血液循環は大循環(体循環)と小循環(肺循環)の2つに分けられます。大循環は左心室→大動脈→全身→大静脈→右心房、小循環は右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房という閉じたループ(閉鎖循環)で、安静時の成人では約1分で1周します。国試では「動脈=心臓から出る血管」という定義と、肺動脈は静脈血・肺静脈は動脈血という例外が繰り返し狙われます。
| 読み方 | だいじゅんかんとしょうじゅんかん(体循環・肺循環) |
|---|---|
| 定義 | 心臓から出た血液が血管を通って再び心臓へ戻る閉じたループ(閉鎖循環)。大循環と小循環の2種類がある |
| 大循環(体循環)の流れ | 左心室→大動脈→全身の動脈→毛細血管→静脈→大静脈→右心房 |
| 小循環(肺循環)の流れ | 右心室→肺動脈→肺の毛細血管→肺静脈→左心房 |
| 大循環のはたらき | O2や栄養素を全身へ運び、CO2や老廃物を回収する |
| 小循環のはたらき | 肺でCO2を排出し、O2を取り込む |
| 1周にかかる時間 | 安静時の成人で約1分 |
| 血流配分(安静時) | 肺100%、肝臓26%、腎臓25%、骨格筋17%、脳15%、心臓(冠状血管)5%、皮膚・骨・その他12% |
| 国試での狙われ方 | 循環の順序(右は肺・左は全身)、動脈/静脈の定義、肺動脈=静脈血・肺静脈=動脈血、血流配分、体循環の動脈圧は高く肺循環は低い |
血液循環は大きく2つに分けられます。心臓を中心に、全身へ向かう流れと肺へ向かう流れです。
合言葉は「右は肺! 左は全身!」。右心室から出れば肺循環、左心室から出れば体循環です。
| 大循環(体循環) | 小循環(肺循環) | |
|---|---|---|
| 出発 | 左心室 | 右心室 |
| 出る血管 | 大動脈 | 肺動脈 |
| 行き先 | 全身 | 肺 |
| 戻る血管 | 大静脈 | 肺静脈 |
| 到着 | 右心房 | 左心房 |
| 主な役割 | O2・栄養素の供給、CO2・老廃物の回収 | CO2の排出、O2の取り込み |
| 動脈圧 | 高い | 低い |
大循環は左心室→大動脈→全身の動脈→毛細血管→静脈→大静脈→右心房の順に流れます。全身の毛細血管が物質交換の現場です。
体循環で行われることは2つ。
つまり大循環は「血液を全身に送って酸素・栄養を配る循環」です。全身に血液を押し出すため、体循環の動脈圧は高いのが特徴です。
小循環は右心室→肺動脈→肺の毛細血管→肺静脈→左心房の順です。肺胞をとりまく毛細血管でガス交換が行われます。
小循環は「血液を肺に送って酸素を受け取る循環」。距離が短く抵抗も小さいため、肺循環の動脈圧は体循環より低い点が国試頻出です。
ヒトの循環は閉鎖循環です。ポイントは3つ。
「血液は血管の中だけを回る=閉じたループ=閉鎖循環」と覚えます。
動脈・静脈は酸素の多い少ないではなく、心臓を基準に決まります。
一方、動脈血・静脈血は血液の中身で決まります。動脈血はO2が多い鮮紅色の血液、静脈血はCO2が多い暗赤色の血液です。この2つの基準が違うために、次の例外が生まれます。
| 血管 | 心臓との向き | 運ぶ血液 | 色・特徴 |
|---|---|---|---|
| 大動脈 | 心臓から出る | 動脈血 | O2が多い・鮮紅色 |
| 大静脈 | 心臓へ戻る | 静脈血 | CO2が多い・暗赤色 |
| 肺動脈(例外) | 心臓(右心室)から出る | 静脈血 | 名前は動脈だが静脈血 |
| 肺静脈(例外) | 心臓(左心房)へ戻る | 動脈血 | 名前は静脈だが動脈血 |
安静時、心拍出量は各器官に次のように分配されます。心拍出量の全量が右心室から肺へ送られるため、肺には全血液(100%)が通るのがポイントです。
また肝臓・腎臓は血流量が多いことも押さえましょう。
| 器官 | 安静時の血流配分 |
|---|---|
| 肺 | 100% |
| 肝臓 | 26% |
| 腎臓 | 25% |
| 骨格筋 | 17% |
| 脳 | 15% |
| 皮膚・骨・その他 | 12% |
| 心臓(冠状血管) | 5% |
「右は肺! 左は全身! 動脈は出る、静脈は戻る!」でまとめて覚えましょう。