甲状腺機能亢進症(バセドウ病)は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌され全身の代謝が加速する自己免疫疾患です。頻脈・手指振戦・発汗過多・体重減少に加え、眼球突出・びまん性甲状腺腫が代表的な症状。血液検査で甲状腺ホルモン(FT4・FT3)高値・TSH低下・TRAb陽性を示すのが特徴です。
| 読み方 | こうじょうせんきのうこうしんしょう(ばせどうびょう) |
|---|---|
| 分類 | 内分泌疾患/自己免疫疾患 |
| 原因 | 抗TSH受容体抗体(TRAb)による甲状腺の持続的刺激 |
| 好発 | 20〜40代の女性に多い |
| 主な症状 | 頻脈・手指振戦・発汗過多・体重減少・眼球突出・びまん性甲状腺腫 |
| 特徴的三徴 | 眼球突出・甲状腺腫・頻脈(メルセブルグ三徴) |
| 検査・診断 | FT4・FT3高値、TSH低下、TRAb陽性、甲状腺エコー・シンチグラフィ |
| 治療 | 抗甲状腺薬・放射性ヨード治療・手術療法 |
甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、全身の代謝が加速(アクセルが踏みっぱなし)する状態です。その代表的な原因がバセドウ病で、抗TSH受容体抗体(TRAb)という自己抗体が甲状腺を持続的に刺激し、ホルモンを作りすぎてしまう自己免疫疾患です。
甲状腺ホルモンは体の代謝を高める働きがあるため、過剰になると心臓・神経・体温調節・体重などに全身的な影響が現れます。20〜40代の女性に多くみられます。
甲状腺ホルモン過剰による代謝亢進で、次のような症状が全身に現れます。
とくに眼球突出・甲状腺腫・頻脈はバセドウ病に特徴的で、メルセブルグ三徴と呼ばれ国試頻出です。
バセドウ病では甲状腺ホルモンが多すぎる状態となり、以下の特徴的なサインが現れます。
「発汗・暑がり」「動悸・頻脈」「体重減少」といった代謝亢進症状があれば、血液検査でホルモン値を確認します。バセドウ病では次のパターンを示します。
すなわち 症状 + 甲状腺ホルモン高値 + TSH低下 → バセドウ病を疑う という流れが診断のカギです。
診断を確定し原因を調べるため、画像検査と抗体検査を行います。
これらから、バセドウ病の原因が自己免疫であることが確認できます。とくにTRAbはバセドウ病を特徴づける重要な抗体です。
症状や重症度に合わせて、主に3つの治療法から選択します。
経過については、抗甲状腺薬での治療で約2年で寛解することもあります。ただし薬をやめてから2年以内の再発率は40〜60%とされ(個人差あり)、経過観察が重要です。