解糖と内呼吸(細胞呼吸)は、グルコース(C6H12O6)を分解してATPを取り出す生体の主要なエネルギー産生経路です。解糖(細胞質・無酸素・ATP2個)→クエン酸回路(ミトコンドリア内・ATP2個)→電子伝達系(ミトコンドリア内膜・ATP34個)の3ステップで進み、合計ATP36〜38個が生じます。最終産物はCO2とH2Oで、O2を消費してCO2を排出するのが内呼吸です。
| 読み方 | かいとうとないこきゅう |
|---|---|
| 定義 | グルコースを分解してATPを取り出す一連の過程。解糖+クエン酸回路+電子伝達系を合わせて内呼吸(細胞呼吸)という |
| 経路・過程 | 解糖 → ピルビン酸→アセチルCoA → クエン酸回路(TCA回路) → 電子伝達系 |
| おこる場所 | 解糖=細胞質/ピルビン酸の変換・クエン酸回路=ミトコンドリア(マトリックス)/電子伝達系=ミトコンドリア内膜 |
| 生成物・ATP量 | 解糖ATP2個、クエン酸回路ATP2個、電子伝達系ATP34個、合計36〜38個 |
| 酸素の要否 | 解糖は無酸素で進む/電子伝達系はO2を利用してH2Oを生成 |
| 最終産物 | CO2(二酸化炭素)+H2O(水)+エネルギー(ATP36〜38個) |
| 国試での狙われ方 | 各段階の場所・酸素の要否・ATP個数の対応、CO2発生部位、H2O生成部位 |
解糖は、グルコース(ブドウ糖)を分解してエネルギーを取り出す最初のステップです。細胞質で行われ、酸素を必要としない(無酸素で行われる)のが最大の特徴で、産物としてピルビン酸ができ、ATPを2個産生します。
「解糖=細胞質・無酸素・ATP2個」の3点セットで覚えるのが国試頻出ポイントです。
解糖でできたピルビン酸はミトコンドリアへ入り、アセチルCoAに変換されます。この過程でCO2が発生します。アセチルCoAは次のクエン酸回路の材料になります。
クエン酸回路(TCA回路)はミトコンドリアのマトリックスで行われます。アセチルCoAを材料に分解が進み、CO2を2回放出、水素(H)を取り出して電子伝達系へ運び、ATPを2個産生します。ATPは少ないものの、電子伝達系で大量のATPを作るための準備ステージという位置づけです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | ミトコンドリア内(マトリックス) |
| 材料 | アセチルCoA |
| CO2 | 分解の過程で2回放出 |
| 水素(H) | 多量に取り出され電子伝達系へ運ばれる |
| ATP | 2個産生 |
| 役割 | 電子伝達系へバトンをつなぐ準備ステージ |
電子伝達系はミトコンドリア内膜で行われるATP産生の中心です。クエン酸回路で取り出された水素(H)と酸素(O2)を利用して反応が進み、水(H2O)を生成、プロトン(H+)のくみ出しによる流れをATP合成酵素が利用してATPを34個合成します。
解糖+クエン酸回路+電子伝達系の3つを合わせたものが内呼吸(細胞呼吸)です。グルコース(C6H12O6)を完全分解し、O2を消費してCO2とH2Oを産生、ATPを36〜38個作り出します。生体の主要なエネルギー産生経路です。
| 段階 | 場所 | 酸素 | ATP産生量 |
|---|---|---|---|
| ①解糖 | 細胞質 | 不要(無酸素) | 2個 |
| ②クエン酸回路(TCA回路) | ミトコンドリア内(マトリックス) | ―(CO2を2回放出) | 2個 |
| ③電子伝達系 | ミトコンドリア内膜 | O2を利用(H2O生成) | 34個 |
| 合計(内呼吸) | ― | O2消費・CO2排出 | 36〜38個 |
暗記のコツは「解糖2 → クエン酸2 → 電子伝達34 → 合計36〜38ATP」と数字で唱えることです。