因となる染色体異常や遺伝子変化を確認する。治療 は医療の進歩により治癒を目指せる時代になってきています。主な治療法は次のとおりです。
化学療法 :抗がん剤で白血病細胞を減らし、寛解を目指す。造血幹細胞移植 :健康な幹細胞を移植して造血機能を回復させる。支持療法(輸血) :輸血で貧血や出血を防ぎ、治療を安全に進める。支持療法(抗菌薬など) :感染予防や合併症対策で体を守り、回復をサポートする。
血液検査・骨髄検査・染色体/遺伝子検査で診断する
国試ポイント
① 白血病は骨髄の造血細胞が腫瘍化し、赤血球・白血球・血小板がすべて減少する血液のがん
② 分類は急性/慢性 × 骨髄性/リンパ性の組み合わせ+特殊型ATLで、AML・ALL・CML・CLL・ATLの5型
③ 三大症状は貧血(赤血球↓)・感染/発熱(白血球↓)・出血傾向(血小板↓)
④ CMLの特徴はフィラデルフィア染色体t(9;22)とBCR-ABL融合遺伝子
⑤ ATLの原因はHTLV-1ウイルス感染で、日本の南西地域(九州・沖縄)に多い
⑥ 診断は血液検査・骨髄検査・染色体/遺伝子検査、治療は化学療法・造血幹細胞移植・支持療法
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