膀胱癌は、膀胱の内側を覆う尿路上皮の細胞が癌化して発生する腫瘍です。無症候性の血尿で発見されることが多く、多発・再発しやすいという特徴があります。国試では原因・症状・診断・治療の組み合わせが問われやすいポイントです。
| 読み方 | ぼうこうがん |
|---|---|
| 発生部位 | 膀胱の尿路上皮(粘膜) |
| 好発 | 男性に多い・50歳代以降に多い |
| 危険因子 | 化学物質、喫煙(原因不明なことも多い) |
| 特徴 | 多発しやすい・治療後も再発しやすい |
| 主症状 | 頻尿・排尿痛・尿混濁・血尿・残尿感(進行時は側腹部痛) |
| 転移部位 | 所属リンパ節・肺・骨 |
| 診断 | 尿検査・尿細胞診・膀胱鏡検査・エコー検査・静脈性尿路造影検査 |
| 治療 | 表在癌→経尿道的内視鏡下腫瘍切除術/浸潤癌→膀胱全摘出術+尿路変更術/化学療法・BCG膀胱内注入 |
膀胱癌は、膀胱の内側をおおう粘膜である尿路上皮の細胞が癌化することで発生する癌です。発生部位は膀胱の内側(尿路上皮)であり、まずはこの発生母地をしっかり押さえておきましょう。
膀胱癌は男性に多く、50歳代以降に発症が増える疾患です。国試では性差・好発年齢のキーワードが問われやすいので整理しておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 罹患率の目安 | 人口10万人あたり約16.1人 |
| 性差 | 男性に多い(男性 約16,300人 > 女性 約5,000人) |
| 好発年齢 | 特に50歳代以降に多い |
原因が不明なことも多いですが、危険因子として化学物質や喫煙が挙げられます。膀胱癌は多発しやすく、治療後も再発しやすいという特徴があり、進行すると所属リンパ節・肺・骨などに転移することがあります。
膀胱炎を合併すると、頻尿・排尿痛・尿混濁・血尿・残尿感といった症状がみられます。癌が進行したり、尿路閉塞で水腎症を合併すると、側腹部痛を訴えることもあります。
膀胱癌の診断には、尿検査・尿細胞診・膀胱鏡検査・エコー検査・静脈性尿路造影検査が用いられます。中でも尿細胞診(腫瘍細胞が検出されることがある)と膀胱鏡検査(膀胱癌を直接観察できる)は特に重要とされています。
| 検査 | 内容 |
|---|---|
| 尿検査 | 基本的なスクリーニング検査 |
| 尿細胞診(特に重要) | 腫瘍細胞が検出されることがある |
| 膀胱鏡検査(特に重要) | 膀胱癌を直接観察できる |
| エコー検査 | 画像による評価 |
| 静脈性尿路造影検査 | 尿路全体の評価 |
治療は癌の深達度や病期、患者さんの状態に合わせて選択されます。表在性の癌では経尿道的内視鏡下腫瘍切除術が行われ、浸潤癌では膀胱全摘出術や尿路変更術が行われます。そのほか、抗癌薬による化学療法や、BCGの膀胱内注入による免疫療法が行われることもあります。表在癌は治癒しやすい一方で再発の危険性が高く、生涯にわたる経過観察が重要です。