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クッシング病
クッシング病の原因・病態・症状・診断・治療くっしんぐびょう
クッシング病は、ACTH産生下垂体腺腫 によって副腎皮質が刺激され、コルチゾールが慢性的に過剰 となる疾患です。クッシング症候群のうち約40%を占め、女性・40歳代 に多く、中心性肥満・満月様顔貌・高血圧を特徴とします。
読み方 くっしんぐびょう
分類 内分泌疾患(下垂体・副腎皮質機能亢進)
原因 ACTH産生下垂体腺腫によるコルチゾール過剰
好発 女性に多い・40歳代での発病が多い
頻度 国内患者数 約450人(まれな疾患)/クッシング症候群の約40%
主な症状 中心性肥満・満月様顔貌・高血圧
検査・診断 血中ACTH上昇、血中コルチゾール高値、尿中17-OHCS増加、遊離コルチゾール排泄増加
治療 下垂体腺腫摘出(経蝶形骨洞手術)、無効・再発例は放射線照射
予後 適切な治療で良好
クッシング病とは?(原因と定義)
クッシング病は、下垂体(前葉)にできたACTH産生腺腫 が副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を過剰に分泌し、その結果副腎皮質からのコルチゾール分泌が慢性的に過剰 となる疾患です。コルチゾール過剰によって起こる病態を総称して「クッシング症候群」と呼び、そのうち下垂体腺腫が原因のものを特に「クッシング病」 といいます。
下垂体腫瘍(腺腫) ができる腺腫がACTHを過剰に分泌 する ACTHが副腎皮質を刺激 する 結果としてコルチゾールが過剰 になる 国内患者数は約450人とされるまれな疾患 で、女性に多く、40歳代での発病 が多いのが特徴です。
クッシング病の原因:ACTH産生下垂体腫瘍によりコルチゾールが過剰になる
クッシング症候群との関係(頻度)
コルチゾール過剰によるクッシング症候群には複数の原因があり、その内訳の目安は次のとおりです。クッシング病(下垂体腺腫)が最も多く約40% を占めます。
原因 割合の目安
クッシング病(ACTH産生下垂体腺腫) 約40%
副腎腫瘍(副腎性) 約30%
異所性ACTH産生腫瘍 約20%
その他 約10%
クッシング症候群の内訳とクッシング病の位置づけ(約40%で最多)
病態の流れ
クッシング病では、下垂体からコルチゾールまで一連のホルモン軸が過剰に働きます。流れで押さえておきましょう。
①下垂体腺腫 :下垂体に腺腫ができる②ACTH過剰 :腺腫がACTHを過剰に分泌する③副腎皮質刺激 :ACTHが副腎皮質を刺激する④コルチゾール増加 :副腎皮質からコルチゾールが増加するすなわち、下垂体の腺腫がACTHを過剰分泌 → 副腎皮質を刺激 → コルチゾールが増加 という流れです。
病態の流れ:下垂体腺腫→ACTH過剰→副腎皮質刺激→コルチゾール増加
コルチゾールの作用(症状が出る理由)
コルチゾールは代謝や免疫に関わる重要なホルモンで、過剰になると多彩な代謝異常 を引き起こします。これがクッシング病の症状の背景です。
糖・たんぱく質・脂質代謝 :糖新生の促進、たんぱく質の分解促進、脂肪分解の促進水・電解質代謝 :Na⁺・水の再吸収促進、K⁺の排泄促進(体液量・血圧に影響)消炎作用 :炎症を抑える(治療薬としても活用)免疫抑制 :免疫反応を抑制(自己免疫疾患の治療に使用)
コルチゾールの作用:代謝・水電解質・消炎・免疫抑制
主な症状
コルチゾール過剰により、特徴的な外見と全身症状が現れます。三大症状は肥満・満月様顔貌・高血圧 です。
中心性肥満 :体幹や顔面に脂肪がつく(中心性肥満)満月様顔貌(ムーンフェイス) :顔がまるく赤くなる高血圧 :血圧が上昇し、動脈硬化のリスクも増大
主な症状:肥満・満月様顔貌・高血圧
診断のポイント
肥満・満月様顔貌などの特徴的な外見から疑い 、血液・尿検査で確認します。
血中ACTH上昇 (下垂体由来のため上昇するのが特徴)血中コルチゾール高値 尿中17-OHCS増加 遊離コルチゾール排泄増加
診断のポイント:外見で疑い、ACTH上昇・コルチゾール高値を確認
画像検査・治療・予後
画像検査で腺腫や副腎の変化を確認し、治療は原因である下垂体腺腫の摘出が基本です。
頭部X線 :トルコ鞍部の二重底・風船状拡大脳CT・MRI :下垂体腺腫の確認腹部CT :両側副腎の腫大治療 :下垂体腺腫の摘出(手術)再発・無効例 :放射線照射予後 :適切な治療で良好
画像検査・治療・予後:画像で腺腫確認、手術・放射線で予後良好
国試ポイント
① クッシング病=ACTH産生下垂体腺腫によるコルチゾール過剰。クッシング症候群のうち約40%で最多。
② 好発は女性・40歳代。国内患者数約450人のまれな疾患。
③ 病態の流れ:下垂体腺腫→ACTH過剰→副腎皮質刺激→コルチゾール増加。
④ 三大症状は中心性肥満・満月様顔貌・高血圧。
⑤ 検査所見:血中ACTH上昇、血中コルチゾール高値、尿中17-OHCS増加、遊離コルチゾール排泄増加。
⑥ 頭部X線でトルコ鞍の二重底・風船状拡大。治療は下垂体腺腫摘出で予後良好。
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