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母子保健の制度・対象・国試ポイントこうしゅうえいせい(ぼしほけん)

母子保健とは、母親と子どもの健康を守り、健やかな妊娠・出産・育児を支援することです。中心となる法律が母子保健法で、母子健康手帳・妊婦健診・保健指導・乳幼児健診などの制度が定められています。国試では法律名と制度の対応、新生児/乳児/幼児の年齢区分、妊娠初期=器官形成期という原則が繰り返し問われます。

公衆衛生(母子保健)|公衆衛生(母子保健) 1
読み方ぼしほけん
定義母親と子どもの健康を守り、健やかな妊娠・出産・育児を支援すること
根拠法母子保健法(母子健康手帳・妊婦健診・保健指導・乳幼児健診を規定)/母体保護法
目的母体の健康維持、安全な妊娠・出産、子どもの健全な発育、少子化対策・子育て支援
対象者妊産婦、乳幼児(新生児=生後4週間未満/乳児=1歳未満/幼児=1〜6歳頃)
主な内容母子健康手帳、妊婦健診、妊婦教室、保健指導、乳幼児健診、新生児訪問、未熟児支援、新生児マススクリーニング
国民運動計画健やか親子21(母子保健の推進に関する国民運動計画)
国試での狙われ方母子保健法と母体保護法の区別、妊娠初期=器官形成期、飲酒・喫煙・風疹・サリドマイドと胎児影響の組合せ

母子保健の意義と母子保健法の主な制度

母子保健とは、母親と子どもの健康を守り、健やかな妊娠・出産・育児を支援することです。目的は「母体の健康維持」「安全な妊娠・出産」「子どもの健全な発育」「少子化対策・子育て支援」の4つ。これらを支える中心の法律が母子保健法です。

母子保健は、安心して妊娠・出産・子育てができる社会をつくる大切な取り組みです。

制度内容
母子健康手帳妊娠・出産・子どもの健康状態を記録し、切れ目ない支援を行う
妊婦健診妊婦の健康状態や胎児の発育を確認し、異常の早期発見につなげる
保健指導妊娠中や育児中の不安・悩みに専門職が相談・指導を行う
乳幼児健診子どもの発育・発達を定期的に確認し、病気の予防や早期対応を行う
母子保健の意義と母子保健法で定められている主な制度
母子保健の意義と母子保健法で定められている主な制度

母体の健康 ― 妊産婦死亡と妊産婦保健

妊産婦死亡は日本では世界でも低い水準にあります。主な原因は産科出血・妊娠高血圧症候群・羊水塞栓症・子宮外妊娠です。

妊産婦保健は時期で注意点が変わります。妊娠初期は胎児の重要な器官が形成される時期(器官形成期)で、飲酒禁止・禁煙・薬の服用に注意・放射線に注意・感染症予防・栄養管理が求められます。妊娠後期は母と子の健康管理が大切な時期で、高血圧・むくみ・尿たんぱく・早産予防に注意します。

症状があるときは我慢せず医療機関に相談し、家族や周囲のサポートを受けることも重要です。

区分要点
妊産婦死亡の主な原因産科出血/妊娠高血圧症候群/羊水塞栓症/子宮外妊娠
妊娠初期胎児の重要な器官が形成される時期。飲酒禁止・禁煙・薬の服用に注意・放射線に注意・感染症予防・栄養管理
妊娠後期母と子の健康管理が大切な時期。高血圧・むくみ・尿たんぱく・早産予防
妊産婦死亡の主な原因と妊娠初期・後期の注意点
妊産婦死亡の主な原因と妊娠初期・後期の注意点

乳幼児の健康 ― 年齢区分・乳児死亡・母乳栄養

年齢区分は国試の定番です。新生児=生後4週間未満、乳児=1歳未満、幼児=1〜6歳頃と覚えます。

乳児死亡は日本では世界でも非常に低い水準で、主な原因は先天奇形・周産期障害・呼吸障害です。

母乳栄養のメリットは3つ。①感染予防(免疫成分が多く含まれ病気にかかりにくくなる)②栄養が豊富(成長に必要な栄養がバランスよく含まれる)③母子の愛着形成(授乳を通じて絆が深まり、心の安定や発達によい影響)。

用語定義/内容
新生児生後4週間未満
乳児1歳未満
幼児1〜6歳頃
乳児死亡の主な原因先天奇形/周産期障害/呼吸障害
母乳栄養のメリット感染予防/栄養が豊富/母子の愛着形成
新生児・乳児・幼児の区分、乳児死亡の原因、母乳栄養のメリット
新生児・乳児・幼児の区分、乳児死亡の原因、母乳栄養のメリット

母子保健活動の8つの内容

すべての母親と子どもが安心して健やかに暮らせるよう、次のような支援やサービスが行われています。

活動内容
①母子健康手帳妊娠・出産・子どもの成長の記録や健康情報をまとめた手帳
②妊婦健診妊婦の健康状態や赤ちゃんの発育を定期的に確認する
③妊婦教室妊娠・出産・育児について学び、安心して出産に備える
④保健指導妊娠中や育児中の生活・栄養・相談などの支援を行う
⑤乳幼児健診子どもの発育・発達や健康状態を定期的に確認する
⑥新生児訪問赤ちゃんの様子や育児の困りごとを確認し、必要な支援を行う
⑦未熟児支援早産や低出生体重児が健やかに育つよう支援する
⑧新生児マススクリーニング先天性代謝異常などの病気を早期に発見し、治療につなげる
母子保健活動の主な内容8項目
母子保健活動の主な内容8項目

母体保護と家族計画

母体保護法は、母体の健康を保護し安心して医療を受けられるようにするための法律です。目的は母体の健康保護条件付き人工妊娠中絶(母体の健康や経済的理由など、一定の条件のもとで認められる)で、医師の診断のもと法律に基づいて適切に行われます。

家族計画は望ましい妊娠・出産を計画することです。メリットは、お母さんの健康を守る/子どもの健やかな成長を支える/家庭の経済的・精神的な安定につながる、の3点。

避妊法仕組み特徴
コンドーム男性が装着することで、精子が子宮に入るのを防ぐ手軽に使える/副作用が少ない/性感染症の予防にも効果がある
ピル(経口避妊薬)女性が服用することで、排卵を抑え、妊娠しにくくする高い避妊効果/毎日服用が必要/医師の処方が必要
母体保護法の目的と家族計画・代表的な避妊法
母体保護法の目的と家族計画・代表的な避妊法

少子化問題と健やか親子21

日本では子どもの数が減り続ける少子化が大きな問題です。原因は①晩婚化(結婚する年齢が高くなっている)②未婚化(結婚しない人の割合が増えている)③出生率低下(一人の女性が生涯に産む子どもの数が減っている)。対策としては、保育サービス充実/育児支援/仕事と育児の両立/地域での子育て支援が挙げられます。

健やか親子21は、母子保健の推進に関する国民運動計画です。国・地方公共団体・医療機関・地域・家庭が連携し、すべての親子の健康づくりを支援します。

健やか親子21の主な目標内容
①妊産婦・乳幼児の健康向上妊娠・出産・育児に関する切れ目のない支援を行い、母子の健康を守る
②育児支援安心して子育てができるように、家庭や地域への支援を充実する
③児童虐待防止児童虐待の早期発見と防止に取り組み、子どもが安心して育つ環境をつくる
④父親の育児参加父親が積極的に育児に関わることを応援し、家族の絆を深める
⑤地域で子育て支援地域ぐるみで子育てを支え、安心して子育てできるまちづくりを進める
健やか親子21の位置づけと5つの主な目標
健やか親子21の位置づけと5つの主な目標

国家試験で頻出!母子保健の重要ポイントまとめ

スライド最終ページの頻出まとめです。胎児への影響と原因の組合せは毎年ねらわれます。

キーワード覚える内容
母子保健法母子健康手帳・妊婦健診・乳幼児健診
妊娠初期器官形成期
飲酒胎児性アルコール症候群
喫煙低出生体重児
風疹先天性風疹症候群
サリドマイド四肢奇形
母乳感染予防・愛着形成
母体保護法母体保護・人工妊娠中絶
家族計画計画的な妊娠・出産
健やか親子21母子保健の国民運動
国家試験で頻出の母子保健 重要ポイントまとめ
国家試験で頻出の母子保健 重要ポイントまとめ
国試ポイント
① 法律の区別が最頻出。母子健康手帳・妊婦健診・乳幼児健診=母子保健法、人工妊娠中絶=母体保護法。
② 年齢区分は新生児=生後4週間未満、乳児=1歳未満、幼児=1〜6歳頃。乳児を「1歳未満」と即答できるように。
③ 妊娠初期=器官形成期。飲酒→胎児性アルコール症候群、喫煙→低出生体重児、風疹→先天性風疹症候群、サリドマイド→四肢奇形の組合せで問われる。
④ 妊産婦死亡の主な原因は産科出血・妊娠高血圧症候群・羊水塞栓症・子宮外妊娠。乳児死亡の主な原因は先天奇形・周産期障害・呼吸障害と区別する。
⑤ 健やか親子21は母子保健の推進に関する国民運動計画。児童虐待防止・父親の育児参加も目標に含まれる点が引っかけになる。
⑥ 新生児マススクリーニングは先天性代謝異常などの早期発見が目的。未熟児支援(早産・低出生体重児)と混同しない。
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