内転筋群は股関節内転の主働筋で、恥骨筋・長内転筋・短内転筋・大内転筋・薄筋の5つの筋肉から構成されます。脚を内側に閉じる動きだけでなく、立位での骨盤安定や歩行時の下肢コントロールにも重要な役割を果たす、国試頻出の筋群です。
| 読み方 | ないてんきんぐん |
|---|---|
| 構成する筋肉 | 恥骨筋・長内転筋・短内転筋・大内転筋・薄筋の5筋 |
| 主な起始 | 恥骨(恥骨筋・長内転筋・短内転筋)、恥骨下枝〜坐骨結節(大内転筋)、恥骨下枝(薄筋) |
| 主な停止 | 大腿骨粗線周囲(恥骨筋〜大内転筋)、脛骨内側面=鵞足(薄筋) |
| 支配神経 | 閉鎖神経(大内転筋の一部は坐骨神経〈脛骨神経部〉支配) |
| 作用 | 股関節内転(脚を内側に閉じる)。薄筋のみ膝関節屈曲にも作用(二関節筋) |
| 国試での狙われ方 | 長内転筋・短内転筋・大内転筋が特に強力な股関節内転筋として頻出。薄筋の二関節筋としての作用や大内転筋の二重神経支配が引っかけポイント |
大腿内側には、股関節内転にはたらく5つの筋肉が層をなして存在します。特に長内転筋・短内転筋・大内転筋の3筋は「強力な股関節内転筋」として国試でまとめて問われることが多い筋肉です。
内転筋群の起始・停止・支配神経は解剖学の基本知識として整理しておきましょう。特に大内転筋の二重神経支配(閉鎖神経+坐骨神経の脛骨神経部)は国試で狙われやすいポイントです。
| 筋肉名 | 起始 | 停止 | 支配神経 |
|---|---|---|---|
| 恥骨筋 | 恥骨櫛 | 大腿骨恥骨筋線 | 大腿神経(一部閉鎖神経) |
| 長内転筋 | 恥骨 | 大腿骨粗線内側唇 | 閉鎖神経 |
| 短内転筋 | 恥骨下枝 | 大腿骨粗線 | 閉鎖神経 |
| 大内転筋 | 恥骨下枝・坐骨枝・坐骨結節 | 大腿骨粗線〜内転筋結節 | 閉鎖神経+坐骨神経(脛骨神経部) |
| 薄筋 | 恥骨下枝 | 脛骨内側面(鵞足) | 閉鎖神経 |
内転筋群の中心的なはたらきは股関節内転(脚を内側に閉じる動き)ですが、それだけにとどまらず、日常動作を支える多くの役割を担っています。
薄筋は内転筋群の中で唯一、大腿骨に停止せず脛骨内側面(鵞足)まで伸びる二関節筋です。そのため、股関節内転に加えて膝関節屈曲にも作用する点が国試での引っかけポイントになります。
内転筋群は「内側は内転筋で閉じる」という覚え方が定番です。強力な内転筋(長内転筋・短内転筋・大内転筋)と、膝屈曲も兼ねる薄筋を区別して覚えておくと、国試の紛らわしい選択肢にも対応できます。