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成長ホルモン分泌不全性低身長症
成長ホルモン分泌不全性低身長症の病態・症状・診断・治療せいちょうほるもんぶんぴつふぜんせいていしんちょうしょう
成長ホルモン分泌不全性低身長症は、脳の下垂体から分泌される成長ホルモン(GH)が不足 することで、骨の長軸方向への成長が障害され低身長 となる疾患です。約80%は原因のはっきりしない特発性 で、身体の釣り合い(バランス)は比較的保たれるのが特徴。診断は低身長に加えGH分泌負荷試験でGHの増加不良 を確認し、治療はGH補充を行います。
読み方 せいちょうホルモンぶんぴつふぜんせいていしんちょうしょう
分類 内分泌疾患(下垂体前葉ホルモンの分泌不全)
原因 特発性 約80%/器質性 約20%(下垂体や周囲の病変:頭蓋咽頭腫など)
頻度・性差 約3万人に1人。男性に多く、男女比 約3:1
主な症状 低身長(-2SD以下)、身長の伸びの低下。身体のバランスは比較的保たれる
検査・診断 低身長の確認+血中GH濃度の低下。2種類以上のGH分泌負荷試験で増加不良
治療 成長ホルモン(GH)補充。早期診断・早期治療で最終身長の改善が期待できる
成長ホルモン分泌不全性低身長症とは(病態)
成長ホルモン分泌不全性低身長症は、脳の下垂体(脳の下部) から分泌される成長ホルモン(GH)が少ない ために、成長が抑制されて低身長 となる疾患です。
下垂体から分泌されるGHは、骨や体の成長を促す「成長のカギ」となるホルモン。 GHの分泌が低下すると、骨の長軸方向への成長が障害 され、身長の伸びが悪くなる。 その結果、骨や体の成長が十分に進まず低身長となる。
GH不足で骨の長軸方向への成長が障害され、身長の伸びが悪くなる
疫学(頻度・性差)
頻度と性差は国試でも問われやすいポイントです。
頻度は約3万人に1人 とされる。 男性に多く 、男女比は約3:1 。身長の伸びの低下に早く気づく(早期発見)ことが大切。
約3万人に1人。男性に多く、男女比は約3:1
症状・身体的特徴
低身長が中心症状ですが、体型の特徴もおさえておきましょう。
低身長 とは、同年齢の平均身長より-2SD以下 と定義される(下位 約2.3%にあたる)。GH不足により身長の伸びが悪くなる 。 一方で、身体の釣り合い(プロポーション)は比較的保たれる ことが多く、全身のバランスは大きく崩れない(不均衡ではないことが多い)。
項目 内容
低身長の定義 同年齢の平均身長より -2SD 以下(下位 約2.3%)
身長の伸び GH不足で伸びが悪くなる
身体のバランス 釣り合いは比較的保たれる(プロポーション良好)
低身長=同年齢の平均身長より-2SD以下と定義される
原因の分類(特発性と器質性)
原因は大きく特発性と器質性に分けられ、その割合が重要です。
特発性が約80% :器質的な障害がはっきりしないもの。特発性低身長症が多い。器質性が約20% :下垂体やその周囲の病変 が原因となるもの。代表例は頭蓋咽頭腫 など。
分類 割合 内容
特発性 約80% 原因(器質的障害)がはっきりしない
器質性 約20% 下垂体や周囲の病変(頭蓋咽頭腫など)が原因
器質性は約20%。下垂体や周囲の病変(頭蓋咽頭腫など)が原因
検査・診断
診断は「低身長」と「血中GHの低下」を組み合わせて行います。
まず低身長 (-2SD以下)を確認する。 加えて血中GH濃度の低下 を血液検査で確認する。 GH分泌負荷試験 がポイント:アルギニンやクロニジンなどを用いた2種類以上の負荷試験 を行っても、血中GH濃度の増加が不良 であることが診断の決め手となる。
2種類以上のGH分泌負荷試験でもGHの増加が不良であることが診断のポイント
治療
治療は不足しているホルモンを補う対応が基本です。
治療は成長ホルモン(GH)補充(GH投与) を行う。 早期診断・早期補充が大切 :早期に診断してGHを補充した方が、最終身長の伸び が期待できる。治療開始が遅れると最終身長が低くなるため、早期発見・早期治療がポイント。
治療はGH投与。早期診断・早期補充で最終身長の改善が期待できる
国試ポイント
① 下垂体からのGH分泌低下→骨の長軸成長障害→低身長となる疾患
② 低身長の定義は同年齢平均より-2SD以下(下位約2.3%)
③ 頻度は約3万人に1人、男性に多く男女比は約3:1
④ 原因は特発性が約80%、器質性(頭蓋咽頭腫など下垂体周囲の病変)が約20%
⑤ 身体の釣り合い(プロポーション)は比較的保たれる
⑥ 診断は低身長+血中GH低下。2種類以上のGH分泌負荷試験で増加不良を確認
・ 治療はGH補充。早期診断・早期治療ほど最終身長の改善が期待できる
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