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補装具療法とは?装具・杖・車椅子・義肢・自助具の種類と使い方・国試ポイントほそうぐりょうほう

補装具療法とは、装具・杖・車椅子・義肢・自助具などを用いて、失われた機能を補い、変形を予防し、日常生活動作(ADL)の自立を助ける治療法です。国家試験では杖の高さ調節(大転子の高さ・肘約30度屈曲)松葉杖の腋窩は指2本分あける(体重は手で支える)といった数値・禁忌が繰り返し狙われます。ここでは10枚のスライド内容を、目的から装具・歩行補助具・車椅子・義肢まで順に整理します。

補装具療法|補装具療法 1
読み方ほそうぐりょうほう
定義装具・義肢・歩行補助具・車椅子・自助具などを用いて機能を補い生活を支える治療法
主な目的固定/変形予防/機能補助/代償/安定性の向上
主な補装具上肢装具・下肢装具・体幹装具・杖・松葉杖・車椅子・義手・義足・自助具
主な素材金属(強度)・皮革(柔軟でなじむ)・プラスチック(軽量で加工しやすい)
代表的な数値杖の高さ=大転子の高さ/肘約30度屈曲、松葉杖の腋窩すき間=指2本分
適応の例片麻痺、脊髄損傷、骨折後の免荷、関節リウマチ、四肢切断
国試での狙われ方杖・松葉杖の適合基準、AFO/PTBの目的、義手の種類、車椅子各部の名称と点検

補装具療法の5つの目的

補装具は「代わりに動かす道具」ではなく、残された能力を最大限に発揮させる道具です。スライド①では目的が5つに整理されています。

目的ねらい代表的な補装具
固定関節の動きを制限して保護手関節スプリント、体幹装具
変形予防拘縮・変形の進行を防ぐ短下肢装具(AFO)、夜間装具
安定性向上立位・歩行のバランス補助杖、四点杖、金属支柱付長下肢装具
機能補助移動・ADLを助ける車椅子、歩行器
代償失われた動作を補う義手・義足、自助具(スプーン等)
補装具療法の目的:固定・変形予防・安定性・機能補助・代償
補装具療法の目的:固定・変形予防・安定性・機能補助・代償

装具(そうぐ)の基本と素材

装具は手・足・体幹に装着し、支持・変形予防・動作補助を行う器具です。素材によって特徴が異なり、目的に応じて使い分けます。

装具は手・足・体幹を支え、変形予防と動作補助を担う
装具は手・足・体幹を支え、変形予防と動作補助を担う

上肢装具:スプリントとナックルベンダー

上肢装具は「つかむ・動かす」を助けます。国試では作用する関節名が問われます。

装具主な作用部位目的
スプリント手関節手首を固定し安定・保護する
ナックルベンダーMP関節・PIP関節指の関節の屈曲・伸展を補助する
上肢装具:スプリント(手関節固定)とナックルベンダー(MP・PIP補助)
上肢装具:スプリント(手関節固定)とナックルベンダー(MP・PIP補助)

下肢装具:歩行補助と体重支持

下肢装具は歩行の補助体重の支持(免荷)が二大目的です。骨折後や麻痺の症例に用います。

装具特徴主な適応
金属支柱付装具支柱で強固に支持、調整が可能麻痺による下肢の不安定
短下肢装具(AFO)足関節をまたぎ、下垂足を防ぐ軽量プラスチック製片麻痺の尖足・下垂足
PTB免荷装具膝蓋腱で体重を受け、下腿・足部を免荷下腿骨折後、足部の免荷が必要な場合
下肢装具は歩行や体重支持を助ける(骨折後・麻痺)
下肢装具は歩行や体重支持を助ける(骨折後・麻痺)

杖・松葉杖の種類と適合(頻出)

杖は支持基底面を広げて歩行の安定性を高めます。適合の数値は国試の定番です。

種類特徴支持性
T字杖(一本杖)最も簡便、軽度の不安定に低い
四点杖接地面が4点で広く安定性が高い中〜高
ロフストランド杖前腕カフで支え、動きやすい
カナディアンクラッチ上腕まで支持、片側支持で安定感が高い中〜高
松葉杖体重を大きく免荷できる高い
杖の種類と高さの目安(大転子の高さ・肘約30度)
杖の種類と高さの目安(大転子の高さ・肘約30度)

松葉杖の正しい使い方と腋窩の注意

松葉杖でもっとも重要なのは腋窩で体重を支えないことです。腋窩部には腕神経叢・橈骨神経が走行し、圧迫によって麻痺やしびれが生じます。

松葉杖は腋窩で支えない。すき間は指2本分、体重は手で支える
松葉杖は腋窩で支えない。すき間は指2本分、体重は手で支える

車椅子の種類と安全チェック

車椅子は移動能力を補助する代表的な補装具で、目的や身体状態に応じて選択します。使用前の点検(安全チェック)も必須です。

特に重要なのはブレーキと車輪の確認で、小さな不具合が転倒・転落事故につながります。

種類/部位内容・チェックポイント
スタンダード型日常使いの標準タイプ
トラベラー型軽量・コンパクトで持ち運びやすい
スポーツ型アクティブな動きに対応
リクライニング型姿勢保持や休息に適する(座位保持困難例)
ブレーキきちんと効くか(最重要)
大車輪空気の減り・ゆるみ・キズ
キャスタースムーズに回るか、ゆるみ・ゴミ
背もたれ/肘あてゆるみ・破れ・ぐらつき
フットレストはね上げ・固定が確実か
車椅子の安全チェック項目(ブレーキ・車輪は特に重要)
車椅子の安全チェック項目(ブレーキ・車輪は特に重要)

義肢と自助具

義肢は失われた四肢の形と機能を補う補装具、自助具はADL(食事・更衣・整容・移動)を助ける道具です。片麻痺や上肢機能低下の症例で活躍します。

分類種類特徴
下肢義足膝下義足下腿切断に用い、歩行・階段動作を支援
下肢義足大腿義足膝継手を含み、大腿切断に用いる
上肢義手装飾用義手見た目の自然さを重視、機能はほぼなし
上肢義手能動義手肩の動きなど体の動きでフックを操作
上肢義手電動義手モーターで手先具を駆動する
義肢:下肢義足(膝下・大腿)と上肢義手(装飾用・能動・電動)
義肢:下肢義足(膝下・大腿)と上肢義手(装飾用・能動・電動)
国試ポイント
① 杖の高さは立位で握りが大転子の高さ、肘関節は約30度屈曲が適合の目安。
② 松葉杖は体重を手で支え、腋窩当てと腋窩の間は指2本分あける。腋窩支持は橈骨神経麻痺(松葉杖麻痺)を招く禁忌。
③ 短下肢装具(AFO)は足関節をまたぐ装具で、片麻痺の下垂足・尖足の予防が目的。長下肢装具と混同しない。
④ PTB免荷装具は膝蓋腱で体重を受けて下腿・足部を免荷する装具(下腿骨折後など)。
⑤ ナックルベンダーはMP・PIP関節に作用、スプリントは手関節の固定。作用関節の入れ替えが引っかけ。
⑥ 車椅子の点検で最優先はブレーキと車輪(空気・ゆるみ)。リクライニング型は姿勢保持・休息が目的。
・ 能動義手は身体の動き(ケーブル)で操作、電動義手はモーター駆動、装飾用義手は機能を持たない。
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