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舌診とは?舌の色・形・苔でわかる寒熱虚実と病邪の見分け方まとめぜっしん / Tongue Diagnosis

舌は「内臓の鏡」。舌の「色」「形」「苔」の3つを観察することで、体の中で起こっている変化を読み取ることができます。このページでは、色でわかる寒熱(淡白舌・紅舌・絳舌・青紫舌)、形でわかる虚実(胖大舌・痩薄舌・裂紋舌・歯痕舌・硬舌・軟舌)、苔の量と質でわかる病邪(滑苔・燥苔・膩苔・腐苔)、さらに鏡面舌・点刺・紫暗舌といった見逃せない重要サインまで、舌診の全体像を一気に整理します。

舌診|舌診 1
読み方ぜっしん
分類東洋医学の診察法(望診)
観察する3つのポイント色・形・苔(こけ)
色でわかること寒熱・虚実の状態
形でわかること気・血・水の状態(虚実)
苔でわかること病邪の性質(湿・熱・痰湿・食滞など)
代表的な舌色淡白舌・紅舌・絳舌・青紫舌
代表的な舌形胖大舌・痩薄舌・裂紋舌・歯痕舌・硬舌・軟舌
苔の質滑苔・燥苔・膩苔・腐苔
重要サイン鏡面舌・点刺・紫暗舌

舌診の基本 ― 舌は「体の状態を映す鏡」

舌は内臓の状態や気・血・水のバランスを映し出しています。舌の「色」「形」「苔(こけ)」の状態を観察することで、体の中で起こっている変化を読み取ることができます。内臓の変化(気・血・水・臓腑)がそのまま舌に反映されるため、舌の状態を観察して体の状態を判断できるのです。

毎日の舌チェックは、体調管理や治療方針のヒントになります。まずは「見るクセ」をつけて、舌から体のサインを読み取れるようになりましょう。

チェックポイント何を判断するか
舌の色で寒熱・虚実を判断
舌の形で気・血・水の状態を判断
苔の状態で病邪の性質を判断
舌診の基本 ― 舌は体の状態を映す鏡。色・形・苔の3つをチェックする
舌診の基本 ― 舌は体の状態を映す鏡。色・形・苔の3つをチェックする

舌の色でわかる(寒熱)― 淡白舌・紅舌・絳舌・青紫舌

舌の色は「寒・熱・虚・実」の状態を最もよく反映します。舌の色は「寒⇔熱」のバロメーターで、赤いほど熱が強く、白いほど寒・虚が強く、紫は血の流れの悪さを示します。

色の変化が起こるしくみは、体の中のエネルギー(気血)の状態にあります。寒・虚(気血不足)では血のめぐりが弱くなって舌が淡くなり、正常なら気血の流れがスムーズで淡いピンク色、熱・実では血のめぐりが活発になって舌が赤くなります。

国試でよく出る対応は「淡→虚・寒、紅→熱(初期)、絳→強い熱、紫→瘀血・寒」。色の判断はすべての舌診の土台になります。

舌色意味体の状態関連する証
淡白舌淡いピンク〜白っぽい気血不足・寒証気虚・血虚・陽虚・寒証
紅舌やや赤い熱がある実熱・陰虚の熱・炎症
絳舌濃い赤〜暗赤色強い熱実熱・陰虚の熱が強い
青紫舌青紫色〜暗紫色瘀血・寒が強い瘀血・寒凝・痛み
舌の色でわかる寒熱 ― 淡白舌・紅舌・絳舌・青紫舌の比較
舌の色でわかる寒熱 ― 淡白舌・紅舌・絳舌・青紫舌の比較

舌の大きさ・厚みでわかる ― 胖大舌と痩薄舌

舌の「ボリューム」は体の状態をよく反映します。舌がふっくらしているか細いかで、体の「余っているか」「不足しているか」がわかります。「余っているか」「不足しているか」を見抜くのが舌診のカギです。

胖大舌(はんだいぜつ)は舌が大きく、ふっくらしている状態。特徴は、舌体が大きい・舌縁に歯痕がつきやすい・舌質がやわらかいことが多い。原因・病理は水分の停滞・痰湿の内生、気の運化機能の低下で、痰湿・水分停滞・脾虚のサイン。例としてむくみ・重だるい・食欲不振・便がゆるいなど。見分け方は「舌が口の中で大きく見える」「舌縁に歯のあとがつく」「舌を出すと厚みがある」で、ポイントは「厚みと歯痕」。

痩薄舌(そうはくぜつ)は舌が細く、薄い状態。特徴は、舌体が細い・舌質が薄い・舌の動きが弱いことが多い。原因・病理は気血陰の不足、特に陰血の不足が多く、血虚・陰虚・気虚のサイン。例としてめまい・口や目の乾燥・動悸・疲れやすいなど。見分け方は「舌が細く、幅が狭い」「舌が薄く、力がない」「舌の色が淡いことが多い」で、ポイントは「細さと薄さ」。

舌を見たら、まず「大きい?細い?」をチェックして次のステップに進みましょう。舌のボリュームを見れば虚実の大きな流れがつかめます。大きい=余り(実・痰湿)、細い=不足(虚・陰血)です。

舌形状態主な原因・病理関連する証体の状態
胖大舌舌が大きく、ふっくらしている水分の停滞・痰湿の内生・気の運化機能の低下痰湿・水分停滞・脾虚体に「余り」がある状態(代謝・水分の流れが悪い)
痩薄舌舌が細く、薄い気血陰の不足(特に陰血の不足)血虚・陰虚・気虚体に「不足」がある状態(栄養・潤いが足りない)
舌の大きさ・厚みでわかる ― 胖大舌(余りのサイン)と痩薄舌(不足のサイン)
舌の大きさ・厚みでわかる ― 胖大舌(余りのサイン)と痩薄舌(不足のサイン)

舌の質(変化)でわかる ― 裂紋舌・歯痕舌・硬舌・軟舌

舌の「質や変化」は、体の状態をさらに詳しく教えてくれます。舌の形や表面の変化を見ることで、虚実や病邪の性質を判断できます。

覚え方は「裂紋舌=潤い不足、歯痕舌=余分な水分がたまっている、硬舌=邪気が強い、軟舌=元気不足」のサイン。舌の「質の変化」は証を深く読み取るカギになり、色・形・苔と合わせて総合的に判断することが重要です。経過観察で質の変化を見ると治療効果の指標にもなり、舌の質をチェックすることで証の「虚・実」「寒・熱」「気・血・水のバランス」がより正確にわかるようになります。

舌の状態見た目の特徴主な原因・病理関連する証
裂紋舌ひび割れ・溝がある陰液不足・津液の消耗陰虚
歯痕舌舌のふちに歯のあと気虚・脾虚による水停滞気虚・脾虚・痰湿
硬舌硬くてこわばる実証・邪熱・気滞・血瘀実証・熱・瘀血
軟舌やわらかく力がない虚証・気血両虚・陽虚虚証・気血不足
舌の質(変化)でわかる ― 裂紋舌・歯痕舌・硬舌・軟舌の見分け方
舌の質(変化)でわかる ― 裂紋舌・歯痕舌・硬舌・軟舌の見分け方

苔の量でわかる ― 厚・薄・少・剥落

舌の「苔の量」は体の状態を反映します。苔の量をチェックすることで、体の中の「余分・不足」を見抜くことができます。苔の量は消化器の状態ととても関係が深いのがポイントです。

苔の量状態意味
苔が厚く、白くべっとりしている痰湿・食滞(体に余分な水分や食べ物の停滞)
苔が薄く、均一にある正常(健康な状態)
苔が少なく、舌がつるつるしている陰虚(体の潤い=陰が不足)
剥落苔が部分的または全体的に剥がれている胃気低下(胃の働きが弱っている)
苔の量でわかる ― 厚(痰湿・食滞)・薄(正常)・少(陰虚)・剥落(胃気低下)
苔の量でわかる ― 厚(痰湿・食滞)・薄(正常)・少(陰虚)・剥落(胃気低下)

苔の質でわかる ― 滑苔・燥苔・膩苔・腐苔

苔の「質(性質)」は、体の中の病邪の性質を反映します。苔の質を見ることで、体の中の「湿・熱・寒・食滞」などの病邪を見抜けます。

同じ「厚い苔」でも、白くて滑る→痰湿(湿)、黄色くて乾く→熱、べたつく→痰湿、汚くて臭う→食滞と、質によって原因が変わります。苔の質を見ると治療の方向性が大きく変わり、湿を取る・熱を冷ます・痰を化す・消食するといった治法につながります。舌は体からのメッセージ。毎日のチェックがカギになります。

苔の質状態病邪のサインよくある例
滑苔つるつるしていて湿り気がある湿(痰湿・水湿)むくみ・重だるい・胸やけ・食欲不振・軟便・痰が多い
燥苔乾いていてカサカサしている熱(熱邪・陰虚)のどの渇き・便秘・口内炎・イライラ・ほてり
膩苔油っぽく、べたついている痰湿(痰や湿の強い停滞)胃もたれ・痰が多い・体が重い・脂っこいものが苦手
腐苔厚く変色し、不潔な感じがある食滞(消化不良・食積)口臭・腹部膨満・吐き気・げっぷ・食欲不振
苔の質でわかる ― 滑苔(湿)・燥苔(熱)・膩苔(痰湿)・腐苔(食滞)
苔の質でわかる ― 滑苔(湿)・燥苔(熱)・膩苔(痰湿)・腐苔(食滞)

見逃すな!重要サイン ― 鏡面舌・点刺・紫暗舌

舌には、体の危険な状態を知らせるサインが現れます。これらのサインは病状が深いことを示すため、見逃さずチェックしましょう。

これらのサインがあるときは症状が深く、治療に時間がかかることもあるため、早めの対応が大切です。重要サインがみられる場合は、自己判断せず専門家の診察を受けましょう。舌は「体のSOSサイン」です。

重要サイン状態意味よくみられる症状
鏡面舌舌苔がなく、舌面がつるつるして光を反射する陰液不足(陰虚)口や喉の乾き・ほてり/五心煩熱・寝汗/手足のほてり・潮熱
点刺舌面に赤い点状の隆起が多数みられる強い熱(実熱)高熱・のどの痛み・口の渇き/イライラ・便秘・濃い尿/炎症・赤み・腫れ・痛み
紫暗舌舌の色が紫〜暗紫色で、どす黒くみえる瘀血・冷え痛みが固定/しこり・刺すような痛み/顔色が悪い・肌がくすむ/月経痛・経血に塊
見逃すな!重要サイン ― 鏡面舌(陰虚)・点刺(実熱)・紫暗舌(瘀血・冷え)
見逃すな!重要サイン ― 鏡面舌(陰虚)・点刺(実熱)・紫暗舌(瘀血・冷え)

舌診のまとめ ― 色・形・苔を総合して判断する

舌は体の状態を映す鏡。色・形・苔を総合して判断しましょう。国試攻略のコツは「色→寒熱を判断、形→虚実を判断、苔→病邪の性質を判断」。3つを総合して体全体を読み解くことが大切です。

毎日の観察と繰り返しが合格への近道です。

項目見るポイントわかること
淡・紅・絳・青紫寒熱の状態(虚寒・熱・瘀血など)
大きさ・厚み・質・変化虚実の状態(気血の不足や邪気の有無)
量(厚・薄・少・剥落)・質(滑・燥・膩・腐)病邪の性質(湿・熱・痰湿・食滞など)
舌診のまとめ早見表 ― 色(寒熱)・形(虚実)・苔(病邪)+危険サイン
舌診のまとめ早見表 ― 色(寒熱)・形(虚実)・苔(病邪)+危険サイン
国試ポイント
① 舌色の対応は「淡→虚・寒、紅→熱(初期)、絳→強い熱、紫→瘀血・寒」。色は寒熱を判断するカギで、すべての舌診の土台になる
② 舌形は虚実を反映する。胖大舌・歯痕舌=痰湿・脾虚(余りのサイン)、痩薄舌・裂紋舌=血虚・陰虚(不足のサイン)の対比で覚える
③ 苔は病邪の性質を反映する。量は厚→痰湿・食滞/少→陰虚/剥落→胃気低下、質は滑→湿・燥→熱・膩→痰湿・腐→食滞の対応が頻出
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