振戦(しんせん)とは、筋肉が規則的に反復して震える状態をいい、自分の意思とは無関係に起こる「不随意運動」の代表格です。国家試験では安静時振戦=パーキンソン病、企図振戦=小脳障害、羽ばたき振戦=肝性脳症という組合せが繰り返し問われます。ここでは不随意運動全体の中での位置づけから、3タイプの見分け方までまとめて整理します。
| 読み方 | しんせん(tremor) |
|---|---|
| 分類 | 不随意運動(持続性)の一種 |
| 定義 | 筋肉が規則的に反復して震える状態 |
| 主な病変部位 | 大脳基底核・小脳などの錐体外路系 |
| 主なタイプ | 安静時振戦/企図振戦/姿勢時振戦 |
| 代表疾患 | パーキンソン病・小脳障害・本態性振戦・肝性脳症 |
| 鑑別すべき病態 | 痙攣(強直性・間代性)、てんかん発作 |
| 一発暗記 | 止まって震える=安静時/狙うと震える=企図/保つと震える=姿勢時 |
振戦を理解する前提が不随意運動です。不随意運動とは自分の意思とは関係なく起こる運動のことをいい、健常者ではまねできないのが特徴です。
原因には先天異常、出生時外傷、核黄疸、脳炎、脳血管障害などがあります。不随意運動は出現の仕方から、常に続く持続性と、反復的・規則的または不規則に出現する発作性に分けられます。振戦は持続性の代表です。
| 区分 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 持続性 | 常に続く運動 | 振戦・アテトーゼなど |
| 発作性 | 反復的・規則的または不規則に出現する運動 | 痙攣・てんかん発作など |
振戦とは筋肉が規則的に反復して震える状態です。国家試験では「どんな場面で震えるか」で分類され、それぞれ原因疾患がきれいに対応します。
覚え方は「止まって震える=安静時、狙うと震える=企図、保つと震える=姿勢時」。ここを取り違えるとそのまま失点するので、疾患名とセットで固めましょう。
| タイプ | 出現する場面 | 代表疾患 |
|---|---|---|
| 安静時振戦 | 手を動かしていない安静時 | パーキンソン病 |
| 企図振戦 | 目的動作を行う時に増強 | 小脳障害 |
| 姿勢時振戦 | 一定の姿勢を保持した時 | 本態性振戦 |
| 羽ばたき振戦(姿勢時) | 手関節を背屈して保持した時 | 肝性脳症 |
振戦とよく混同されるのが痙攣です。痙攣は筋肉が不随意に激しく収縮する状態で、全身または一部の筋群に起こります。規則的に「震える」振戦とは別物として整理してください。
| 病態 | 筋の動き | 見た目 |
|---|---|---|
| 振戦 | 規則的な反復(震え) | 細かく震える |
| 強直性痙攣 | 収縮が持続 | 体が硬直する |
| 間代性痙攣 | 収縮と弛緩の反復 | ガクガクと揺れる |
痙攣の代表的疾患がてんかんです。振戦との鑑別問題で一緒に出題されるため、発作型もまとめて押さえます。
不随意運動の範囲は痙攣・てんかん・振戦の3本柱で整理すると迷いません。最後に頻出事項を一覧で確認しましょう。
| キーワード | 対応する内容 |
|---|---|
| 不随意運動 | 意思と無関係な運動 |
| 痙攣 | 筋肉の激しい不随意収縮 |
| 強直性 | 持続収縮(硬直) |
| 間代性 | 収縮と弛緩の反復 |
| てんかん大発作 | 強直 → 間代へ移行 |
| ジャクソン型 | 局所から全身へ波及 |
| 安静時振戦 | パーキンソン病 |
| 企図振戦 | 小脳障害 |
| 羽ばたき振戦 | 肝性脳症 |