足の太陰脾経は、足の親指の内側にある隠白(SP1)にはじまり、足の内側・下腿の内側・大腿の内側を上って腹部・胸部を通り、大包(SP21)で終わる全21穴の経絡です。このページでは、隠白・大都・太白・公孫・商丘・三陰交・漏谷・地機・陰陵泉・血海・箕門・衝門・府舎・腹結・大横・腹哀・食竇・天渓・胸郷・周栄・大包の21穴すべての読み方・取穴部位(場所)・主な効果を一覧表で確認できます。井木穴・滎火穴・原穴(兪土穴)・絡穴・経金穴・郄穴・合水穴といった要穴もまとめました。
| 経絡名 | 足の太陰脾経(あしのたいいんひけい) |
|---|---|
| 経穴数 | 21穴(SP1〜SP21) |
| 起始(第1穴) | 隠白(いんぱく/SP1)=足の親指の爪の内側の角 |
| 終止(第21穴) | 大包(だいほう/SP21)=みぞおちの横・肋骨のすぐ下 |
| 井木穴 | 隠白(SP1) |
| 滎火穴 | 大都(SP2) |
| 原穴・兪土穴 | 太白(SP3) |
| 絡穴・八脈交会穴 | 公孫(SP4) |
| 経金穴 | 商丘(SP5) |
| 郄穴 | 地機(SP8) |
| 合水穴 | 陰陵泉(SP9) |
| 脾の大絡の絡穴 | 大包(SP21) |
| 経穴が走る部位 | 足の親指内側 → 足内側 → 下腿内側 → 大腿内側 → 鼠径部 → 腹部 → 胸部 |
足の太陰脾経は、足の親指の内側にある隠白(SP1)を第1穴とし、足の内側からすねの内側、太ももの内側、そけい部を通って腹部・胸部へと上り、大包(SP21)で終わる経絡です。全部で21穴あります。
スライドに書かれている21穴すべての読み方・番号・取穴部位(場所)・要穴を一覧にまとめました。
| 穴名 | よみ | 番号 | 取穴部位(場所) | 要穴 |
|---|---|---|---|---|
| 隠白 | いんぱく | SP1 | 足の親指の爪の内側の角、爪の生え際のすぐ脇 | 井木穴 |
| 大都 | だいと | SP2 | 足の親指のつけ根のやや後方、赤い骨の出っ張りのすぐ前 | 滎火穴 |
| 太白 | たいはく | SP3 | 足の親指のつけ根の内側、足裏のややくぼんだところ | 脾の原穴・兪土穴 |
| 公孫 | こうそん | SP4 | 足の親指のつけ根の内側のくぼみで、足の裏の土踏まずのやや前方 | 絡穴・八脈交会穴 |
| 商丘 | しょうきゅう | SP5 | 内くるぶしの前縁から足の裏側のくぼみに向かって、指1本分(½+½)のところ | 経金穴 |
| 三陰交 | さんいんこう | SP6 | 内くるぶしの最も高いところから、指4本分(約3寸)上の、すねの内側の骨のきわ | - |
| 漏谷 | ろうこく | SP7 | 内くるぶしの最も高いところから、指4本分(約6寸)上のすねの内側 | - |
| 地機 | ちき | SP8 | 内くるぶしの最も高いところから、すねの内側に向かって指8本分(約10寸)上の、骨のきわ | 郄穴 |
| 陰陵泉 | いんりょうせん | SP9 | 内くるぶしの最も高いところから、すねの内側に向かって指8本分(約10寸)上の、骨のきわ | 合水穴 |
| 血海 | けっかい | SP10 | ひざのお皿の内側の上縁から指3本分(約2寸)上の、太ももの内側の筋肉のもり上がりのところ | - |
| 箕門 | きもん | SP11 | そけい部のやや内側で、鼠径靭帯の下縁から指4本分(約6寸)下、内転筋の上 | - |
| 衝門 | しょうもん | SP12 | そけい部のやや内側で、鼠径靭帯の下縁から指4本分(約6寸)下、大腿動脈の内側縁 | - |
| 府舎 | ふしゃ | SP13 | おへそから指4.3本分下、鼠径靭帯の上縁を結ぶ線上で、上前腸骨棘の内側端から指5本分内側 | - |
| 腹結 | ふっけつ | SP14 | おへそから指1.3本分下、鼠径靭帯の上縁を結ぶ線上で、上前腸骨棘の内側端から指5本分内側 | - |
| 大横 | だいおう | SP15 | へその高さで、おへそから指4本分外側(約6寸) | - |
| 腹哀 | ふくあい | SP16 | へその高さで、おへそから指3本分外側(約4.5寸) | - |
| 食竇 | しょくとく | SP17 | みぞおちの横の、肋骨のすぐ下のくぼみ | - |
| 天渓 | てんけい | SP18 | みぞおちの横、肋骨のすぐ下のくぼみ | - |
| 胸郷 | きょうきょう | SP19 | みぞおちの横、肋骨のすぐ下のくぼみ | - |
| 周栄 | しゅうえい | SP20 | みぞおちの横、肋骨のすぐ下のくぼみ | - |
| 大包 | だいほう | SP21 | 乳頭の下の肋骨の縁から指幅1本分下がったところ(みぞおちの横) | 脾の大絡の絡穴 |
隠白(いんぱく/Yǐnbái・SP1)=井木穴は、足の親指の爪の内側の角、爪の生え際のすぐ脇にあります。脾経のはじまりのツボで、体のエネルギーを整え、気血の流れを良くする働きがあります。
刺激のポイント:爪を強く刺激しすぎないように、優しく押しましょう。
大都(だいと/Dàdū・SP2)=滎火穴は、足の親指のつけ根のやや後方、赤い骨の出っ張りのすぐ前にあります。体のエネルギーを整え、消化機能を高め、気血の巡りをサポートします。
太白(たいはく/Tàibái・SP3)=脾の原穴・兪土穴は、足の親指のつけ根の内側、足裏のややくぼんだところにあります。体のエネルギーを整え、消化機能を高め、余分な水分を調整する働きがあります。
公孫(こうそん/Gōngsūn・SP4)=絡穴・八脈交会穴は、足の親指のつけ根の内側のくぼみで、足の裏の土踏まずのやや前方にあります。体のエネルギーの巡りを整え、消化吸収を助け、内臓の働きを活発にして心身のバランスをサポートします。
商丘(しょうきゅう/Shāngqiū・SP5)=経金穴は、内くるぶしの前縁から足の裏側のくぼみに向かって、指1本分(½+½)のところにあります。消化機能を高め、気血の巡りを整え、心身の疲労回復や体のバランスをサポートします。
三陰交(さんいんこう/Sānyīnjiāo・SP6)は、内くるぶしの最も高いところから、指4本分(約3寸)上の、すねの内側の骨のきわにあります。脾経の重要なツボで、女性の健康をサポートし、血の巡りを整え、体のバランスを整えます。
漏谷(ろうこく/Lòugǔ・SP7)は、内くるぶしの最も高いところから、指4本分(約6寸)上のすねの内側にあります。体の余分な熱や湿を取り除き、気血の巡りを整え、むくみや疲労を和らげるツボです。
地機(ちき/Dìjī・SP8)=郄穴は、内くるぶしの最も高いところから、すねの内側に向かって指8本分(約10寸)上の、骨のきわにあります。消化機能を整え、水分代謝を調整し、むくみやお腹の張りを改善して体のバランスをサポートします。
陰陵泉(いんりょうせん/Yínlíngquán・SP9)=合水穴は、内くるぶしの最も高いところから、すねの内側に向かって指8本分(約10寸)上の、骨のきわにあります。水分代謝を整え、むくみや冷えの改善、膝や下肢のだるさの緩和、消化機能のサポートなどに効果的なツボです。
血海(けっかい/Xuèhǎi・SP10)は、ひざのお皿の内側の上縁から指3本分(約2寸)上の、太ももの内側の筋肉のもり上がりのところにあります。血を調え、体内のめぐりを整える重要なツボで、特に生理に関する不調のケアによく用いられます。
箕門(きもん/Jímén・SP11)は、そけい部のやや内側で、鼠径靭帯の下縁から指4本分(約6寸)下、内転筋の上にあります。水分代謝を整え、むくみや下肢のだるさ、生理に関する不調の改善などに効果的です。
衝門(しょうもん/Chōngmén・SP12)は、そけい部のやや内側で、鼠径靭帯の下縁から指4本分(約6寸)下、大腿動脈の内側縁にあります。水分代謝を整え、むくみや下肢のだるさ、生理に関する不調の改善などに効果的です。
府舎(ふしゃ/Fǔshè・SP13)は、おへそから指4.3本分下、鼠径靭帯の上縁を結ぶ線上で、上前腸骨棘の内側端から指5本分内側のところにあります。気血を調え、内臓の働きをサポートし、下腹部の不調や生理に関する不調の改善に効果的です。
腹結(ふっけつ/Fùjié・SP14)は、おへそから指1.3本分下、鼠径靭帯の上縁を結ぶ線上で、上前腸骨棘の内側端から指5本分内側のところにあります。気血を調え、内臓の働きをサポートします。
大横(だいおう/Dàhéng・SP15)は、へその高さで、おへそから指4本分外側(約6寸)のところにあります。おなかの働きをサポートし、水分代謝を整えます。
腹哀(ふくあい/Fūài・SP16)は、へその高さで、おへそから指3本分外側(約4.5寸)のところにあります。おなかの働きをサポートし、水分代謝を整え、むくみや下腹部の不調、生理に関する不調の改善などに効果的です。
腹部4穴に共通する主な効果は次のとおりです。
胸部の5穴はいずれも「みぞおちの横、肋骨のすぐ下のくぼみ」にあり、指の腹を使ってやさしく5〜10秒ほど、ゆっくり呼吸をしながら1日数回押すのが目安とされています。
食竇(しょくとく/Shídòu・SP17)は、みぞおちの横にあるツボで「食べたものの吸収を助ける」働きがあると言われています。呼吸をしたときにへこむ部分を目安にすると見つけやすいです。食事の前後や、胃腸の調子が気になるときに刺激してみましょう。
天渓(てんけい/Tiānxī・SP18)は、みぞおちの横にあるツボで「呼吸を楽にする」サポートをしてくれると言われています。深呼吸をするときにへこむ部分が目安です。
胸郷(きょうきょう/Xiōngxiāng・SP19)は、みぞおちの横にあるツボで「胸のつかえや苦しさを和らげる」働きがあると言われています。胸が苦しいときや、気分をリフレッシュしたいときに。
周栄(しゅうえい/Zhōuróng・SP20)は、みぞおちの横にあるツボで「全身のだるさや消化機能のサポート」の働きがあると言われています。深呼吸をしたときに動きを感じるあたりが目安です。
大包(だいほう/Dàbāo・SP21)=脾の大絡の絡穴は脾経の最後の穴で、乳頭の下の肋骨の縁から指幅1本分下がったところ(みぞおちの横)にあります。「呼吸を深くして胸の苦しさを和らげる」働きがあると言われています。
スライドに要穴の表示がある経穴をまとめました。国家試験では要穴の組み合わせが頻出です。
| 要穴の種類 | 経穴名 | 番号 |
|---|---|---|
| 井木穴 | 隠白(いんぱく) | SP1 |
| 滎火穴 | 大都(だいと) | SP2 |
| 脾の原穴・兪土穴 | 太白(たいはく) | SP3 |
| 絡穴・八脈交会穴 | 公孫(こうそん) | SP4 |
| 経金穴 | 商丘(しょうきゅう) | SP5 |
| 郄穴 | 地機(ちき) | SP8 |
| 合水穴 | 陰陵泉(いんりょうせん) | SP9 |
| 脾の大絡の絡穴 | 大包(だいほう) | SP21 |
取穴で問われる寸法・目安を数字で整理しました。
| 経穴 | 基準点 | 寸法・目安 |
|---|---|---|
| 商丘(SP5) | 内くるぶしの前縁 | 足の裏側のくぼみに向かって指1本分(½+½) |
| 三陰交(SP6) | 内くるぶしの最も高いところ | 上に指4本分(約3寸)、すねの内側の骨のきわ |
| 漏谷(SP7) | 内くるぶしの最も高いところ | 上に指4本分(約6寸)、すねの内側 |
| 地機(SP8) | 内くるぶしの最も高いところ | 上に指8本分(約10寸)、骨のきわ |
| 陰陵泉(SP9) | 内くるぶしの最も高いところ | 上に指8本分(約10寸)、骨のきわ |
| 血海(SP10) | ひざのお皿の内側の上縁 | 上に指3本分(約2寸)、太もも内側の筋肉のもり上がり |
| 箕門(SP11) | 鼠径靭帯の下縁 | 下に指4本分(約6寸)、内転筋の上 |
| 衝門(SP12) | 鼠径靭帯の下縁 | 下に指4本分(約6寸)、大腿動脈の内側縁 |
| 府舎(SP13) | おへそ | 下に指4.3本分、上前腸骨棘の内側端から指5本分内側 |
| 腹結(SP14) | おへそ | 下に指1.3本分、上前腸骨棘の内側端から指5本分内側 |
| 大横(SP15) | おへそ(へその高さ) | 外側へ指4本分(約6寸) |
| 腹哀(SP16) | おへそ(へその高さ) | 外側へ指3本分(約4.5寸) |
| 大包(SP21) | 乳頭の下の肋骨の縁 | 下に指幅1本分 |