腹壁の皮神経はT7〜L1の末梢神経が支配しており、胸壁を支配する肋間神経・横隔膜を支配する横隔神経とセットで国試に頻出します。乳頭=T4、臍=T10、鼠径部=L1というデルマトームの高さ対応を軸に、体幹の感覚支配を一気に整理しましょう。
| 読み方 | ふくへきのひしんけい |
|---|---|
| 主な支配神経 | 肋間神経(T7〜T11)・肋下神経(T12)・腸骨下腹神経(L1)・腸骨鼠径神経(L1) |
| 胸壁の皮神経 | 肋間神経の前皮枝(胸部前面)・外側皮枝(胸部外側) |
| デルマトームの目安 | 乳頭の高さ=T4、臍の高さ=T10、鼠径部=L1 |
| 横隔膜の運動神経 | 横隔神経(C3〜C5) |
| 腹壁の筋群 | 外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋・腹直筋(すべてT7〜L1支配) |
| 国試での狙われ方 | デルマトームの高さ対応・肋間上腕神経・VANの法則・横隔神経の髄節番号 |
胸壁の皮膚は肋間神経の枝が支配する。肋間神経前枝から出る前皮枝は胸部前面へ、外側皮枝は胸部外側へ分布する。
| 神経・枝 | 分布域 |
|---|---|
| 肋間神経 前皮枝 | 胸部前面の皮膚 |
| 肋間神経 外側皮枝 | 胸部外側の皮膚 |
| 第2肋間神経 外側皮枝(肋間上腕神経) | 腋窩〜上腕内側(腋窩リンパ節郭清で障害されやすい) |
胸壁の筋(外肋間筋・内肋間筋・最内肋間筋)はいずれも肋間神経が支配し、肋骨溝を走行する。肋骨溝内の神経血管束の並びは、上から静脈→動脈→神経の順で、頭文字をとってVANの法則とよばれる。
| 肋骨溝内の並び(上から) | 内容 |
|---|---|
| V | 静脈(Vein) |
| A | 動脈(Artery) |
| N | 神経(Nerve) |
横隔膜を運動支配する主な神経は横隔神経(C3〜C5)である。横隔神経は前斜角筋前面を下降し、胸腔を通って横隔膜へ到達する。
腹壁の皮膚はT7〜L1の末梢神経が支配する。国試ではデルマトームの高さ対応(乳頭=T4、臍=T10、鼠径部=L1)とセットで頻出する。
| 神経 | 髄節 | 分布域 |
|---|---|---|
| 肋間神経 | T7〜T11 | 胸部下部〜上腹部の皮膚 |
| 肋下神経 | T12 | 下腹部の皮膚 |
| 腸骨下腹神経 | L1 | 下腹部〜鼠径部の皮膚 |
| 腸骨鼠径神経 | L1 | 鼠径部〜大腿上部の皮膚 |
腹壁の主な筋(外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋・腹直筋)は、いずれもT7〜L1の神経が主に支配する。これらは体幹を支える重要な筋群で、体幹安定・腹圧上昇・呼気補助の役割を担う。
役割:体幹安定(姿勢やバランスを支える)、腹圧上昇(内臓を守り力を発揮)、呼気補助(息を吐くときに働く)
体幹の皮神経・筋支配は、以下の流れで一気に暗記できる。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| ①肋間神経 | 胸壁の基本神経 |
| ②肋骨溝 | VAN(静脈→動脈→神経) |
| ③第2肋間神経 | =肋間上腕神経 |
| ④乳頭 | =T4(デルマトーム) |
| ⑤臍 | =T10(デルマトーム) |
| ⑥横隔膜 | =横隔神経(C3〜C5) |
| ⑦腹壁 | =T7〜L1の神経支配 |
語呂:「VAN→T4乳頭→T10臍→横隔膜はC3〜5→腹壁はT7〜L1」