足の関節は、距腿関節(いわゆる足関節)を中心に、足根骨同士の足根間関節、切断部位として有名なショパール関節(横足根関節)・リスフラン関節(足根中足関節)、そして足趾のMP関節・IP関節で構成されます。国試では「構成骨」「関節の種類」「補強する靭帯」の3点セットが繰り返し問われます。距腿関節=ラセン関節(蝶番関節)、内側は三角靭帯、外側は前・後距腓靭帯と踵腓靭帯という骨格をまず固めましょう。
| 読み方 | あしのかんせつ(きょたいかんせつ・しょぱーるかんせつ・りすふらんかんせつ) |
|---|---|
| 分類 | 距腿関節/足根間関節/足根中足関節/中足指節関節(MP)/指節間関節(IP) |
| 距腿関節の構成 | 脛骨・腓骨・距骨(ラセン関節=蝶番関節) |
| 主な靭帯 | 内側=三角靭帯(脛距部・脛舟部・脛踵部)/外側=前距腓靭帯・後距腓靭帯・踵腓靭帯 |
| 足のアーチ保持 | 底側踵舟靭帯(スプリング靭帯)・底側踵立方靭帯(短足底靭帯)・長足底靭帯 |
| 主な運動 | 背屈・底屈(距腿関節)、内転・外転・回内・回外(足根間関節)、屈曲・伸展(MP・IP) |
| 臨床的意義 | 足関節捻挫(内反捻挫=前距腓靭帯損傷が最多)、ショパール/リスフラン切断、扁平足 |
| 国試での狙われ方 | 関節の種類(ラセン・顆状・鞍・半・球・蝶番)と構成骨の組合せ、背屈位で安定する理由 |
一般に「足関節」と呼ばれるのが距腿関節です。脛骨と腓骨がつくるほぞ穴(果間関節窩)に距骨滑車がはまり込む構造で、関節の種類はラセン関節(蝶番関節の一種)に分類されます。
最頻出の要点が距骨滑車は前方が広く後方が狭いという点です。そのため背屈時には広い前方部分が果間関節窩に入り込み、足関節は安定します。逆に底屈位では狭い後方部分が入るためゆるみ、不安定になり捻挫が起こりやすい——これが内反捻挫(前距腓靭帯損傷)の解剖学的な理由です。
| 部位 | 靭帯名 | はたらき |
|---|---|---|
| 内側 | 三角靭帯(脛距部・脛舟部・脛踵部) | 外反を制動。強靭で損傷しにくい |
| 外側 | 前距腓靭帯 | 底屈+内反を制動。捻挫で最も損傷しやすい |
| 外側 | 踵腓靭帯 | 内反を制動 |
| 外側 | 後距腓靭帯 | 後方への逸脱を制動 |
足根骨同士がつくる関節群です。「どの骨とどの骨か」「関節の種類は何か」がそのまま出題されるので、下の表は丸暗記が有効です。全体として屈曲・伸展、外転・内転、回内・回外に関与します。
| 関節名 | 構成骨 | 関節の種類 |
|---|---|---|
| 距骨下関節 | 距骨 ⇔ 踵骨(踵骨が距骨をのせる) | 顆状関節 |
| 距踵舟関節 | 距骨 ⇔ 踵骨 ⇔ 舟状骨 | 顆状関節 |
| 踵立方関節 | 踵骨 ⇔ 立方骨 | 鞍関節 |
| 楔舟関節 | 内側・中間・外側楔状骨 ⇔ 舟状骨 | 半関節 |
どちらもフランスの外科医の名前に由来し、足部の切断(離断)に用いられる関節として国試頻出です。名前と構成骨の取り違えが典型的な引っかけです。
リスフラン関節はさらに種類が分かれ、第1足根中足関節=鞍関節、第2〜5足根中足関節=半関節となります。
| 関節 | 別名 | 構成(近位 ⇔ 遠位) | 種類 |
|---|---|---|---|
| ショパール関節 | 横足根関節 | 距骨・踵骨 ⇔ 舟状骨・立方骨 | 距踵舟=顆状/踵立方=鞍 |
| リスフラン関節 | 足根中足関節 | 楔状骨(内側・中間・外側)・立方骨 ⇔ 第1〜5中足骨 | 第1=鞍関節/第2〜5=半関節 |
足趾には中足指節関節(MP関節)と指節間関節(IP関節)があります。第1指のみIP関節が1つ、第2〜5指はPIP関節とDIP関節の2つに分かれる点が要注意です。
| 関節 | 対象指 | 構成骨 | 種類 |
|---|---|---|---|
| MP関節(中足指節関節) | 第1〜5指 | 中足骨頭 ⇔ 基節骨底 | 球関節 |
| IP関節 | 第1指 | 基節骨 ⇔ 末節骨 | 蝶番関節 |
| PIP関節(近位指節間関節) | 第2〜5指 | 基節骨 ⇔ 中節骨 | 蝶番関節 |
| DIP関節(遠位指節間関節) | 第2〜5指 | 中節骨 ⇔ 末節骨 | 蝶番関節 |
足根関節を補強する底側の靭帯群は、そのまま足弓(足のアーチ)の維持に働きます。アーチが破綻すると扁平足となり、荷重分散・衝撃吸収機能が低下します。
靭帯だけでなく、後脛骨筋・長腓骨筋・足底腱膜もアーチ保持に関与することを合わせて押さえましょう。