気滞(きたい)は、ストレスや情志の影響で気が詰まって流れなくなった状態です。このページでは、気滞のイメージと病機(肝の疏泄低下)、胸や脇の張り・ため息・イライラ・梅核気といった主な症状、八綱での位置づけ(裏・実)、代表的な証である肝気鬱結、そして国試で狙われる気虚との鑑別ポイントまでをスライドに沿って整理します。「張る・イライラ=気滞」を軸に覚えましょう。
| 読み方 | きたい |
|---|---|
| 分類 | 気の失調(気の停滞) |
| 八綱弁証 | 裏・実(熱寄りになることも) |
| 関連する臓腑 | 肝(疏泄の低下) |
| 代表的な証 | 肝気鬱結 |
| キーワード | 張る・詰まる・動かない |
| 痛みの特徴 | 固定せず場所が移動する痛み |
| 長期化すると | 火に変化(気鬱化火) |
気滞とは、気が詰まって流れない状態のことです。ストレスで気の巡りが止まってしまうイメージで、キーワードは次の3つです。
病機の流れは「ストレス・情志の影響 → 肝の疏泄(そせつ)低下 → 気が停滞」です。肝は気をのびやかに巡らせる疏泄をつかさどるため、ストレスで疏泄が低下すると気の流れが滞ります。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 原因 | ストレス・情志の影響 |
| 病機 | 肝の疏泄の低下 |
| 結果 | 気が停滞(=気滞) |
気が詰まって流れないと、次のような症状が出やすくなります。
ポイントは「場所が変わる・動く痛み」。痛みや不快感が一定の場所にとどまらず、あちこちに移動するのが気滞の特徴です。
| No. | 症状 | 補足 |
|---|---|---|
| 1 | 胸や脇の張り | 胸脇部の張った痛み・不快感 |
| 2 | ため息が多い | 詰まった気を逃がそうとする |
| 3 | イライラ | 情志の失調 |
| 4 | 気分の波 | 気分の浮き沈みが大きい |
| 5 | 喉のつかえ感 | 梅核気(ばいかくき) |
| 6 | お腹の張り | ガスがたまる・腹部膨満 |
八綱弁証で見ると、気滞は裏・実に分類されます(熱寄りになることもあります)。また、気滞が長期化すると火に変化します。これを気鬱化火(きうつかか)といいます。
気滞でよく出るタイプ(王道の証)が肝気鬱結(かんきうっけつ)です。メンタル×気の詰まりの証で、ストレスなどで気の巡りが滞り、肝の働き(疏泄)がうまくいかない状態を指します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 八綱分類 | 裏・実(熱寄りになることも) |
| 長期化した場合 | 気滞 → 火(気鬱化火) |
| 代表的な証 | 肝気鬱結(王道) |
| 肝気鬱結の特徴 | ストレスが強い/イライラ/胸脇苦満 |
| 病態 | ストレスなどで気の巡りが滞り、肝の疏泄がうまくいかない状態 |
国試ポイントは「気滞=張る・イライラ」です。痛みの特徴は固定じゃない=動く。場所が移動したり、動いたりするのが特徴です。
引っかけポイントは気虚との違い。ここを間違える人が多いので、「疲れている=気虚」「張っている=気滞」としっかり区別しましょう。
| 気虚 | 気滞 | |
|---|---|---|
| キーワード | 弱い・疲れ | 詰まる・張る |
| 病態 | エネルギーが不足して力が出ない状態 | 流れが滞って詰まり・緊張がある状態 |
| 覚え方 | 疲れている=気虚 | 張っている=気滞 |