足関節は、脛骨遠位端(内果)と腓骨遠位端(外果)が距骨と関節してつくられる、下肢の荷重と歩行を支える要の関節です。国家試験では距腿関節=背屈・底屈、距骨下関節=内反・外反という役割分担、距骨滑車は前方がやや広いため背屈位で安定・底屈位で不安定という点、そして三角靭帯・前距腓靭帯、ショパール関節・リスフラン関節の構成が繰り返し問われます。ここでは足部の骨から関節・靭帯までを10スライド分まとめて整理します。
| 読み方 | あしかんせつ |
|---|---|
| 分類 | 狭義=距腿関節(らせん関節・1軸性)、広義には距骨下関節を含む |
| 構成骨 | 脛骨遠位端(内果)・腓骨遠位端(外果)・距骨(距骨滑車) |
| 主な運動 | 距腿関節=背屈・底屈/距骨下関節=内反・外反 |
| 主な靭帯 | 内側=三角靭帯/外側=前距腓靭帯・後距腓靭帯・踵腓靭帯/底側踵舟靭帯 |
| 足根骨(7個) | 距骨・踵骨・舟状骨・立方骨・第1〜第3楔状骨 |
| 臨床的な関節線 | ショパール関節(横足根関節=距舟関節+踵立方関節)・リスフラン関節(足根中足関節) |
| 国試での狙われ方 | 運動と関節の対応、背屈で安定/底屈で不安定、靭帯名、ショパール・リスフランの構成 |
足関節(狭義には距腿関節)は、下腿の2本の骨の遠位端と距骨によってつくられます。
距骨は足関節の中心となる骨で、上では脛骨・腓骨(内果・外果)と、下では踵骨と、前では舟状骨と関節する「足の動きの中継点」です。距骨には筋が付着しない点も特徴で、上下・前方の3方向へ力を伝えます。
足部の骨は後方から足根骨(7個)→中足骨(5本)→指骨と並びます。位置関係は国試の図問題で狙われます。
| 区分 | 含まれる骨 | 要点 |
|---|---|---|
| 後足部 | 距骨・踵骨 | 距骨=中継点/踵骨=荷重支持・アキレス腱付着 |
| 中足部 | 舟状骨・立方骨・第1〜第3楔状骨 | 舟状骨は距骨の前方、立方骨は外側で踵骨と関節 |
| 前足部 | 中足骨5本・指骨 | 母趾は2節、他趾は3節/第5中足骨底が外側に突出 |
足関節の運動は、2つの関節が協調して成り立ちます。ここが国試最頻出です。
距骨下関節は歩行時の細かな調整を担い、とくに悪路・不整地での歩行で足底を地面に合わせる役割を果たします。
| 関節 | 構成 | 主な運動 | 臨床的意義 |
|---|---|---|---|
| 距腿関節 | 脛骨・腓骨遠位端+距骨滑車 | 背屈・底屈 | 背屈位で安定、底屈位で不安定(捻挫が起きやすい) |
| 距骨下関節 | 距骨+踵骨(3つの関節面) | 内反(回内側)・外反 | 不整地歩行の調整、足部アライメントの決定 |
距腿関節は背屈(つま先を上げる)と底屈(つま先を下げる)を行います。安定性が肢位で変わるのが最大のポイントです。
足関節捻挫の大半が底屈+内反で生じるのは、この形態的理由によります。
靭帯は内側と外側で名称が異なるため、対で覚えます。
| 名称 | 構成・部位 | 要点 |
|---|---|---|
| 三角靭帯 | 内果〜距骨・踵骨・舟状骨 | 内側の強靭な靭帯。外反を制動 |
| 前距腓靭帯 | 外果〜距骨前方 | 内反捻挫で最も損傷しやすい |
| 後距腓靭帯 | 外果〜距骨後方 | 外側靭帯の後方成分 |
| 踵腓靭帯 | 外果〜踵骨 | 内反を制動。前距腓靭帯に次いで損傷しやすい |
| 底側踵舟靭帯 | 踵骨載距突起〜舟状骨 | 距骨頭を下から支え、内側縦アーチを保持 |
| ショパール関節 | 距舟関節+踵立方関節 | =横足根関節。後足部と中足部の境 |
| リスフラン関節 | 足根中足関節 | 中足部と前足部の境 |
距骨頭は、下方を底側踵舟靭帯、後下方を踵骨の載距突起に支えられています。この支持が破綻すると距骨頭が内下方へ落ち込み、内側縦アーチの低下(扁平足)につながります。