アフロの手アフロの手

神経鞘腫の病態・症状・診断・治療しんけいしょうしゅ

神経鞘腫は、神経を包む鞘(シュワン細胞)から発生する良性腫瘍です。原発性脳腫瘍の約11%を占め、その大半は第8脳神経(前庭神経)由来の聴神経腫瘍として小脳橋角部にできます。初発症状は難聴・耳鳴りで、早期の気づきが大切な疾患です。

神経鞘腫|神経鞘腫 1
読み方しんけいしょうしゅ
分類良性腫瘍(神経鞘=シュワン細胞由来)
頻度原発性脳腫瘍の約11%
好発部位小脳橋角部(第8脳神経・前庭神経)
好発年齢・性別30〜70歳/女性にやや多い
主な症状難聴・耳鳴り・めまい、進行で顔面神経麻痺・小脳症状・水頭症
検査・診断造影CT・造影MRI(ガドリニウム)、内耳道の拡大
治療手術(顔面神経の機能温存)・ガンマナイフ
予後良性で予後は良好

神経鞘腫とは(病態・分類)

神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)は、神経を包む神経鞘=シュワン細胞から発生する良性の腫瘍です。神経の鞘(さや)から発生することが名前の由来で、原発性脳腫瘍の約11%を占めます(残り約89%はその他の原発性脳腫瘍)。

神経鞘腫は原発性脳腫瘍の約11%を占める良性腫瘍
神経鞘腫は原発性脳腫瘍の約11%を占める良性腫瘍

好発(年齢・性別)と発生部位

発症は30〜70歳に多く、性別では女性にやや多い(男性<女性)傾向があります。発生部位としては第8脳神経(内耳神経)由来が特徴的です。

神経鞘腫の96%は第8脳神経の前庭神経から発生する
神経鞘腫の96%は第8脳神経の前庭神経から発生する

症状(初発症状と進行時の症状)

前庭神経・蝸牛神経に近接して発生するため、初発症状は難聴・耳鳴りです。めまいや聞こえにくさも早期からみられます。腫瘍が大きくなると周囲の構造を圧迫し、多彩な症状が加わります。

初発症状は難聴・耳鳴り。初期症状の見逃しに注意
初発症状は難聴・耳鳴り。初期症状の見逃しに注意

検査・診断

画像検査が診断の中心です。造影CTで小脳橋角部に造影される腫瘍と内耳道の拡大を確認します。小さい腫瘍の検出には造影MRIが有用です。

造影CTで小脳橋角部の腫瘍・内耳道の拡大を確認する
造影CTで小脳橋角部の腫瘍・内耳道の拡大を確認する

治療と予後

治療は手術が基本で、腫瘍を摘出します。手術では顔面神経の機能温存が重視されます。小さい腫瘍などにはガンマナイフ(定位放射線治療)も選択され、正常脳への影響が少ないのが利点です。良性腫瘍のため予後は良好です。

治療は手術が基本。顔面神経の機能温存を重視する
治療は手術が基本。顔面神経の機能温存を重視する
国試ポイント
① 神経鞘腫は神経鞘(シュワン細胞)由来の良性腫瘍で、原発性脳腫瘍の約11%を占める
② 大半は第8脳神経(前庭神経)由来の聴神経腫瘍で、小脳橋角部に好発する
③ 約96%が前庭神経(平衡神経)から発生する
④ 好発は30〜70歳、女性にやや多い
⑤ 初発症状は難聴・耳鳴り。進行で顔面神経麻痺・小脳症状・水頭症
⑥ 診断は造影CT・造影MRIで、内耳道の拡大を確認。治療は手術が基本でガンマナイフも用いる
📖 神経鞘腫をスライドで学ぶ(国試辞書) 図解スライドでサクッと復習