このページはアポトーシスそのものの定義・特徴・意義を担当し、壊死(ネクローシス)とは対比表で整理します。アポトーシスとは、あらかじめプログラムされた細胞死のこと。病的な細胞死である壊死とは異なり、生理的に必要な細胞の死として起こり、炎症を起こさず静かに処理されるのが最大の特徴です。
| 読み方 | あぽとーしす(プログラムされた細胞死) |
|---|---|
| 定義 | あらかじめプログラムされた細胞死 |
| 性質 | 生理的に必要な細胞の死(壊死は病的な細胞死) |
| 形態の流れ | 正常な細胞 → 細胞が縮小・濃縮 → アポトーシス小体に分割 → 貪食細胞が回収・除去 |
| エネルギー | ATPレベルが保たれる |
| 細胞内容物 | 膜が保たれ、内容物が周囲に漏れない |
| 炎症 | 炎症が起こらない(周囲に影響しない) |
| 起こる場面 | 人の発生過程で顔面や口腔領域などの組織の融合・消退・脱落 |
| 意義 | 身体の構成細胞を一定に保つ能動的な調節機構/癌発生の仕組みの理解に重要 |
| 国試での狙われ方 | 壊死との違い(ATP・炎症・内容物漏出)が頻出 |
アポトーシスとは、あらかじめプログラムされた細胞死のことです。病的な細胞死である壊死とは異なり、生理的に必要な細胞の死として起こります。
アポトーシス=計画された細胞死!
人の発生過程では、顔面や口腔領域などで組織の融合や消退が起こります。これらはプログラムされた細胞や組織の脱落現象として理解されます。
顔面や口腔の形がつくられていく過程で、不要な部分は静かに整理されます。炎症や破壊ではなく、計画的に整えられる仕組みです。
| 用語 | スライドの説明 |
|---|---|
| 融合 | 組織がつながり、ひとつにまとまる |
| 消退 | 使われなくなった部分は徐々に小さくなる |
| 脱落 | 不要な細胞が静かに離れていく |
| 整理 | 必要な形だけが残り、きれいに整う |
アポトーシスでは次の特徴がみられます。
アポトーシスの流れ(例):①正常な細胞 → ②細胞が縮小・濃縮 → ③アポトーシス小体に分割 → ④貪食細胞が回収・除去
| 比較項目 | 壊死(バラバラで炎症あり) | アポトーシス(整然と炎症なし) |
|---|---|---|
| ATP | ATPは低下する | ATPが保たれる |
| 細胞の形態 | 細胞が膨張・破裂する | 細胞が濃縮・小体に分割 |
| 内容物 | 内容物が漏出する | 内容物は漏れない |
| 炎症 | 炎症が起こる | 炎症が起こらない |
| 性質 | 病的な細胞死 | 生理的な細胞死 |
アポトーシスは、身体の構成細胞を一定に保つための能動的な調節機構です。また、癌発生の仕組みを理解するうえでも重要です。
アポトーシスに異常があると…
| 異常の方向 | 起こること |
|---|---|
| アポトーシスが低下(働かない) | 余分な細胞がそのまま残り、増え続ける → 癌細胞が増えやすくなる |
| アポトーシスが過剰に亢進 | 必要な細胞まで減りすぎて、組織の機能が低下する |
アポトーシスは『静かに消える計画的な細胞死』。壊死は炎症あり、アポトーシスは炎症なし!