ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)は、ゴルフのスイングに代表されるオーバーユース(使いすぎ)によって、肘の内側にある屈筋腱・回内筋の付着部(上腕骨内側上顆)に機械的炎症が生じるスポーツ障害です。主症状は内側上顆部の圧痛とスイング時痛で、肘そのものの可動域は保たれます。診断は比較的容易で、治療の中心は「休止」による安静です。
| 読み方 | ゴルフひじ(じょうわんこつないそくじょうかえん) |
|---|---|
| 分類 | スポーツ障害(オーバーユース=使いすぎ・微小外傷の反復) |
| 原因 | ゴルフのスイングなど、屈筋腱・回内筋付着部への反復する機械的ストレス |
| 障害部位 | 上腕骨内側上顆(肘の内側の出っ張り)=屈筋腱・回内筋の付着部 |
| 主症状 | 内側上顆部の圧痛、スイング時(負荷時)の痛み |
| 可動域 | 肘の可動域は正常に保たれる(大きな制限なし) |
| 診断 | 比較的容易。X線検査では明らかな異常を認めない |
| 治療 | テニス肘と同様(消炎鎮痛薬・物理療法・サポーター等)。要は休止・安静 |
| 予後 | 休止(安静)で改善する |
スポーツによるけがは、成り立ちの違いから大きく2つに分けられます。ゴルフ肘は後者のスポーツ障害に含まれます。
両者は原因や起こり方が違う点が重要です。
| 区分 | 原因 | 起こり方 | 例 |
|---|---|---|---|
| スポーツ外傷 | 急な力・衝撃 | 突発的に起こる | 転倒・衝突・打撲 |
| スポーツ障害 | 使いすぎ・負担の蓄積 | ゆっくり進行する | ゴルフ肘など |
スポーツ障害の最大の原因はオーバーユース(使いすぎ)です。ゴルフのように同じ動作をくり返すと、肘の内側に負担が蓄積していきます。
さらに、一回一回は小さい負担でも、微小外傷の反復(小さな負担の積み重ね)が時間の経過とともに内側上顆の炎症につながり、スポーツ障害の重要な要因となります。
ゴルフ肘の発生には使いすぎだけでなく、体の特徴・成長・環境・用具など複数の要因が関係します。
特にゴルフでは、ダフリやダウンスイングの衝撃が発症に関係します。ダフリ(地面を叩く)などで生じた衝撃が内側の肘へ伝わり、内側のヒジに負担が集中します。
| 要因の種類 | 具体例 |
|---|---|
| 体の特徴 | O脚・X脚、扁平足 |
| 成長・年代 | 成長期・若年層 |
| 環境 | コース・地面の影響 |
| 用具 | シューズ・スパイク |
| 動作・フォーム | スイングフォーム、ダフリ・ダウンスイングの衝撃 |
ゴルフ肘の本態は、屈筋腱・回内筋付着部の機械的炎症です。くり返される負荷(機械的ストレス)により、これらの付着部に微細な損傷が生じて炎症が起こります。
主な原因はゴルフのスイング、繰り返しの手首の使用、負荷のかかる作業動作などで、使いすぎによる機械的ストレスが炎症を招きます。
ゴルフ肘の主な症状は内側上顆部の圧痛とスイング時痛です。
一方で肘そのものの可動域は正常に保たれ、大きな制限はありません。通常の曲げ伸ばしはしっかりでき、ゴルフ動作などの負荷がかかったときだけ内側に痛みが出るのが特徴です。痛みの原因は肘の障害そのものではなく、負荷のかけ方にあります。
| 症状・所見 | 内容 |
|---|---|
| 内側上顆部の圧痛 | 肘内側の出っ張りを押すと痛む |
| スイング時痛 | スイングなど負荷時に痛みが出る |
| 痛みの性質 | 鋭い痛みが走ることがある |
| 可動域 | 正常に保たれる(大きな制限なし) |
ゴルフ肘の診断は比較的容易です。内側上顆部の圧痛やスイング時痛といった特徴的な症状から判断でき、X線検査では骨の変形やはっきりした異常はみられません。
治療はテニス肘(上腕骨外側上顆炎)と同様に行います。
そして最も大切なポイントは「休止(安静)」です。無理をせず肘をしっかり休ませることが回復への近道で、ゴルフはお休みし、正しく休めば予後は改善します。
| 治療手段 | 内容 |
|---|---|
| 消炎鎮痛薬 | 痛み・炎症を抑える薬 |
| 物理療法 | 患部への物理的治療 |
| サポーター | 肘バンドで負担を軽減 |
| ストレッチ・セルフケア | 痛みのない範囲で優しく |
| 休止(安静) | いちばんの治療。ゴルフを休み肘を休ませる |